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冬の石畳みの
陽だまりを愛しながら
時計の針で刻めない
とおい未来から届く昨日を
思い起こしてみる
追いもしない記憶に追われもせず
そこに立ち止まって
年齢を重ねる自 ....
昨日、みぞれ交じりの雨が終日降り続き、積った湿雪はさらに重く
あたりを一面の白さに塗しつけている
どこからともなく、なけなしの高揚した気持ちが芽吹いてしまい
はずかしいくらいの言葉を書きなぐ ....
草の根と息吹と
あなた、忘れていったね
飛行船の落とし物みたいに
剝がしたり叩いたり
転んだりしながら過ごした毎日を
何と呼べば良かったのだろう
丁寧だったり雑だったり
胡麻 ....
おむすび、
お出かけする、
にちようびの晴れた朝に、
握ってくれた、
台所の海のかたまり、
炊きたての、
白いゴハンの湯気に混じって、
海苔と塩の蒸せるような香りが、茶の間にまで活き活き ....
',
, 髪の毛が十勝フイールズ
, ジャマイカなストロベリーフイールズ
, 何食わぬ顔でスノウドーム
, 逃げ込むオピニヤォン
',&# ....
冴ゆる風にこぼれて舞う
レモン色した木の葉のひと翳り
そういうもので
詩を書きたいとおもう
心に満ちる平穏な日常は、
わたしの気付きもしない情景のなかで
なにものとも く ....
陽だまりの停留所に
車椅子の老人
声かけようか
たとえば
今日もお陽さん輝いていますね
でもすぐそこには冬将軍で
そのブランケットは暖かそうですね
サングラスがずれて ....
○「喜怒哀楽」
寂しくなったり
悲しくなったり
いらいらしたり
嫌になったり
怒ったり┅しながら
生きていくのが
人の道です
○「ガン不安」
ガンは
転移するから
こわい!
....
広葉樹、飛行機の跡
吸い込まれる旧い戸籍
羽音と水分が
扇動を始める時
わたしは滑らかな
脱輪を選んだ
あなたが遠くの砂漠で
靴を並べている
人が来て靴を履いて行くと
空白を ....
昼間
虹をみた
空に架かる七色の虹だった
もともと
曇りの天気予報だった
のに細かい小雨が降って来て
それこそ
傘をさそうかさすまいかと
ちょっと考えるような感じの ....
髪の毛の先
緊張の震え
暮れゆく空
遠足の傷痕
絆創膏の鼻
鴨池に懸る
猫の目の橋
鵞鳥よりも
鳴けぬ者も
るるるると
啼声の元は
水底からか
放物線描く
牛の背中に ....
雲行きが怪しい
鳥が低空飛行で横切った
ハンドルにしがみつくようにして進む度に
空は暗くなってゆく
正しいとか間違いとかはきっとなくて
ただそういう所にいるだけ
わかっていたって
心をコ ....
出発だ
朝の家から
交わり戯れる
人や花や蝶々や
雪原に穿たれ進む
野ウサギの足跡にまで
、
ひかりうずまく
廻る色々万華鏡
いしきのしかい
奥まり高まり波立ちな ....
本当は詩人じゃない私は
君ら詩人のフリをする
本当は無毒のクロアゲハは
毒持ちジャコウアゲハを擬態する
バケモノは
何かに化けるからバケモノ
ホンモノは
生きてるそのまんまでホンモノ ....
{引用=
いつからか生きていて、
それから
名称のない日をきょうもおくり、
ゆくゆくの事も
少しは考えるけれど、
いつか
夢の
なか
ゆめにゆられて
ゆめの
なか
の
ような ....
そこに行けば、また詩人に会えるだろう。そう思って、葵公園に向かった。魂にとって真実なものは、滅びることがない。葵公園は、賀茂川と高野川が合流して鴨川になるところに、その河原の河川敷から幅の狭い細長い ....
神田神保町にある定食屋のメインはカレーライス
それが次第に香辛料が手に入らなくなって、
人々はその度唐辛子を増やしていた
あまりの辛さにある者は内蔵を壊し
またある者は舌を焼かれて
....
○「生きている讃歌」
生きている生きている
今日も生きている
明日はわからないが
生きている生きている
腰が痛い
肩が痛い
膝が痛いといいながら
生きている生きている
薬飲みながら
....
幸福の纏わりついた夜の衣を脱ぐ
ジャージにウィンドブレーカーを羽織り、
フリースの手袋をし、小さなライトを握る
外へ出ると冷気が両頬をビンタした
星空の朝は、町中の窓がまだ眠っている
信 ....
無害なことばかり話す有害な人
舌先から 論理が涎のように垂れて
皺くちゃのスーツに染みをつくる
キミに足りないのは嫉妬心だよ
そう言われた 丸ノ内線の車内で
他人か知り合 ....
例えば誰にも振り返られなくても
一粒しかない命を投げ出すことは出来ますか
妻子に捧げるのならあり得るでしょう
交差点ですれ違った人に大切な命を差し出すのは
そう簡単にできることではありません
....
心のなかに
空っぽの部屋がある
空っぽにしてある
なにかなくしたわけではなくて
空っぽの部屋は空っぽだから
タンスもない本棚もない
ラグも敷いてないし椅子もない
ポスターもカレンダー ....
いつの頃からかお風呂に
クジラが住みついている
巨大な体を丸めて
浴槽に収まっている
餌は何処かでとってくるようで
元気そうにくるくる回りながら
水浴びをしたりする
種類を調べよ ....
マガモがシベリアからやってきてはにぎやかに鳴いている
人造湖に多くの渡り鳥達が群れていた
赤い大きな橋のたもとにあった古い山小屋旅館は解体されて
長い年月に蓋がされた
昨日今日、ほぼ今年最 ....
お花のかたちの穴が空いた
躰 心 かわいいね かわいそう
埃の積もった秒針 潰れたウジ虫
誰も知らない アーティスト
好きなものばかり 食い散らかして
破裂して死ぬ みんな
骨と皮 ....
テレビに映るにこやかな笑顔
介護の大変さなど微塵も見せず
嬉しそうに成功した親の介護を語るゲスト
母と私はため息をついた
(介護ってそんなに生易しいものじゃない)
祖母を介護していた ....
古い白い花の蔭に
恋の嘆きをみていたむかし
チョコレートの銀紙を
折り畳みながら過ごした夜
なつかしい想い出は
楽しく稚い愛の物語
その震えも忘れてはいないけれど
....
ちいさい 秋も
おおきな 冬も
はくぎんいろの 抜けてあつめた
けだまに
ころころと まるくなるよ
あなたの ちいさくておおきな
迷いやふあんの中に
ほんの少しでも わたしが ....
成層圏を脱出してから
どれほど経ったのだろう
宇宙の果てまで
まだまだ遠く届かない
来世という未来に託すしかないのか
路傍の石ころに生まれ
泥に生まれ
虫に生まれ
魚に生まれ
豚 ....
細い路地を右折する
ふと、思い出し
ふと思い出せなかった
小さい頃
僕はいつから
自転車を乗っていたのかな
夕焼けのなか
町の空き地で
いもうと揺れる
かあちゃん揺れる
....
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