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空気を伝う言葉の影
盲目の力点は
硬直した体を伝い
脳の延髄をも締め付ける
空気に色はなかったが
硬度は確かにあった
そこでは発する声が震えもするし
伸び伸びと勢いづくこともあった
....
明け方 季節を忘れた
冷え行く寒さの中で
冬は姿を消し
沈黙は空気を透明に染めた
朝 差し込む光を浴びて
言葉を忘れた
荒涼とした会話が砕かれ
鳥の鳴き声は静寂に木霊した
昼 ....
苦しみは夜のネオンに芽生え
朝の日常に消える
そうして透明な世界は回ることができる
迷いは夜の闇に映えて
朝の陽光に存在を消す
そうして各々の生活が回り始めることができる
一人の人 ....
覚えている 山の色、海の匂い
夕焼けの中、一緒に遊ぶ隣の家のお兄ちゃん
記憶は遥か遠く、遥か遠くに居て 瞬間に迫りくる
過去は止まり、描写は言葉を忘却している
感情の色を失くし、刻む脳裏の ....