何かをしようと思うのですが何をしていいのか解らず
家に一人でじっとしているのも寂しいものですから
出来るだけ服を着込んで嵐の様な風の夜に
月を見に出かける事にしたのです
月には雲がかかった ....
歩く。感情が、降っている気がする。誰もが、素通りしようとして濡れている。何事も、音速を超えない。感情1号線を歩く。まるで、ひとつの人生を歩くように感情2号線まで歩いてそして、感情3号線が見える頃には ....
あんたと寝たことはないけれど誰とSEXしてもいつも相手はあんたですよ
あんたがわたしとできないせいで誰とSEXしてもいつも相手はあんたなんだよ
パンツを無理やり脱がしたらあんたが泣きじゃくるか ....
「どうしたの?」
「あのね」
「うん」
彼女の声はひときわ小さく、ゆっくりとこういった。
「死にたいの」
「…」
「…」
「…だって、君は…もうすぐ死ぬじゃな ....
ゆうがたという言葉が
雨をよけて
まもなく
やってくるので
部屋の掃除をしています
どういうふうでも
最後には
もういちど
出会いたいと
おもう
もういちど
出会って
いまより良くは
できない
おなじように出会って愛みたいになってぼろぼろに傷つけて
たくさ ....
できるだけ遠くまでいこう
できるだけ離ればなれになれるように
声もおもいだせないくらいに
いちばん遠くまでいこう
いちばん遠いもの同士になれるように
顔もおもいだせないくらいに
....
みとめよう 夏は終わってしまったし あなたをぜんぜん愛してなかった
溶けているアイスクリームの傍らで 吹けばとぶような恋をしていた
場所なんてかまわなかった 季節なんて名前なんてかまわなか ....
忘れないで
と言うには
遠すぎるし
忘れて
と言うには
近すぎる
出会わなければ
と思うには
おだやかすぎたし
会いたい
と口に出すほど
捨て身にも
なれなかっ ....
せかいをあげるよ
そこできみはひとりぼっちになる
おもう存分たのしんでおいで
証拠を残したくなくて
歩いていた足跡を消していく
物語のように生きれたら素敵だよね
あの哀しいストーリーのように
地下鉄のアナウンスを
白い波のようにやりすごして立つラインのうえ
共通語の素質なんて、
たぶん欠片もない言語でわたしたち
今もまじろうとしている
(かじりもせずに
舌先を触 ....
{引用=きみがそうしている間に、またたく間に、陽はおちて闇になる
傷んだ毛先だけをきるように
きみのことも切り落としてしまえたらどんなにいいだろうか
睫毛にかかる前髪がもうすこし伸びたら
....
ダビングしようと
君はいった
それはとても
素敵な提案に思えたけど
僕たちは
ダビングすべきものを
なにも持ってはいなかった
だからふたりは
ちょっと高価な
ビデオカメラを買って
....
眠っている祖母の頬に
桜の花びらが一枚落ちる
そんな季節ではないはずなのに
掌に握らせて
悪戯でしょ?と笑ってしまう
見送るつもりが
見送られているのは私たちですね
....
空に奪われた心
息を止めた私は
時間が止まれと願い事をした
人はいつも都合が良い
あなたが見るまで
あのままが良い
ちりんちりんと風鈴が揺れる
見上げる空は雲が多くて
うとうとと眠る肌に
風が静かに滑っていく
夢の入口で
君がさよならと言った気がした
強い陽射しの中で
弾むように雨は降り
君を追 ....
ねえ
もうためらわずに
道路のまん中を歩こう
必要性に応じて生きている
大人たちの叫ぶ声で
雲の影は去った
君が泣かないために
氷砂糖と毛布を買って
家に帰るけれど
本当は、君の好きなものを知らないし
そもそ ....
いつもの席に君は現れない
私はふらふらと視線を向けながら、
その後ろの後ろの席に着いた
{引用=
・・・は、一つの核となるタンパク質に、一本、あるいは多数のグリコサミノグリカン鎖が結合して ....
二人で海に行ったのは
あれが最初で最後だった
二人で並んで堤防を歩きながら
貴方は地平線を見て
遠いね、と笑い
私は貴方を見て
遠いですね、と笑った
貴方の涙はきっと
この ....
ひとつのラブストーリーがあった
誰にも聴かれないような
そんな密やかなものだった
聴きとれない英詩が
ただ流れ続けていた
その中で
"love story" ....
日曜日、
くさかんむりの広がる野原で
ピクニックをする
あなたは適当なところに
持ってきたもんがまえを敷いて
ここに座りましょうという
おべんとうよ、と
....
グレープフルーツ3個目食べる
お先真っ暗もどん底も気のせい
毎日手探りで明日が来るのか分からん
生まれてこの方ずっと下り坂で底が見えんからどん底知らず
女の子たちが泣いて喜ぶプロポーズ ....
私は見つめた
考えているとき 私は
私の体を世界全体として強く見た
きっと それは 見えない 感覚だ
異国に旅立とう いつも
伸ばしていく 私は この指先だ
語ろう 私のことを
....
きみはキッチンに立って
フライパンで喋りはじめる
押したり引いたり
きみが規則正しく振るたびに
フライパンが言葉を紡ぎだす
それは、
「美味しいですよ」とか
「残さず食べてね」とか
そ ....
大すき
大すき
大すき
大好き!!!
かわいいって言ってくれるの君だけだよ
だから大好き
って私も調子いい奴だ
しとつく雨のなか
ふたりで歩いたキャットストリート
ぶらぶらぶらぶら
久しぶりに会ったあなたは前会ったときとなんにも変わっていなくて
顔を見たら何だかほっとした
心の糸が一本緩んだみ ....
*
まるで
僕たちのことのような
そんな歌を聴くと
嬉しくなったり
戸惑ったり
そして君に
ただ逢いたくなるんだ
無計画のまま
何を話すかなんて
何を食べるかなんて ....
【無為自然】
最近、写真を撮ったり絵を描いたりする。日頃からよく風景を眺め、虫や鳥や野生動物や雨や雲を注意深く観察したりして、クソ田舎で無為自然な生活を送っている。
そういう無為自然の視点 ....
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