死んでいても良いよ
でもそれに飽きたら生きてみれば良い
なんで裸足で水溜りの路を歩くの
気持ち良いからだろ
馬鹿
うまいこと言いたいとか
いらんこと言わないとか
あまり気にしなくなって
うまいこと言えないし
いらんこと言っちゃうし
自由でいいんじゃないかな
各々そんな感じだから
当然まとまら ....
ひさびさに見る両親はみかん色
雛形を土管の中で作れるか
迷子ペットに星を噛ませて
本物の鵺にはどだいかなわない
この距離が間に言葉を生んだから離れたままでいようこのまま
あてがない路
アナタからはただ遠のく日々
そこにほんのちょっぴり
風を送ってくれるような
アナタの言葉
立派な人になりなさいとか
意味のある人生にしなさいとか
でも弱さにしか見え ....
言葉という私に属さないもので構成されて今ここにいる
微笑んだり 驚いたり
目を伏せたり 口を閉じたり
騒がしく振り返り 足早に遠ざかる
ぼくに親しい 五月のカレンダー
先の曲がった水道の蛇口が
瓶を外れて 地面にはねる
飛び去る鳥の声が ....
あなたの声が届かぬ場所で
私は独りきりで歩いている
自由と寂寥の狭間の石を
掌の中で転がしながら
己は何て孤独なのだと
さ迷った独りよがりな夜の
街の喧騒と光に慰められて
河の流れで ....
越冬のことはなにもいえない
あれから僕の身体には青空が広がっていて
雲もない
なにもない
誰にもなにも
いいたくなくなってから
人の言葉が
まるで湖のようにきこえる
僕は両手を
....
もう何も書くことがなくなってしまった。と書いたら。書くことが始まる。書くことは終わらない。書くことは続いていく。たとえば、君が思いうかべるいちばん青い青よりもすこしだけ青い、青空を想像してほしい。その ....
やはりまず書くことが大切なのだ。例えばきみは、詩を書こうとしている、お話を書こうとしている、批評を書こうとしている、哲学を書こうとしている、文字を書こうとしている。言葉は、始まりがあって、終わりがある ....
近づけば新たに何か見えるので何かがそこにあることにする
外野を抜けた白球を追って走る
走者が一掃して
試合が終了しても
ひたすら追いかける
悲しみも寂しさも
ただの退屈だった
人の形を失っていく
それでも最後の一ミリまで走る
(午前7: ....
見えない四角
残された絵の具で空を描く
存在を潰すように雨は降るけれど
雨音が伝うものに耳を貸さなくていい
美しい言葉に救われないものだけに価値があるんだ
たどたど行こう
哀しみと ....
猿と云う現象のわたしの傍らに
犬と云う裝置が風のように現れ、くっついて寢ている
裝置は靈魂であり、
{ルビ何某=なにがし}かの意圖が具現化しそびれた餘剩らしい
....
花を見てきれいだというわたしたち 人はこうして人を造った
泣き虫だった僕が
泣かなくなったのはいつからだったろう
少しだけ嘘をついても
滅多にばれないことを知ってから?
怒られても開き直れば
強く言われないことを知ってから?
みんなと ....
無意味だと言葉にすればそれすらも無意味だという意味をもつので
世界のことなんて
次でいいよ
つよくなる夢と濡れてく体
寝そべって目をあけて思い出を忘れていく
いい感じに傾いた
記憶を引き剥がしてさ
錆びた鋏みたいな
つまんないものばかり目に ....
今まさに開いた花に蝶が来る
命の奇跡を見逃した
誰かと入れ替わった事に気がついた
この空いっぱいの蜻蛉どこへ行く
南の山から転げ北の海に流れ着く
ずっとナヤミ続けていた
ナヤミ続けていたけど
ナヤミの正体はさっぱり掴めなかった
その内に
何者かが
ナヤミから
ナ だけ盗んでいった
なので
ヤミだけが残ってしまった
....
{引用=暖簾をくぐった
立ち食い屋で
月見うどんを食べた
丼の湯気に
うすくたなびく雲に
月がとろけていた
めんをすすり
つゆを飲み干して
店を出た
まだ肌寒い
....
14歳の頃 心から信じていた先生が言った
「今の君には無限の可能性がある」
「でも君がそのうちの1パーセントの可能性を選択した瞬間に、残りの99パーセントを失うことになるのだ」と
それは冷酷な ....
知らない街であたった陽に 眩しくないと虚勢を張って
目の悪い人になったと力なくわらっている
失うことしかできないわたしたちが 必死で掻き抱いた街灯の弱い蛍光色、災害みたいにわたしたちは肩を寄せ合っ ....
ともかく私たちは辿りつき列にならんだ
色水みたいなコーヒー 配られるチケット(権利と義務が 印刷されている)
視線は 端末に通知される
皮膚は薄くなる 誰にも触れなくなる そのことも忘れられ ....
僕は何も見てはいなかった
そして ここにはない
海の景色を見つめていた 潮の香りのする
感覚ではない光を 感じとっていた
半ば幻だとしてももうこれは眼を閉じるくらいでは消せない
暗い動物には影が出来る
それは四つ足になってはじめてわかること
明るい動物には影は出来ない
トコトコと
トコトコと
死んだ長女の生年月日が思い出せずに私は
区役所でチューインガムの紙を剥い ....
自転車を
練習している子供
を見守る父親
をベンチで見据え酒を飲むオヤジ
を横目に通り過ぎるカップル
を素早く避ける宅配の自転車
が行き交う
駅前広場
をホームから見ている会社員
....
もう誰が始めたかも覚えていない双六遊びの続く夕暮れ
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