すべてのおすすめ
なにかがあるんだよ
人の内には
何かが、
瞑目して
意識の視界に
次々浮かび来る
顔や色彩や木々やら
観入り感じて居るとそう想わざるを得ない
死に絶えない、
ナニカ が
....
朝、いつものようにキッチンに向かう
痛っ、イタタ
キッチンの入り口にぶら下がっているのれんに頭をぶつけた
昨日まで柔らかい麻布だったはずだったのれんが
硬い板状の物体と化していた
一体こ ....
日本に来るのが
初めての留学生の二人は
日本語も話せない
十代の女性だけれど
来た初日に
歓迎会のアトラクションとして
歌って欲しいが
引き受けてくれますか?
そんな
ホームコン ....
石灯籠に赤椿
民家の門前、紐で繋がれ
うずくまる
白黒猫は どこか
浮世絵見る様な
冬日和
濃いグリーンの目を細め
通りゆく人
ながめて過ごす
今朝は見ら ....
ふしぎなことを
経験すると
ふしぎなことが
ほんとうに思えるんだ
魂は永遠にいっしょだよ
・
銀の三日月は
私の胸で
ほほ笑んでいたよ
夢が叶うとは
知らずに
右に左に揺れる洗濯機が嬉しそうで
何が嬉しいの?と聞いたら
右に左に洗濯物が
逃げ惑うのが綺麗なの
と答えた
水の音は気にならない?
少し気になる
踊っているのかもしれない ....
焼き場で
まだ熱い骨を拾いながら
生きててえらかった
と言う
レエスの縁のハンカチが
小さなポケットからはみ出して
花に埋もれたあなたは
びっくりするほど小さい
いつ終わるのか ....
絶対届かない詩がある
死者への詩だ
私はまだ生きている
そんなにじろじろ見ないでくれ
独り言は遠い
電子レンジを開ける
中には海がある
波間にレンジが漂っている
泳ぐことは苦手だけれど
意を決し飛び込む
君との二人分の
ご飯を温めたかった
何とかレンジに辿り着き
扉を開ける
....
俺「向日葵がうな垂れるほどの猛暑の中、
ヤッケを着ての作業、
水、泥水、土のけむり、構内のホコリ、そして自らの汗、
そしてときには鉄骨、
そんな、
荒々しい太陽にまみれた ....
見よ、この一行をわが蠕動にかたどる背景として魂の炎はやおら踊る
・
おみくじを長く振ることが年々長くなっている
結局は運任せになんてしないのに
何かに縋ろうとする癖は未だ身体に呪いのように浸透しており
結果によって他人に及ぼす子供じみた態度も直らず
....
レタスの先端
心音のひずむところ
温度の終わりに
少し触れる
つめたさ
教室みたい 、
と思う
穏やかな湾の入口を
句読点が航行する
健康的な食事
その後で
わたし、 ....
うたうたに見おくられながら、おとこはあたらしい歌をひきつれて旅をした。
うたうたは酒に似ていた。せかいを光の波紋でにじませて、あまく匂ういきをはいた。
波うちぎわでは、松のぎょうれつが盤根をもちあ ....
三つの色、
一つの終わり
声と息が重なり、
いのちを紡ぐ
春、
菜の花が咲き
夏、
青い夜に
秋、
幾度もの口づけ、
瞳に映るのは
紅蓮の炎
めぐる季節と
想いは ....
○めでたさも
感じなくなってきた
古稀の元日
○女房と健康
失ってみるとよくわかる
元日の朝
○隣の猫さえも
いなくなると
やっぱり寂しい元日の朝
○今日は何日か
ボケ ....
○「なんで生きる」
死にたくないから生きる
死ぬのが怖いから生きる
やりたいことがあるから生きる
これからも
人生の山を登り続けたい
行けるところまで行くつもりだ
○「大事小事」
....
痛点を通過する
ブランコに揺られて
春を待つ間に
チェニジアの
ハイスクールも
時間が経った
珍しく向かい風の
匂いがする朝
皮膚病だらけの
野犬に看取られて
誰もが死ぬ、 ....
いつも貴方は真の実力を眠る胸に秘めて
夢幻のかなたへ委ねてしまう
響く才能の音はますます遠くなっていく
いつものことで大手を振る者が先に進む
卒業していく才気あふれる者たち
旬の果実は若 ....
地上に次々現れる
重い物が増えている
ビルやクルマの原料は
海や山の地球資源
同じ量が動くだけ
地球の重さは変わらない
宇宙で沈むことはない
地上で次々消えていく
軽い命が増えてい ....
重い扉を開いて
漆黒の闇の向こうへ
行こう、生こう
絶えず打ち寄せる光
銀白だったり黄金だったり
光それ自体は見えないから
光に照射された色彩熱響きに
魅せられ眼見開き行こう生こうと ....
おれの心象に積もった雪へ
ダイブする
あなたのかたち それは
不思議な窓
あるいは、うつくしい鈴
絡まった糸を切るひと
ほどいて
むすびなおすひと 夢で
会ったよね もうない、学校へ ....
対象を欠く
憧れは郷愁は
未来から沸々と
湧き立ち流れ来る
次々と実に絶え間無く
記憶映像の
過去から未来へと
ひたすらに直進する
無常時計時間とは逆に
未来から過去へと遡行 ....
夜空を切り裂く光が
万華鏡みたいに泣いて
涙も乾かないうちに
新しい顔をする
打ち上げられた花火を
こんな風に見ている君は
どこかへ行きたいのに
どこへも行けないまま
僕の夏に飛び ....
日本にはいいものがある
たとえば大航海のゲーム
よくできている
海外の人も
おいしくいただいている
逆輸入的に
気づくことが多い
攘夷論ではなく
誇れるようになるまで
あと幾数世 ....
オレは世の中の99.9999%以上の事象を知らない
バカで バカで どうしようもないバカなのだ
酒を飲んではくだを巻き
夜の闇に溶けるだけ
たったそれだけの存在を
月だけが優しく頬笑んで ....
1、
たおれたままの若い病身に 全身全霊をかたむけて
詩神の秒針がかさなるとき もはや時刻は総毛だつ
純白の牡牛に身をかえて 四つ足のステップで誘惑し
美貌のエウロペをさらっていった 伝説 ....
木目に沿って歩いて行く
輪を描き運に従い
静かさの波打ち奥まり
暗闇の上層にぽっかり穴開き
水色の空、白雲の流れ うっすら
青い光帯び ひろがりいく
年輪を重ねリズミカルに木目刻まれ
....
足元をよく観てごらん
幸せは足元に
人知れずいっぱい咲いているから
見上げてごらん
希望は星空のように
空いっぱいに輝いているから
心を澄ましてごらん
愛はあなたたちの心の中に
....
もしカラスが人間に敵意を持つようになったら
もし蜂が人間に敵意を持つようになったら
もし蚊が人間に敵意を持つようになったら
もし蛇が人間に敵意を持つようになったら
もし蟻が人間に敵意を持つよう ....
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