野良が挨拶しているよ

疲れた毛を励まして
露出した皮膚を隠し
道の真ん中を
人々の営みの中を
堂々と
野生の威厳を振り撒き
声ひとつたてず
冷たい日差しを歩いているよ

こそこ ....
ここは、天体の住む街だ

足音

いるのか

誰か

ここは、天体の住む街だ


ひとり

夜中になぜ

鳴くの

僕らは

たぶん絶対

コスモ

起き ....
空は青い
血は赤い
月は黄色い

どんな
プロパガンダを
見させられたのかな

私たちは
あらゆるところに
鍵をかけているから
空を飛べない
なんて言える
人を
好きか ....
細胞を解剖してみたら
電子の奥に宇宙を観た
巨大な世界の果てを知り
微細な宇宙を知ったいま
ぼくは永遠の生命体に慄き
摩訶不思議に埋没する

果てしない命を奪いながら
生きている矛盾に ....
栞をはさんで閉じようとした
歳時記が
本を押さえても平らにならない
抵抗している何かが居る

、それは直感だった
それが何にせよ傷をつけて
可哀そうなことになったらと
まず案じて、本か ....
外ではもう
クリスマスの鐘が鳴ってる

結婚したら新居を建てよう、と言われて
戸惑ってる

この世の中にあるもので
あなたの持ち物はあなただけよと
育てられて
まだそれを信じてる
 ....
小さな街を歩く
通勤快速や急行は止まらないような街。

偶然賃貸住宅のサイトで見つけた。

駅前はこの前グーグルアースで見て回ったけれど。
名前すら知らなかったような、
そんなそんな ....
歳の瀬に
固くしこる肩を抱き
小刀をとり
伽羅を聴く

静かな四畳半に
立ち込める静けさは
生まれる前の記憶を呼び覚ます

一年は走馬燈のようだと
誰かが言った

少しだけ眠く ....
世界で何番目かに高いクリスマスツリー
去年は誰と見ていたっけ
君だって誰かと見上げていたんでしょ

さっきエスカレーターで
すれ違ったのは昔愛した人
もうすぐこどもが生まれそうだった

 ....
東海は 渥美半島の 砂山から
    真昼の渚に 乱舞する
  海鳥たちを ながめるとき
     太平洋を覆いつくす
    「悠久」のふた文字が
       こころにしみて 
    ....
久しく忘れた地上の園を
人々が想い出すように
この世には
時折、虹があらわれる  
愛 と云うとき
世界がこんなにも憎しみに曇るなら
重い靴をはいて
そしてもう二度と 愛さない

それは ゆるやかなひとつの堕落
最後の刻を待てずに
底なしの憎しみの拳をふりあげたあなた
 ....
月の昇らぬ砂浜に
唐紅の空眺め
忘れた歌を想い出す

衣を染めた白鳥は
空ろな波に身をまかせ
還る棲家を識らぬよう

解れた髪は風に散り
軋む素足は地に呑まれ
潮にこうべを晒しゆく ....
傷ついているひとを見るとつかれる
かわいそうのエネルギーが
ギザギザになってあたしにぶつかってくるから
ちょっとやめてよ
って離れる
誰もが所詮 人間だ

冬の風すらやさしい
夜の庭で ....
あなたの面影は
白い石鹸の匂いと
サイダーの匂いがした

おかあさん

何処に往ったのですか

ぼくはいま
武蔵野の林を歩いています
あなたを探しながら

足跡は何処にもみえな ....
あなたの瞳は
地球ほど小さい
渦巻く星の雲浮かべ
光に濡れる黒い華

――めぐすり ひとしずく

恩恵とは湧き上る涙
乾いた世界に満ちて溢れるもの 

柔らかく羽ばたいた
ひとつ ....
それがなにやら
話し合いをしている

ぼくは海のはじまりで
耳を傾けていた


た、ろ、う、


それは
確かに
そう言った


後はしずかな
 ....
寒く冷たい夜に
悲しくならない人は
どれほど温かい人なのだろう
どんな温かい人がそばにいるんだろう

体いっぱいに
乾いた冷たい風が吹き
涙を拭って
それきり

呼び止められる
 ....
潮騒の岩鼻に立って
潮の流れを見つめてゆけば
そこにどんな大魚が潜んでいるかは
だいたい察しがつく

今日は石鯛狙いなので
サザエに間借りしたヤドカリを金槌で一撃を加え
遠くの潮目に放り ....
残響、
生まれ絶えることなく
静謐循環回帰スル物質の界

透明な音の響きの渦に呑み込まれ
感情は濾過され
音の響きは音の響きを引き裂き残響
鋼鉄を叩き合い振動増幅し震え震え
宇宙の深淵 ....
この街は寒いのに 雨を雪に変えない
小さい傘を君にさして僕は濡れてしまう

クリスマスツリーの点灯は君との別れの時間
またねと改札を抜けていく 一度も振り返らずに

雲の上には眩しいほどの ....
コインランドリーで千円札を崩す目的で買う定価の炭酸飲料を半分飲んだら半分崩れていく
退屈のカタチに色褪せたジーンズの右ポケットで縮こまる銀河
音のない戦争がはじまる
担架の上できみ、いや、ぼくは ....
季節はずれの太鼓囃子がきこえる

思考を急激に 過去へともっていかれる

いちばん最近の 夏の記憶を掠めながら

さらに遠い夏へと

苦労も苦悩もなにも 知らず感じずに過ごしていた
 ....
冬の暗い夜に
遠くから聞こえくる音は
線路の断末魔である

パソコンの光だけは
部屋に拡がって
四隅の闇に吸い込まれていく

誰も世界につながることはできない
誰も外に出ることはでき ....
できの悪い推理小説のプロット
夢の死に絶えたファンタージェン

造物主のいない創世記  
すべての夢がわずかな因果の隙間に託されるなら
いつもつまずいている僕はニッチな日雇い漂流生活者

 ....
冬に凍りながら
疲労に暴かれている
存在の核から辺縁に至るまで
疲労は人間をむき出しにする
存在は今や感じやすく放ちやすい
どんな分析も総合も無効な
胚芽のやさしい曲線が血で満 ....
ちからなく たちつくす
たちつくすと きになる
きになると えだわかれ
えだには はが のぞむ

はっぱは かぜをうける
いきたいのか ちぎれても
いきたくないのか くちても

ねが ....
覚えている 山の色、海の匂い
夕焼けの中、一緒に遊ぶ隣の家のお兄ちゃん
記憶は遥か遠く、遥か遠くに居て 瞬間に迫りくる

過去は止まり、描写は言葉を忘却している
感情の色を失くし、刻む脳裏の ....
いつのまにか森は黄に染まり
陽射しに浸され黄金いろ
黄金に小刻みに揺れ輝く
空気が違う、匂いが違う
落ち葉と迫る冬のコンチェルト
秋と冬が衝突し合い絡み合い
発光しながら溶解する

静 ....
寒い冬の夜に
赤い提灯と屋台の車
そこにおじさんひとり。
マンションに囲まれた
住宅地に赤い光と屋台と煙
香ばしい甘い焼き鳥の匂いと
屋台から流れるラジオの音

"いらっ ....
ガトさんのおすすめリスト(1271)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
野良のさよなら- 宣井龍人自由詩23*15-12-12
コスモ- 吉岡ペペ ...自由詩515-12-12
プロパガンダ- 瑞海自由詩8*15-12-11
人体宇宙- レタス自由詩615-12-11
ごめんなさい- もっぷ自由詩6*15-12-11
flow_of_the_skin- mizunomadoka自由詩515-12-11
知らない街- 自由詩6*15-12-10
忙中閑- レタス自由詩415-12-10
あのツリーが世界一高かったとしても- 北大路京 ...自由詩715-12-10
光のまつげ_(七)- 信天翁自由詩615-12-10
楽園___- 服部 剛自由詩615-12-9
良心- 伊藤 大 ...自由詩215-12-9
もがり笛- レタス自由詩415-12-9
ココアと人間- ユッカ自由詩915-12-9
夕映え- レタス自由詩515-12-9
めぐすり- ただのみ ...自由詩16*15-12-9
なまえ- 溶融自由詩215-12-9
つめたさに- 瑞海自由詩6*15-12-8
磯釣り- レタス自由詩615-12-8
楽_音- たけし自由詩7*15-12-8
雲の上には眩しいほどのシリウス- 北大路京 ...自由詩1315-12-8
26歳の風景- もり自由詩3*15-12-7
季節はずれの太鼓囃子- w.tsubaki自由詩115-12-7
ジュラルミンの冬- 藤山 誠自由詩2*15-12-7
季節はずれの蜃気楼- 梅昆布茶自由詩1415-12-7
疲労- 葉leaf自由詩115-12-6
くものうえの_いき- 砂木自由詩11*15-12-6
空白- 鷲田自由詩815-12-6
森宇宙- たけし自由詩10*15-12-6
焼き鳥屋さんの詩- 自由詩7*15-12-6

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