おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう
ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと
それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う
....
少しの酒で現実逃避を狙い、
散らかった部屋で孤独を紛らわす。
ベランダから流れ込む救急車のサイレンと夜の風。
薄っすらと眠気が漂った。
ショーツ一枚で寝転ぶ貧相な身体は、
夜という時間に ....
箱の中には
何も、入ってなかった
でも
箱が無ければ
思い出なんて、なかった
知らない番号からの着信履歴
恐る恐る発信する
見えない波に乗って届いたのは
懐かしい声だった
一ヶ月前までは
当たり前に聞いてた声だった
たくさんの結界の間を縫って
きっ ....
抱きしめてみたら
雨の匂いがした
何の苦労もなしに君に移り香を残せる
そんな雨にちょっと嫉妬したなんて
言える訳もなく
君の一瞬揺らいだ瞳に
僕のはぁとも揺らいだのです
君の晴れた笑顔に
僕のはぁとも晴れたのです
君の軽い足取りに
僕のはぁとも軽くなったのです
君はいつでも“えんじぇるすまいる” ....
会社を休んで
食卓の電卓の上に隠れてみた
電卓の5の上に立って
19731973と打たれたら
きっと楽しいだろうと思う
電卓の5の上に立って
14.26と打たれるのは
スリリング ....
ある日
ヒゲが全然剃れないので
やけに切れないカミソリだなと思ったら
カミリソだった
そりゃそうだ
*
ある日
ヒゲを剃っている途中
カミソリにカミリソ ....
1.
鏡の中の僕が
いつまでも笑わないので
仕方なく
こっちが笑ってみたら
とたんに笑いやがった
2.
山の向こうは
雪が降っているらしい
今汽車に乗れば ....
愛飢え
丘聞く
毛
濃さ
死す背育ちつ
手となりぬ根の
這ひ
増へ
穂
麻
実
夢
母屋
射ゆ
獲よ
羽を
無
オレンジジュースは無いけれど
グレープジュースならあります
しかし
死ぬまでいや死んでも
オレンジジュースが飲めません
だって無いんだから
*
もし君が死んで ....
疲れた僕に
甘いものを と
甘栗
秋になったら君と
並木団地へ行こう
春になったら君と
桜ヶ丘に行こう
そんな名前の場所を
地図で探していこう
そこには
....
私ね
たまにすごくいぢわるな事を思ったり
汚い考えを持つ そんな女の子で
それはね
誰でもそういう所あるって思っても
自分が許せなくなくて 泣きたくなる
笑ってるその裏で
全く違 ....
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