ギーギーギー
虫が鳴くと船が進むように
生まれたばかりの膜を破る
複雑だった僕等の言葉を
耳元で油を差す時は
シンプルな感情を孵化させて
奥まで届く方が美しい
風が届かない部屋に
散っ ....
サイダーあめより、
冷やっこいサイダーがほしいのです。
ふきだす汗のように、
瓶肌から冷たい清涼感が染み出す。
つつじの香りもたのしいです。
金属探知機を両手に、僕は金曜日を探している。
只今23:53(THU)、数分後、金曜日は僕に見つかる。
水曜日の水面に笹舟が浮かんでいるのを見ました。
それは来週の水曜日に僕が折った笹舟なのでした。
世界は薬品用小瓶に入っていた。

そんな朝に動物園でキリンが

生まれたよ。



きみは喜び、驚いた胸の地平線から

太陽がのぼり世界を照らす。



ぼくたちの世界 ....
たれさがりが奇麗だね
魚竜の鰭の一夜干しかと思ったよ
春のおわりを
そしてそれは夏のはじまりを
予感させる
夜の漆黒の稲光
瞬間を狂喜する視覚野
イタドリ
への呼び掛け
イタドリ
からの応答

脳内に再現を試みる
すると現れる
囚われる
熟語
観念

繁茂
群生
侵攻
旺盛な生命力
厄介者

文字を消去して ....
十四時
隣人の怒りはもっともであるが
耳を貸す者はいない

偏平足で受け止めた春風が
到達した夢の中

通りすがりの戦争により
一変した世界
停滞するわたし

蛙が涙で訴える綺麗 ....
水曜日は午後から天気が下り坂らしいのです。
その坂を下り続けて、僕は海底へ帰りたいのです。
街路樹の根元に
延々と連なるラベンダー
夏になったら咲くのだろう
この街に 夏が来るのなら

誰と誰が生きのびて
新しい詩を書くだろう

マスクをつけて歩いていると
先生が電話してき ....
歩き疲れてベッドに横になった
からだがスライムみたいに
ひらべったくのびて
平面と化していく
目も鼻も
どこにいったかわからない
耳だけはラジオの音をひろう
手も足もシーツの端から
ゆ ....
運転手さん

そのバスに僕も乗っけてくれないか


行き先ならどこでもいい







いつだって

乗り遅れる僕なのだけど
もしも人生に疲れたら


プラスチックのCDケースに


爪を立ててみろ



それを壊すとそこには



バン ....
 
 
電柱を数えていると
母にはしたないと叱られた
数える以外、電柱の用途など知らないから
何で、と聞いてしまった
何で、と二回聞いてしまった
風景の端っこを小型犬を連れて婦人が横切る ....
  目の前に置かれたコップに
  なみなみと注がれた透明な夜を
  一息に飲みほせば
  僕はもうすっかり自由になれる
  高い窓の鉄格子の隙間をすり抜け
  出ていける
  幽かな光 ....
鮮やかな色の花みたいな
血管に触れる音が聞きたくて
私は何度も踏みつけて来た
救われなかった過去くらい
丈夫な化石は展示しておく
胸のいちばん真ん中の谷間で
誰か引き受けてくれないかな
 ....
ざわざわと
視界を埋めて啼き騒ぐのは
梢で触れ合う
青葉たち


輪郭をなぞろうとすると
否定形しか使えない
あまりに崇め過ぎたから


信じるということが
見ないという事でし ....
原初のもりのなかには
原初の夢があったのだろうか

生命ははじめて声をだしたときに
詩を綴っただろうか

曖昧な系統樹のはてに僕たちは
何の権利もないことを知るが

それが自由なのか ....
私が見ている光景と
あなたがたに見えている事件は違っている
ということを
驚きとともに思い知る事がたまにある

でもあなた方が一斉に
同じ景色を見ているのだと思うのは
たぶん私の錯覚で
 ....
風、が
向こうの山から降りてきて
体を抜けて
そしてまたあっちに流れてく

風の粒、のなかに
きっかけは無かった

駅も、バス停もない
親だけが、年を取ってる気がしていた ....
死んだ父が
殺された、という
名札をつけて立っている

その横をコンビニ袋に
かつ丼を入れた男が
実存の靴を鳴らして歩く

蛍光灯の下で
頭だけ照らされた女が
命について考えると
 ....
レタスって
あの
苦味がすきなんです

雨降りあとの
鉄さびのような
あの
匂いもうれしいです

かさを
ぐる ぐる
回してみました


ぐる ぐる
ねこが
丸い手 ....
星が見えないのに光を探し
誰もが抱えた夢に近い場所
地面が少しずつ高くなった
東京タワーの最上階から
靴紐であやとりをしながら
イルミネーションを作っているよ
街に贈る熱のような火が
丸 ....
 
 
とり急ぎ、という言葉を初めて聞いたとき
鳥も急ぐのだと思った
正確に言うと
へえ、鳥も急ぐんだ、と思った
それはユウコの初めての言葉だった
今思えばあの頃
鳥は皆、急いでいたよ ....
プリンを冷やし固めている間に、僕はこっそりと旅に出ました。
知らない街で少し心細いですが、僕にはあのプリンがついています。
君の言葉の方向にいつも僕はいて
過去を育ててくれたからきっと
プラタナスの木みたいに
両手を広げて未来を抱きしめる
何度も救われた夜があって
君を特別な存在にした
星が瞬きをするように
 ....
挟んだ栞を抜いた時に
鍵を回すような
音を立てて物語が始まる
決まった台詞じゃ
足りないくらい
人の心は本よりも厚く
だからこそ読み続けていられる
僕等は借りてきたように
生きる言葉を ....
午後が落ちている
歩くのに疲れて
坂道を歩く
人だと思う

エンジンの音
やまない雨の音
降り積もる
昔みたいに

曜日のない暦
夏の数日
確かに生きた
覚えたての呼吸で
 ....
揺らぐ感情も理性も
鼻歌でかき消された夜

音量を絞るほどに
主張は心に傷をつける

カーテンを閉めても
光は朝は告げるから
今夜は白湯で乾杯しよう

酔いが回れば
世界も私もど ....
気楽に生きられない性分です
なぜなのだろう
こんがらがった感情を見つめている

楽にリラックスして
くたびれた躰をいたわったり
細胞の隅々に油を足してみたりして
ほんのひと手間で楽になる ....
ガトさんのおすすめリスト(1288)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
虫の音- ミナト ...自由詩2*20-5-3
サイダー、ふたつ- ナンモナ ...自由詩3*20-5-1
金曜日- クーヘン自由詩4*20-4-30
水曜日- クーヘン自由詩5*20-4-29
非常事態宣言が出された日- フリーダ ...自由詩920-4-29
終雷- ナンモナ ...自由詩8*20-4-22
イタドリ- Lucy自由詩8*20-4-21
昼寝- TwoRivers自由詩2*20-4-12
- クーヘン自由詩7*20-4-8
夏が来る前に- Lucy自由詩7*20-4-2
洗脳- Lucy自由詩12*20-3-26
青空を聞きたくなって- かば自由詩120-3-25
ミュージックトマトジャパン- TAT自由詩3*20-3-25
日向- たもつ自由詩2*20-3-25
出ていける- Lucy自由詩7*20-3-25
秘密の花園- ミナト ...自由詩220-3-25
緑の風を見ていた- Lucy自由詩9*20-3-24
原初の森- 梅昆布茶自由詩1020-3-23
今宵強風が吹き始める- Lucy自由詩10+*20-3-20
起源の色を操ることもできる。- うわの空 ...自由詩1220-3-20
何時- 為平 澪自由詩920-3-20
かさぐるま- ナンモナ ...自由詩11*20-3-20
東京- ミナト ...自由詩120-3-20
生活- たもつ自由詩9*20-3-20
プリン- クーヘン自由詩6*20-3-19
SUPERSTAR- ミナト ...自由詩320-3-19
- ミナト ...自由詩220-3-17
引き出し- たもつ自由詩1120-3-10
春眠を覚えず- TwoRivers自由詩5*20-3-2
しょうがない- あおいみ ...自由詩7*20-2-29

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