どうやら神様はいないみたいだ
と、君が遠くをみて笑うから
やっぱりなと僕も笑った
陽が射せば 雪は溶ける
溶けた雪が 枝に幕を張り
百日紅の 深い爪痕
晴れた空に 水は乾き
哀しみは 消えない
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即興で詩を書くサイト 即興ゴルコンダ仮の今回の御題は【はなして】です。
みな ....
鋳掛屋は大阪付近では昭和40年代まで見かけたのだとネットには書いてある。西暦に直せば1965年から70年くらいの期間、日本国が美しい国から、あまり美しくない、やけに忙しく伝統を捨てて、国土開発の名の破 ....
綺麗事を言ってくれ
この雪の外にも街があると
綺麗事を言ってくれ
この凍てつきは
長くは続かないのだと
綺麗事を言ってくれ
お互いさえ見えなくなる
吹雪
口を閉ざす我々は
い ....
息の白い朝 マックでコーヒーをたのみ
それを持ち 二階で 温かい それを
手に 椅子に腰掛けていた
毎朝いる二人のおじさん ぼんやりと
無職の私たちは体を寄せ合うようにして
海を見たい
寒いことがなければ
今すぐ海を見たい
黒の中に埋もれるのは
よくあることだ
誰も助けがないのも
よくあることだ
“涙を流した分だけ 強くなる”
この言葉を実 ....
くたびれた幸せ雪の比叡山
大好きだよ
なみだの古里
もう離ればなれ
表面的でもいい
過去形だけど
大好きだよ
増殖していく
あのひとが
あのひとに
僕は敗北した
....
吹雪いていたその日
子供のころは犬になって走り回ってた
溶けかけた雪膝が骨を出しては
小さく苦笑い
だんだんと汗を拭い
だるまもう少し頑張れ
頑張れと強く息を吐き
雪が降る雨になる ....
---気のせいか
寒桜の幻
枯れ木に薄雲
夜より青い暁は
壊れた月へ注がれよ
舞い散らぬ桜はみな幻
恋の朧は夢幻
点くは幻灯、消えるは焔
火 ....
まだ蕾とも見えない 小さな突起の
春を待っていた梅の枝は 雪の重みに折れる
うららかな鳥の声を聞くこともなく
清冽な香を漂わせることもなく
淀みに映った空は 日に日に冷たく
緩や ....
電線にとまるカラス
黒い数珠のように
とおくで丸く連なる
夕暮れの黒に
まぎれようともせず
ひとりがすきなくせに群れている
だれかが羽ばたけば
みんなとんでゆく
その連なる黒い ....
風を読もうとして
青空の中に人差指を立てた
風上から風下へ
紙飛行機は滑っていった
時を堰き止めたくて
夕焼けの中で小指を絡めた
川上から川下へ
笹舟は忘れ去られた
水面に ....
悲しみで染まる紫陽花
雨を切り裂く国道の音
溜め息で回る風車華麗に
壁に囲まれた部屋薄暗く
孤独の影作る液晶の青空
眩しくて眩しくて
ナイフを捨てた少年
傷付いた心を抱え ....
宇宙へとDavid Bowie帰り雪
羽織脱ぐ春団治真似寄席の雪
淋しいから そっと伏せて
このこころを そっと消そう
悲しくないさ 虚しいだけ
虚しさもいま 消えてゆく
蝶々にも 情がないという
秋桜も 揺れるだけ
ぼんやりとした光景に
ただ ....
わけのわからないことを口にして
君を本気で困らせたならごめんね
群れた羊の子が垂れた乳首から甘い汁を吸い込む
鋭い目つきの梟が二番めの枝からそれを見てる
長い夜を耐え偲ぶには手触りが欲 ....
暗い駅のホームにてかじかんだ手で
自販機から買ったホットコーヒーを飲む
コーヒーとともに朝が費やされる
未来の広がりよりも
過去の堆積の方が圧倒的に大きく思えるのは
いつからだろうか ....
名もいらぬ
我
一個のエキストラ
さよならをいうとき
世界は水平になる
別れるひとはまっすぐ
まっすぐ離れてゆく
いつかまた出逢えるなんて
あるはずがないとおもい
そのひとにそっと
自分の切れはしを贈る
冷たい草の上を滑っていく夢から
覚め
ると
白い天井に規則
正しく描かれた水玉模様
が乱雑に
降り注いできた
過去はどんどん小さくなり
アスファルトを石で擦った跡も
今はもう見つから ....
虹色の配列をよく覚えていないのと同じように
震災後のインフラの復旧の順番が思い出せない
トムソーヤならどう思うのだろう
のび太くんならどう思うのだろう
配列や順番なんか忘れてし ....
もうほとんどが
瞳孔だった時分に
コエはそこいらの
ロックンロールより頭蓋に響いた
トンネル抜けた瞬間の
はじめての閃光に驚いて
ボリュームいじくっちまったのさ
収縮するすみ塗り ....
朝にはりついた夜はかわいて
とかげみたいにちいさく息をしていた
バターひとかけら食べさせてやる
もうおそいのだ、 外は朝で
朝がきたからにはまた夜まで待たなければならないし
夜がきてしま ....
霧雨が煙っている
暗雲が太陽を遠ざけ、私と世界を切り離す
森は静かに私を見下ろす
まるで抱くように、閉じ込めるように
黒と緑が湿り気を帯びて、色はますます深く
五月の寒々とした雨が、 ....
人の振り見てわが振り黙認
犬も歩けば僕に当たる
猫の手は貸さない
窮鼠猫をなでる
馬の耳にウォークマン
一を聞いて十を疑う
石橋を叩いて逃げる
急がば回りくどい
言うは易く行うは彼 ....
数学の成績だけが上がっていく
「ねぇこの問題教えてよ」と
君にお願いされてから
この空が青さを取り戻す時
あの空も晴れてくれるだろうか
優しい光は
隅々まで届いてくれるだろうか
あの子のもとへ
届けてくれるだろうか
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