すべてのおすすめ
ポケットから出した手を
温んだ風の中で
大きく振りながら
まるで音色みたいな
あなたの名前を呼んだ
読み飽きた季節の頁が
温んだ風の中で
めくれるように
まるで花弁みたいな
....
ちいさな舟が夜の海をゆく
破れた帆にわずかな風をうけて
帆柱には古ぼけたカンテラ
光はにぶいが少しあたたかい
月のない夜だから
真っ暗の水面は永遠みたい
とじこめられているのか ....
{引用=
うしなわれたものは、いつもやわいかたちをしている
それならば、うしなわれるまえに
きずつけずに、たいせつにしていたらよかったのに。
水色の浜辺にちいさな時計をてに ....
オルゴールのふたをあけると
ことりが砂浴びをしていた
昔のメロディで
ほんのりと温められた砂は
極上の石鹸で
泡こそ出ないのだけれど
日々の汚れを落としてくれる
ふっくらと
よみが ....
まちさまへ
詩を書くことの意味を
考えるほど愚かしいことはないと
それは何度も何度も
滅びゆくように想い知ってはいるけれども
寂しいニュースばかり
世界中から聴こえるもんだ ....
線を引いていたら
昔の友だちがきて
一緒に手伝ってくれた
昔の友だちは
昔と同じように
慣れた手つきで
丁寧に線を引いていった
相変わらず上手いね
と言うと
はにかんで笑う
....
音も無く過ぎ去ったものたちが語らなかったものを洗いざらいぶちまけていく明け方の夢、目覚めた時ベッドのヘッドに食い込んでいたサバイバルナイフ、それは俺のお気に入りのものだったがそれが俺の手によって行 ....
ただ空回り
加速する共創のなかで揉み消されていく忘れ去られて
いく小さな言葉、「決めつけ」ることで抵抗しようとす
る表層的な言葉は大きなうねりとなってしまった。
逆流のドラム式の中からでは ....
やがて、その日が来て 声が枯れ果てれば
(フーッ)私の 生きていることさえ 嗚呼、もう
意味がなくなれば なに頼りにその後、生きよう
エイ、あの 野花にも、心があるように
嗚呼、もう 夜中にも ....
■歌ったり踊ったりしているあいだに
キャンプファイヤーの輪から外れた暗がりの片隅で
二人がこっそりとキスをするのを見ていた
いつだってそうやって外れくじを引くのだ
一瞬足を止めたがなにして ....
おじいちゃん
宇宙人っているの?
いるよ
いるけど地球まで辿りつけないんだ
宇宙人がいる星から飛んで
地球まで500年以上かかるとしよう
宇宙人が長生きしても200歳なら
地球まで辿 ....
今年咲きかけていた花がもう枯れてしまった
紅く、美しい花だったのに
何が
何が悪かったの!?
水をあげなかったから?
それとも、ヒリョウをあげなかったから?
ううん、違う
愛情をそそ ....
○「値上がり」
何もかも値上がりで
国民はアップアップしている
○「苦の世界」
生老病死
心の修行なしでは
ますます苦しくなる
○「独り言」
ワイフがテレビへ向かって
独り言 ....
○「消えた21万トンの米」
ひょっとしたら米国かもしれません!?😊
○「AI社会」
人間が考えることをしなくなる社会になる
○「スマホ依存」
電波の届かないぽつんと一軒家で
頭をリ ....
無限遠に目を細めれば
縮尺の都合上
ちいさな羽虫の亡骸も
ぼくのこの身体も
だいたい同じくらいの大きさです
土に還るための段階は
どうにも煩わしいから
いくつか端折ってみる
飛ばな ....
もう二度と会えないなんて
思いもよらず
雑な態度や言葉
思いだすだけで
苦い水が込み上げてくる
たらればに縛り上げられ
堪えることができずに
弱音を吐くよ
さようならを喉に詰ま ....
悲しみの
数々を通過し
忘却の内に
麻痺させながら
凍結した時々の
鞘の中に
いつのまにか
発芽して居るもの
その囁き 、
しんしんと
響き続け
閑かに聴き入る
しじまのひ ....
砂場に散らばるコトバを見ている時に
私は居ない
コトバは私の方をじっと見ている
私を見ながら
私の名前を砂場に並べてみせた
私は後ずさりする
後ずさりする時にも
私は居ない
コトバ ....
宇宙のひとかけらを持ち帰ることができたような日って何なんだろう、それってどんな風な心境の事を差すんだろう
一筋の光みたいなものが一瞬眉間の端から突き抜けていくようなことがあるんだけれど、そんな感覚な ....
くさむらのうらぶれた浅瀬
打ち上げられたほおづきの中の
丸い実が
あかあかと
燃えながら
わたしを見ていた
緑だった容れ物の
もはや若さはぬけおち
朽ちた葉脈だけになって
身のうちを ....
あべこべにくっついてる
本のカバー、そのままにして読んでた、ズボラなぼく。
ぼくの手には{ルビ蹼=みずかき}があった。
でも、読んだら、ちゃんと、なおしとくよ。
だから、テレフォン・セックスは ....
大根の悲しみ和え、辛い
生まれて初めて友人から本物の義理チョコもらった
何度も何度も繰り返す
同じ道を踏む思考回路
あいつは「あの娘は俺が好き」と言う
僕は今日、よく立ち回ったよ
80%の ....
交番の蓋を開けると
砂漠が広がっていた
砂漠には机が置いてあった
引き出しはすべて
取り外されていて
古い思い出は無く
新しい思い出も
もうしまえなかった
雨上がりの
虹がか ....
街が目覚める頃
電車に詰め込まれ
肩が触れ合う
一瞬の繋がり
それぞれが抱える
一日の憂鬱や希望
窓の外には
刻々と変わるビル群
プラットホームに
爆破したみたいに
飛び出す
そ ....
あなたにとってのひと刹那が
わたしにとっての100光年かもしれません
わたしの声がとどいていますか
あなたの風景の一小節として
夜はきらいです
たくさんのことを思いだすから
恥ずかしく ....
たいくつくつ
素直になってお話しすることは難しい
詩書き人は歩き続けながらも推敲して
まだ見ぬ詩はいつもあやふやで
眠っている心には届けられない
試してみて 気づいてみると
....
ティッシュペーパーを窓から放ると、
十五階のマンションの窓からは、
ティッシュペーパーは、ひらひらひらひら、
はかなく、可愛らしく、おちていったよ。
ひらひらひらひら、落ちていったよ。
....
○「いいもの」
高いものがいいものではなく
自分に合ったものが
いいものである
これはすべてのことにあてはまることである
○「面倒なこと」
まず取りかかってみることである
○「小 ....
”お百姓さんの手だね。”
というのが、
不細工なわたしの手にかんする彼の感慨。
僕は何であるかを考える
いつもこの街のどこかを
ぼんやりと歩きながら そして
自分の姿を忘れながら
夏は自転車に乗った
光を 駆け抜けた あの時
橋をそして 渡った
魚を目にした ....
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