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または
栞をはさんで
席をたったはずだ
ただ いつものように
つめたいお茶を飲んで
ポテチをこぼして
指を舐めていた
または
たのし ....
川を越えて
戻ってこなかった
砂利になった言葉ならば
ひとつかみにして 気のすむまで
玩んでいられるのだが
駅の屋根に
ふる雪のかなしさ 静かさ ....
笑んでいた
旋律のような歯
高層ビルが 欠けた明かりたちを
組みあげていく わたしの書く風景
潮錆びた 港湾都市の
みずからというものの
庭先に 縁台をひっぱりだしてきて
そんなふうな具合に 眠ることができた
一匹の猫が日なたの埃のなかをこちらに向かってくる
あなたを愛することができた よ ....