笑んでいた
  旋律のような歯
  高層ビルが 欠けた明かりたちを
  組みあげていく わたしの書く風景
  潮錆びた 港湾都市の
まだ青い実が教えてくれた
もうすぐ冬が来るんだってね

知ってるよそんなこと
そう言って返すけれど
それでも語る口は止まらない

まだ遠い先の話
それでも青い実には、明日の話
そして ....
あなたは
私はあなたのもの
と 言った

華やかな動き
夏の花の笑顔
豊かな体

私は それなのに
恐れていた
こんなに鮮やかさは
私にはいつまでも
とどまらないと

華や ....
ぼんやりとした将来の不安のために
死んでしまうなんて

僕なんて具体的な不安しかないのに
生きています

父母がいなくなったら
自活力のない僕はどうすれば

情けないこと言ってないで ....
昔僕はタイに出かけた。LCCでひとっ飛びして、夜のドンムアン空港のそばの道を歩いていた。良く、空港の周囲は治安が悪いと言われるが、たしかにコンビニの前には野良犬がたむろしていたりと不穏な雰囲気はあ .... 良い意味で
もうどーでもいいよ
と思う時がある
何もかもが
大事だから



不幸中の幸いで
命は
助かった
魂という
命が



誰も知らない
私の涙を
私だけは ....
{引用=今日は、のぼさんこと俳人・歌人 正岡子規の命日で、子規忌。
なので、私の昔の短歌を一首。}



ほんとうはほんとうにしかわからないゆうがたふっとあおい影あお
昔小田急線の駅で待ち合わせた友人と
顔を合わせることもなくなった 僕は
暗い駅の改札で 今は 手を一人で振っている
光景だけが はっきりと 存在していた
心のようなものを失くした
裸になった
代わりに心になった
裸足になった
切なくなって
よろしくと言った
はじまりはいつもびぎん

じっとしていた
ヨーグルトになった
甘くなくて、懐 ....
いつからだろう
わたしは
目的をもつことを止めた
ただ気ままに
気の向くままに
いきてゆきたい
そんなことができるものだろうか
そんな風にさえ思ったこともあるけれど
まあまあなんとか
 ....
時の狼についに追いつかれたようなので
私はおとなしく、魂を差し出しました
でもそんなものには目もくれず
彼はただ私の両手を奪っていったのです

そうして、残された足で
私はまた時の狼からの ....
ひたすらうずくまって眠るが良い
歯が、砕けてしまうまで

宇宙を諦めた猫達が
そう、教えてくれました

声にならない、にゃあで
表層を滑っていく
知識をたんまりため込み
現実的な人生経験を重ね
ひたすら
表層を滑っていく

君は私という人間を
遺伝子の単なる乗り物だと
運命に支配された存在だと
思慮深げに言う ....
無常なものが花開く

それは本当に美しい
それは本当に醜い
それは本当に恐ろしい


快と不快に身を委ね
気のおもむくままに会話する
すべての鬼火の営みは
過ぎゆくその場の温かみ
 ....
ミューズとミミズが離れた後に
歌はまだ残されているだろうか

似て非なるものだったのだ
というより
非なるも似たものだったのだ

それゆえに光があった

高い塔に登り
場合によって ....
どこにでもあるような地図をひらくと
どこにでもいるような人が歩き
どこにでもあるような町並が広がっている
どの家にも
雨が降ろうと
風が吹こうと
日付が変わらないカレンダーがあるような
 ....
アナタはどこまでいくの?
この日暮れ
没する太陽を追って
論理を振りかざし
他者を屈伏させ

アナタは既に行き止まり

燃えたぎる溶岩流
散りゆく赤い花びら
あらゆる響きを融合し
 ....
俺は歯医者に通うぜ










俺はやまもと歯科に通うぜ












俺はいつもやまもと歯科に通うぜ

 ....
転ばないよう気をつけて歩いた
人生は長い長い細道だから
人はいつから踵を付けて歩いているんだろう
早く恋を知りたくて
だけど愛はまだ要らなくて
先に月に向かった貴方が寂しくて死んでしまわない ....
段差がもちこまれた。
高さ30センチほどの
段差
だ、
が、
今までこのことに、
なぜ気がつかなかったのか。
段差があってはじめて
これまで真っ平らな生活のなかにいたこ
とに愕然とし ....
わたしたちは歩く
可笑しなことはないのに
となりできみが時々ちいさく笑う
(なにか間違っている?)
でも訊くことなんかできない

わたしたちは黙って歩く
おおむねすべてのひとたちは
 ....
糸で吊るされている
そうして自分の涙も拭えない
そんな大人になってしまった

操り人形にしようとする者なんて
最初からいなかった
貴女も

自分の足で歩くのは
こんなにも楽で
こん ....
一度は誰でも
通る道

ひき返せなくなる前に
誰もが一旦
つまずく道

僕らが生まれた頃には
すでに道は
できすぎていた

石ころ蹴って
道草くって
立ち止まってから ....
二人寄り添い
昇った坂道
橙色に染まる
夕暮れに
奥まる時間を
二人して
ぐんぐんぐんぐん
遡行した

果ての果てに
開けた緑の
湧水大地に二人座す
静かに手と手を
握り合い ....
ぼくらは迷い子のように
ただ、佇んで
ゴダールの映画みたいに
長い長い言葉を
視線だけで話した
熱のない炎で
炙られるような
時だけが過ぎてゆき
やがて
思いは痺れてしまった
 ....
先の尖った靴で
星を踏めたら
砂時計が
永遠に終わらない
そんな夜

少しだけ
誰かの愛を
長く感じている

最終回のドラマみたいに
抱き合うために
生まれたエピソードが

 ....
突き抜けていく、突き抜けていく
独りの個の限定された
知覚を感情を世界観を

声 響き渡る、声 突破する
混沌とした音響のなかを
この世界という音響のなかを

私という存在に真っ直ぐ突 ....
地球が一廻りして朝が来た
雨降りの朝、風が吹く
疼痛は収まり、意識はクリア
道行く人は目的を持ち
僕は温かな喜びに包まれ
今在ることを抱擁する

いつ崩れるともしれないこの覚醒に
ゆっ ....
○「規制」
政治家は
抜け道も考えてから
規制する

○「アベック」
若い人たちは情報的だ!
この猛暑の中
手をつないで歩いている

○「女」
亭主と別れた女は
きれいになる
 ....
心は
折れなかった
君を失ったときも
心は
いつまでも痛んだが
べつに折れたりは
しなかった

そんなこと
人生に
よくあることではないか
そう
想えていたと ....
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