ぬっとり湿った夜の膜を
そっとふたつの指で広げれば
胸を裂くような光のしたを
あたたかさ、なさけなさの影が歩いていた

カーブミラーの歪みのなかの
少しだけ正しい領域を
裸足で歩くわたし ....
シャーベットは冷たすぎて
小さなスプーンで突きながら
昨日見た星座のことを考えていた

たぶん眼前を行き交う人にとっては
ほんとうにありふれた話し
私が私に心をおくる作業のようなもの

 ....
有象無象



月が掴めると

走る木の葉の音
 
名を呼び手を引く

星は掴めたの?

続きは寝ながら

物語を話してあげる
ふわり

ゆっくり

くもり
語彙のとぼしい
おまえの話は実に難解だ

実に難解だが
実に、真っすぐでもある

何か、
大発見があったのだろうか
きらきら輝くその目に
応えてやりたくて
必死に推理する
 ....


稲妻

スタッカート
あなたはちっともうたわなくなった
かわりにわたしはピアノをひくよ
それにあなたは笑わなくなった
かわりにわたしはテレビをつけた
あなたはぜんぜん眠らなくなって
かわりにわたしがみる夢 ....
魔法

悲しみ

朝焼け
みんなイイネなんか押してないで

詩でも書けばいいのに

似てるなにかに頷かないで

ちょっと違う!って叫べばいいのに

秒速5センチメートルみたいに

青春に恋はしたけど

 ....
東の果てから顔を出す太陽があなたの眼の色と同じでよかった
まるくて熟れたあんずの実をとなりに並べたら、あなたとあたしは似たもの同士
果汁の一滴も、種まで残さず食べ尽くしてくれませんか
大丈夫です ....
殺されるかもしれない
死にたくはない
じいちゃんにもそう言ったばかり
自殺と見せかけて

殺されるかもしれない
死にたくはない
いま神さまにもお祈りします
わたしだけの神さまにも

 ....
その場しのぎでかけたほうきのあとが
際だたせているホコリの存在

誰もいない教室で
立ち尽くしているあの子が
完璧な掃除をめざすことは
もうない

ちょうどいい汚れを残した部屋で
綺 ....
  枯木のまえに坐り
  わたしは次第にあなたになる

  滲む
  たくさんの色たちのように
  あなたも次第にわたしになるのか
  河のかげにうつろう赤茶色の葉

  昼の ....
開け放した玄関はその年の夏そのものだった
わたしはサンダルをつっかけて座り
水羊羹をのせた小皿を手に女をみていた

わたしを産んだ女は真剣な表情で
庭の手入れをいそいそとこなし
と ....
雷雨




濡れ衣を着たハンガー

イス ある。

視線にぶらさがった

?の下は

◯でもXでもない△みたいです。

辿ったらミシ ....
カナッペ、お空が綺麗だよ
ちがう、あれはゆうやけ
じゃあお空って?
あおいあおーいやつ
――じゃあ夜にお月さまがいるところは?
うちゅう!
お陽さまが見えないと青くないけど?
知らない
 ....


コンクリート

失ってもいいように接してきたよね
だから私も平気なの
それがあなたの優しさなのかな
唯一の
憐れみがなさすぎるかな
神様に救いを求めてもいいよ
情けないほど縋ってみたら
また違った未来も ....
コンピュータルームの生徒 0と1 ATGC、パソコンの中
まだ流れ体液運ぶ窓の外まで融解し青の余白に
島々の内耳捲れるスカートに散った銃声 終わりの合図


外積

こころ
世界が世界であるかぎり
わたしたちは夢を見るのだし
なんどでも夢からさめる
放りだされたさいころみたいに
つめたい体を転がしながら ときどきは、
咲いたりもする
咲いたふりをして逃げた ....
ゆあーん

花びら

落書き
ひかりのつくり方は だれも教えてくれない

水の配合を間違えたことで 白く霞む朝に
きみの浅い微睡みは
錆びたダイヤモンドのように 美しくおちていく
レースをまとった瞳の透過は
いくつかの ....
{引用=あれからわたしもおとなになって
(なったつもり、でしょうか) 

ほんとうのことばを探しだしたり
いつわりのたいどを思いだしたり

あなたが笑っていた理由とか
とつぜん怒りだした ....
笑顔



進路
その少女の心にとって
世界はちいさな鳥籠のようなものだった
清潔な場でなくてはならなかったし
少女も清らかな心を懐いて
完全無欠な美しい絶対の四季の森の湖面に
常にさやかな漣をつくる風のよう ....
最期のタバコ屋で最期の女に出会い
最期の言葉を交わして
いっしょに暮らそうかとも想う

いつも最期に出会いたくないので
のらりくらりいきている

挑戦状のないリングで闘争心のない犬と成り ....
「どちら様でしたかねぇ」と
実の父親に尋ねられた

認知症治療中の父が
インフルエンザから肺炎を患った結果
認知症が一気に進んだ

散々反発した父なのに
この
足元に穴が開いた浮遊感 ....
いろいろに疲れて胸の穴がふさがりそう
だからページをめくります
詩がほしい

少しだけゆっくりと字を追って
あまりすきではないスタイルもかじる

頬がゆるんだら
心の穴も柔らかくなった ....
水宮うみさんのおすすめリスト(1490)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
犯す- 印あかり自由詩20+*17-5-25
ビー玉と色のない実験- カマキリ自由詩517-5-15
平成29年5月9日(火)- みじんこ自由詩117-5-9
夜風に寝る- 勇姫自由詩217-5-4
平成29年5月3日(水)- みじんこ自由詩117-5-3
難解な話- 千波 一 ...自由詩417-4-30
平成29年4月29日(土)- みじんこ自由詩117-4-29
- はるな自由詩317-4-17
平成29年4月17日(月)- みじんこ自由詩117-4-17
みんな詩でも書けばいいのに- フユナ自由詩12*17-4-4
あんずと朝- 自由詩517-3-29
生きる- もっぷ自由詩517-3-24
そうじの時間- ユッカ自由詩13*17-3-20
滲む- 草野春心自由詩517-3-12
糸巻き- DFW 自由詩10*17-3-5
わたしの寸法が知りたい?。?- 幽霊自由詩217-3-3
カナッペの帰り道- もっぷ自由詩417-3-3
平成29年2月28日(火)- みじんこ自由詩117-2-28
二ヶ月- みやかわ自由詩117-2-26
無題- 幼女ロボ ...短歌117-2-24
平成29年2月23日(木)- みじんこ自由詩117-2-23
夢みる- はるな自由詩817-2-15
平成29年2月13日(月)- みじんこ自由詩217-2-13
一欠けらのひかり- 小林螢太自由詩13*17-2-12
かわらない- AquArium自由詩217-2-10
平成29年2月10日(金)- みじんこ自由詩217-2-10
いたる- もっぷ自由詩1117-2-5
最期のタバコ屋にて- 梅昆布茶自由詩1717-2-2
忘れたくない事- まいこプ ...自由詩617-1-28
すきですし- 朧月自由詩317-1-26

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