良い意味で
もうどーでもいいよ
と思う時がある
何もかもが
大事だから
不幸中の幸いで
命は
助かった
魂という
命が
誰も知らない
私の涙を
私だけは ....
{引用=今日は、のぼさんこと俳人・歌人 正岡子規の命日で、子規忌。
なので、私の昔の短歌を一首。}
ほんとうはほんとうにしかわからないゆうがたふっとあおい影あお
昔小田急線の駅で待ち合わせた友人と
顔を合わせることもなくなった 僕は
暗い駅の改札で 今は 手を一人で振っている
光景だけが はっきりと 存在していた
心のようなものを失くした
裸になった
代わりに心になった
裸足になった
切なくなって
よろしくと言った
はじまりはいつもびぎん
じっとしていた
ヨーグルトになった
甘くなくて、懐 ....
いつからだろう
わたしは
目的をもつことを止めた
ただ気ままに
気の向くままに
いきてゆきたい
そんなことができるものだろうか
そんな風にさえ思ったこともあるけれど
まあまあなんとか
....
時の狼についに追いつかれたようなので
私はおとなしく、魂を差し出しました
でもそんなものには目もくれず
彼はただ私の両手を奪っていったのです
そうして、残された足で
私はまた時の狼からの ....
ひたすらうずくまって眠るが良い
歯が、砕けてしまうまで
宇宙を諦めた猫達が
そう、教えてくれました
声にならない、にゃあで
表層を滑っていく
知識をたんまりため込み
現実的な人生経験を重ね
ひたすら
表層を滑っていく
君は私という人間を
遺伝子の単なる乗り物だと
運命に支配された存在だと
思慮深げに言う ....
無常なものが花開く
それは本当に美しい
それは本当に醜い
それは本当に恐ろしい
快と不快に身を委ね
気のおもむくままに会話する
すべての鬼火の営みは
過ぎゆくその場の温かみ
....
ミューズとミミズが離れた後に
歌はまだ残されているだろうか
似て非なるものだったのだ
というより
非なるも似たものだったのだ
それゆえに光があった
高い塔に登り
場合によって ....
アナタはどこまでいくの?
この日暮れ
没する太陽を追って
論理を振りかざし
他者を屈伏させ
アナタは既に行き止まり
燃えたぎる溶岩流
散りゆく赤い花びら
あらゆる響きを融合し
....
俺は歯医者に通うぜ
俺はやまもと歯科に通うぜ
俺はいつもやまもと歯科に通うぜ
....
転ばないよう気をつけて歩いた
人生は長い長い細道だから
人はいつから踵を付けて歩いているんだろう
早く恋を知りたくて
だけど愛はまだ要らなくて
先に月に向かった貴方が寂しくて死んでしまわない ....
わたしたちは歩く
可笑しなことはないのに
となりできみが時々ちいさく笑う
(なにか間違っている?)
でも訊くことなんかできない
わたしたちは黙って歩く
おおむねすべてのひとたちは
....
糸で吊るされている
そうして自分の涙も拭えない
そんな大人になってしまった
操り人形にしようとする者なんて
最初からいなかった
貴女も
自分の足で歩くのは
こんなにも楽で
こん ....
一度は誰でも
通る道
ひき返せなくなる前に
誰もが一旦
つまずく道
僕らが生まれた頃には
すでに道は
できすぎていた
石ころ蹴って
道草くって
立ち止まってから ....
二人寄り添い
昇った坂道
橙色に染まる
夕暮れに
奥まる時間を
二人して
ぐんぐんぐんぐん
遡行した
果ての果てに
開けた緑の
湧水大地に二人座す
静かに手と手を
握り合い ....
ぼくらは迷い子のように
ただ、佇んで
ゴダールの映画みたいに
長い長い言葉を
視線だけで話した
熱のない炎で
炙られるような
時だけが過ぎてゆき
やがて
思いは痺れてしまった
....
先の尖った靴で
星を踏めたら
砂時計が
永遠に終わらない
そんな夜
少しだけ
誰かの愛を
長く感じている
最終回のドラマみたいに
抱き合うために
生まれたエピソードが
....
突き抜けていく、突き抜けていく
独りの個の限定された
知覚を感情を世界観を
声 響き渡る、声 突破する
混沌とした音響のなかを
この世界という音響のなかを
私という存在に真っ直ぐ突 ....
地球が一廻りして朝が来た
雨降りの朝、風が吹く
疼痛は収まり、意識はクリア
道行く人は目的を持ち
僕は温かな喜びに包まれ
今在ることを抱擁する
いつ崩れるともしれないこの覚醒に
ゆっ ....
○「規制」
政治家は
抜け道も考えてから
規制する
○「アベック」
若い人たちは情報的だ!
この猛暑の中
手をつないで歩いている
○「女」
亭主と別れた女は
きれいになる
....
心は
折れなかった
君を失ったときも
心は
いつまでも痛んだが
べつに折れたりは
しなかった
そんなこと
人生に
よくあることではないか
そう
想えていたと ....
おねがい、ぼくを、ころしてくれないか。頭の中のきみは、水色の、ぼくだけがしっている秘密基地で、ぼくをまっていてくれている。それが希望以外のなんだというのか。きっと、かわいいかおをしているんだろうね、声 ....
9月になればまた学校が始まり、けれど暑さはまだまだ過ぎ去ってくれず、プールに入り終えたような夢見の感じが幻熱のように僕らを冒している 時間をゆるやかにしかし直角に左折するような季節のうつりかわり 教室 ....
夏の始まりは曇天 灰色の雲がたなびき 川として日常は過ぎ
ランチにはまだまだ早いな 僕は思った
流れ星を探すよりタイムカプセルを埋めよう
そんな僕は 飛行機の乗客で
23歳 透明なはずの身体が ....
なんでもない一日が
なんでもなく過ぎようとして
でもわたしはやっぱりたましいの
不思議な深みにはまってしまい
途方に暮れる
押し寄せる苦痛
沈み込む哀しみ
息をつめて覗き込む
....
○「精子バンク卵子バンク時代」
これからは
血のつながりよりも血統だ!
○「人間関係」
人間関係は
相手との調整だ!
○「老化」
入れ歯
老眼鏡
補聴器
カツラ
紙パンツ ....
叫ぶように笑う 君の癖に触れて
押さえつけられた 涙の気配に気づく
いつもはしゃいで 明るい君がふと見せる
深い影の中 手を伸ばしてみたくなる
悲しい記憶を乗り越えてく
空を飛ぶより ....
ねえ、甘いものだけ
皿の上にならべたよ
ねえ、食べ物のことだけ
今日は考えるって約束
すみれの匂いがする
そんなことってあるわけない
象意の随意による不本意
小便が止まらねえ
....
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