すべてのおすすめ
はな散って爪塗りなおす薄暑かな
浅すぎて溺れられないソーダ水
溶けてゆく足元に夢 匂う飴
別れぎわ 裸足になって踏む花火
ねずみ花火が今後にひびく
海の日に紙石鹸をはさむのよ
凶作に三羽烏が入っていく
福引きに似ている年もあったろう
ラットレースが水をふくんでふくらんで
たましいが日焼けしなくて悲しい
うまれる前に誤植があった
幾星霜の長さが足りない
ひさびさに見る両親はみかん色
雛形を土管の中で作れるか
迷子ペットに星を噛ませて
本物の鵺にはどだいかなわない
ひかりと海面はんしゃしあって揺れている
手縫いしたおへそのあながいたかった
てのゆびは五本 立入禁止措置
さかなへんの漢字をあたらしく作る
とおい縄 ほほえむだけが ....
あしゆびのあいだに隠れているてがみ
はち蜜でできたれんがのラブホテル
天国のかわりにレンジを置いてゆく
100万で買えるわたしのつばさぼね
ついらくのたびに溺れてゆく犬歯
連れてくよ ....
本当のことを言ったら叩く世界
黄昏にA.I.少女降り積もる
君纏う鈍色緋色の幸福を
うず高く重なり合っていい匂い
貴重品(遺伝子組み換えでない)彼
禍々しスイッチ切ってハエ眠る
腕 ....
傷のある道だよ歩くと痛がるよ
銀色の風吹き電車落ちてくる
線路から君のささやき聞こえます
屋上で台風誘いベリーダンス
UFO直視し視覚野犯された
頼り ....
「さみしい目だね」って耳掃除の時
生きているって不思議だね。なんだかそう思う今日この頃。
あなたはいい人なのにどうしてそうなの。
いいこと悪いことスキミングしてウェークアップ
大きなことと小さなことが交じり合って生き ....
寝たきりは趣味の欄はみ出している
理科室に誰一人居り呼気透明
水槽の脳の上野の野のあのね
八月の影どこまでも掘れていく
あの時の後悔がほら、あの雲だ
懐かしい我が家田んぼの中の一軒屋。
いつもいつも通る夜汽車と唄う小さなわれ。
早春賦小さなオルゴールに似せて。
わたしの詩に意味はあるのか十二月。
手ごたえがほしいわたしの ....