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愛 と云うとき
世界がこんなにも憎しみに曇るなら
重い靴をはいて
そしてもう二度と 愛さない

それは ゆるやかなひとつの堕落
最後の刻を待てずに
底なしの憎しみの拳をふりあげたあなた
 ....
私も水から生まれたひとりだから
孤りはさびしいだろう
七十年前 誰かがこぼした涙が
いま雨となって私の肩にしたたり落ちる
(人は雨でつながっているのだな)

私のなかで蠢く海流がある
あ ....
こぼれる時間は青い砂だ
と あなたが云う
青い谷に迷い込んだ蝶はわたし
不在しつづけるひとつの青い無名

立ち尽くしていた
凡庸な言葉の出かかるのを ぐっとこらえ
まるでひとつの禁忌
 ....
馴らされた日々に漂ってくる
なにげないコーヒーの匂いに
ふっと 救われるときがあるのだ
どんな舟も決して満たすことのなかった
完全な航海を ゆっくりとわたしは開始する

宇宙を辷るひとつの ....
淋しさをポケットいっぱい詰め込んで
ひとりきりの夜を歩こう
いつかわたしも永遠になれるだろうか
かつてわたしが 光の一部であったように

わたしは沈黙のほうにある
とすると
沈黙は詩のほ ....
わたしは わたしのふしくれた手で
ちっちゃな墓をつくる
アラビアじゅうの香料をふりかけても
消えない前科が わたしにはある
一篇の詩をつくるのに
殺してきたあまたの言葉
本当のことを書こう ....
ガトさんの伊藤 大樹さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
良心- 伊藤 大 ...自由詩215-12-9
雨と記憶- 伊藤 大 ...自由詩615-8-28
スイセンのある部屋- 伊藤 大 ...自由詩415-8-4
夜のサテライト- 伊藤 大 ...自由詩615-7-24
かつてわたしが光だったとき- 伊藤 大 ...自由詩615-7-15
卵塔場- 伊藤 大 ...自由詩415-7-4

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