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 加茂川べりに
 あの人が佇んでいる
 錯覚だとは
 電車の中で気がついた

 冷たい舗道に降りてから
 しっかりと足早に歩きすぎながら
 それでも後ろを 振り返ってみたかった

  ....
いなくなった私の
空白に
星が
ひとつ
生まれる



何はともあれ
ありがとうさまと
みんなを
思う
ひとつの宇宙で
いつか小指ほどの白蛇を飼っていた、カゲロウが
とぐろを巻いたもの 口吻を繰り返し、もうずいぶん
月燈の楽団から{ルビ暈=カサ}なり、さぞや張り詰める
うつくしいよにあれば、これはぬくもりと崩れて ....
人すら商品化され
売り払われ使い廻され
儲け価値として最早認められなければ 
アッサリ切り捨てられる
資本主義社会の本音本質


純白とターコイズブルー
混ぜ合わせ
アナタの顔は言っ ....
そのなだらかな 坂 の
おりても のぼっても やがて
おんぎゃあ って 聞こえる の 
 
 
 
誰もの昼を飲み込んで溶かして 初めて
夜というものになったのだということを
寝顔の君 ....
曲がり切れないカーブは
初恋の人の背中に似ていた

触れたくても逃げていく
それは風のように柔らかく
ほんのちょっとの憧れを
焦がしてしまった
胸の中に太陽がいる

私の瞳だけは
 ....
わ~い
自動ドアだぁ
裏で奴隷が
歯車を回す
人力で

わ~い
デジタルだぁ
裏で社畜が
データを入力
手作業で

この街がネオンで彩られるころ
あの街の空には爆弾が降り
 ....
                    大海を眺める男女が つつがなく
                  {ルビ史環=シワ}に さすらいまどう しゅんかん
      あなたのテンには鏡、草原に ....
ドライブする
現時点で何も決めてない
直感に任せてみる

行かないような場所だったり
綺麗な絶景に出逢えたり

色々決めるのもいいけれど
直感に任せてみるのも
楽しいと思う

気 ....
六花
しんしんと咲き
いずれ
ありがとうの
春に解ける



※「六花」=(りっか。ろっか。)雪の異称。
夕景、
いちにちの役割を終えて、
港の工業王国に静かにそびえたっている、
ぼくのちょっとした、すこし傾いた、
鉄骨のキャッスル、
工場の七階から、
淀んだ窓を開け放って、今日も少しだけなが ....
ジミヘンになりてぇな
なりてぇよ
なればいいじゃんジミヘンに
そんなわけで楽器屋に来たのに
三味線しか売ってない
工夫すればこれでも案外
イケますよ
とのことなので買って
担いで帰る途 ....
僕らの明日はどっかにつながってるんだ
さよならなんて言うもんか って
鳴きつづけてぱたりと絵本が倒れるように
 
 
 
さよならとくじらが言った(ように見えた)
さよならと機関車も ....
あのラーマが販売を終了する
ラーマとは、インド神話最大の英雄の一人で
タイの現国王もラーマ10世なのだが、
販売を終了するのはマーガリンの名前だ

ボクたちは、あたりまえのように
毎朝パン ....
別れは皮膚のあたりが
ひりひりする
トマトのゼリー状のところ
わたしが育てた何か

剥離するその先に
夕立だけの街
手を動かせば
いつも触れるものはあり
その形状も
その名 ....
ほら、見てごらん
指先が少し光っているよ

表情のない肖像画が呟いた

ベランダに出て
夜空に透かしてみたけれど
少しも光っちゃいない

ん… 指が石化している
でもキーボードを打 ....
 雑然とした卓に
 ちょっと戯れに挿した
 寒椿の 紅い沈まり

 眠れないのです

 時は重たいものですね
 全て寝静まっているのに
 音があるのです

 秒針が刻む
 藍 ....
お下がりの大きな自転車は
不躾な轍を踏んでいた
5時のサイレンが鳴る頃には
納屋の隅の方から
古い天気予報が発掘された
曇りと雨の日には
ばってんが付けられていたけど
晴れの日は見たこと ....
いたるところ花は咲き誇り
いたるところ花は萎み枯れ
街行く人の方向はあちこち
ばらばらとはらはらと
葉は枯れ落ち育ち茂り
空は変わらず青く青く
俺は境界線で破裂する
思惟のふちから
言葉が崩落してゆくとき
僕は君の夜を抱き
君は僕の夜を抱く

その暗い球体の中に
守るべきすべてが
あるかのように

たとえばそこに
紅い薔薇
暗さの中では
も ....
白と黒の、うっとりと時の踊り場で寛いでいるかのような、冬
雪は未だ、ここに居てもいいのかどうなのか、
わからないでいるように見えたりする、初冬
暗い雪の夜道を歩いてみれば、小首をかしげた四つ足獣 ....
 
砂になってしまった夕陽は
さらさらと少しく風に吹かれ
まあだだよ、と穏やかな逆反応
 
 

私の幸はどうでもこうでもOK
あなたの幸、あなたの幸こそ
もっともっとエデンの東のあ ....
青く凍結する冬のそら

しずか独り、浜辺に立つ

打ち寄せるイメージの波

浮かぶ波間の混沌は

思考の光に照射され

弾む言ノ葉、力動の渦

境界を溶かし、大地を洗う

 ....
リアルだね
生きてる日々
見せ続けること
痛々しくも
ういういしくも
○「タッチ」

一日に何回タッチしているのだろう
自慰にふける若者のように
暇さえあればスマホ画面にタッチしている
妻にはタッチしないで
乾いたスマホ画面にタッチしている
求めるものはそ ....
月の夜だった。
  海は鱗を散らして輝いていた。
    波打ち際で、骨が鳴いていた。
     「帰りたいよう、帰りたいよう、海に帰りたいよう。」
   と、そいつは、死んだ魚の骨だ ....
絹のように 第一印象だけ冷たいおとこだった
くるみこまれて にげだす理由もなぜか無くて
けれんもぺてんも要らぬ はじめての人間関係
粉薬みたくあまにがい心臓で駆けぬけたもんだ
さあ 幕引きです ....
カーボンニュートラル
ペーパーレス
紙は無くなりつつあり
本すらも紙でなくなっていく


紙さま
神さま

そういえば最近
神さまもあまり見なくなったなあ
居づらくなっ ....
無数の人、
白く白く
立ち並び
光浴び顕れる、
巨大な青き海のひろがり
紅葉の枝葉が大きく揺れる

風が吹いているのだな

濃密な紅の群れが青空に
美しく浮き出しながらなびく

風々うねり 風景をかき混ぜ

今此処にこの世界が立ち現れる、
引き伸ばされ ....
wcさんの自由詩おすすめリスト(1845)
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