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  四、
  という数字は
  光線に貼付きやすいのかもしれない
  高架橋のナンバープレート群が何故か
  西洋の婦人画をおもわせる夜、
  わたしの精神はまたひとつ
  緑色の ....
明日を描く筆が折れている いいな いいな 
にんげんの子っていいな
たましい、なんてたべあきちゃった!
ボクもおかしほしいよーママ

ひとりくらい仮装じゃなくて
ほんまもんが
まぎれているとか いないとか
  半刻ほど前から
  組んでいた指をほどいて
  あなたが落とす銀箔に似た笑み
  ガソリンじみた水溜まりにひとつ、
  爛れたショパンがしゅんと跳ねた
長く白い廊下を歩いている
窓のない、一人分の幅しかない廊下を
私はただ延々と無言で歩いている

平易な路程ではなかった
ある時は出口を求め走りに走り
またある時は壁にすがり壁を壊 ....
きのこから
かすかに放たれる
木の薫り

ふかふかのおがくずに
そっと置かれた
誠実なお守りが
息をしている

きのこ

木の子
木の子ども

木は森の子ども
森は山の ....
  *太郎を眠らせ、太郎の上に雪降り積む

       *次郎を眠らせ、次郎の上に
     冷たく白い   かなしみは堆く
    白く   叢枯れ果てた夢の室の下
   冷たく   ....
 
秋の夜長

逃げては追いかけ、追いかけては逃げ、

今宵もひとり鬼ごっこ




 
穴の開いた心に水を汲む
すぐに流れてしまうのに
来る日も来る日も水を汲む
生きるためではない
生きている そう感じたいから
疲れたり 
笑ったり
今日もこうして水を汲む
いくら汲んでも ....
右折を待つ
ウインカーが
正しくその意思を刻み始めれば
心臓の鼓動と
いつか同調する

反復
同化

ト切れぬ
直進の車

既視
夕日
影法師

見送ることに
慣れて ....
ドラッグストアの棚に並んだ
石鹸の類い
これでもない
あれでもない
おそらくどこにもないのだろう

探している香りは
高電圧のくしゃみのように
蒸発してしまって
世界のどこにも、ない ....
昇天したくなるような
空一枚 鉤裂きにして


「おまえもおんなじ
       襤褸だねえ


握りしめた石ころ落とす 
脆弱な意思の皮袋


かけはぎなんかいらない
ミシ ....
タイスの「瞑想曲」が似合う秋
私から枯葉が
虫食い穴があちこちにある私が
落ちていく秋の夜中

もともと智慧の無い思考の葉脈であっても
いまだけはその働きを止めておきたい
聴こえてく ....
 
恋して 弱くなりました

愛して 強くなりました

向き合って 真実を得ました



 
あなたが深いところに落ちないように
手を差し伸べて 支えていきますから

私が寂しくならないように
どうか お隣にいてください

でも笑ってばかりだと変だし
二人で泣いたりすると ....
宇宙が透けて見える
透明な空を切り出して
ワイングラスに

緑と青と紫の間を
彷徨う涙の海をボトルに詰めて
111年

封を開け
グラスに注いだ

未来の記憶から
冬山 ....
誰かの溜息で
紅く染まった紅葉
風に巻き散らされて
紅い絨毯が敷き詰められた
一歩 歩む度に
カサッ カサッ 
と、小さな悲鳴を上げる
その一枚を拾って
空に翳してみれば
紅い残像が ....
   土砂降りは はげしいリグレットの雨
    腐敗臭は つめたいカルマのヘドロ
 頼りの杖だけが 骨折をわずかにささえる

   胸のうちで 燃やすものがなくなった
 胸の底から 萌えあ ....
完全自主制作の

ある映画は

睡眠導入剤と

同じ航路を想像させた

終着の気配を嗅ぎ取り

ふかい ふかい 安堵が

僕から粗方奪ってゆく




仮に

 ....
バレンタインの夜
列車は 走り続けてた

妄想と 現実と 追憶の彼方に揺れて
ガタタン ゴトトン

あの頃よりも かなり重たくなった身体ごと
何処かに運んでくれそうな雰囲気

 ....
白石さん。良かった良かった ^_^
神様が守ってくださったんだね
あとみんなが毎日毎日、ずっと見守っていたんだよ
ハラハラしながら、ずっと見てたんだよ
本当にどうなるかと思ったけど

 ....
もうそろそろだと
祖母は言う
おかいこさんのからだが透けはじめると 
そのうち糸をはきだして
楕円のおうちで
別者に生まれ変わるのだと

その不思議な虫は
一日中
桑の葉を食べている ....
あまりに大きな世界の
ほんのひと粒ずつにすぎない実りは
そのささやかな色づきに
すべてを聞き取り
すべてを見届けたつもりで
素描します

そして素描は
素描の域を出ないのです

 ....
やさしく
尊いほどにやさしく接すると
君に対するこころは
透明に近づいていくような気がしている
下手なうそをつくことはとても
出来ない、
まして上手なうそも

雨があけた折
 ....
誰もいない
公園のベンチで釣りをしているふりをした
子どもの頃に見た 銀の魚を 釣り上げた
それは水のぬるい夏のさなかのことだった

また 夏がきた
冬が私の目の前を通り過ぎるとき
そこ ....
夕暮れの駅前。
あの人は呆然としている。
空は焼けるような橙。
自分ながら不思議に思う。
 (いつも見慣れた光景なのに
  どうしてこんなにあっけに取られる。
  ばかなのだろうか。)
 ....
冷たい雨が降り続く
冷たい雨が
靴を濡らす
季節は落ち葉の底深く
沈むように眠りに落ちる
望みは断たれ
願いは口を噤む
もう金輪際
雨が降り止むことはない

濡れた落ち葉は断定す ....
遠藤文学講座の後に、皆で語らう
この店で僕は、受洗を決意した。
この店で僕は、息子の障がいに泣き崩れた。

四ツ谷の地下の珈琲店・エルは
奇遇にも
遠藤先生の命日である、今日
四十五年の ....
絵空事が好きだ

私の好きなものが
二つも入っている

ミロの絵はとてつもない
子どもの落書きのようでいて
都会の喧騒のようでいて
原始人のひらめきのようでいて
神話の亡骸のようであ ....
やっぱり
わたしはわたしに生まれ変わった

だれになりたかったというのだろう
目覚めた時
わたしを確かめて
そっと手をにぎりしめた

旅を思いだそうとしたのに
もう夢の足跡は消えてい ....
由木名緒美さんの自由詩おすすめリスト(3182)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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爛れたショパン- 草野春心自由詩914-10-29
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鬼ごっこ- 殿上 童自由詩17*14-10-26
根っから_て訳じゃない- ただのみ ...自由詩19*14-10-25
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かりそめ- そらの珊 ...自由詩1714-10-18
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瞑想曲- 乱太郎自由詩20*14-10-14
あなたとわたし- 殿上 童自由詩22*14-10-12
二人- 瑞海自由詩14*14-10-12
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【_レジリエンス_】- 泡沫恋歌自由詩23*14-10-11
熾きをみつめて_五- 信天翁自由詩214-10-11
悲劇- ボロレシ ...自由詩2*14-10-9
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偏愛- そらの珊 ...自由詩2414-10-8
愛をめぐる素描- 千波 一 ...自由詩214-10-8
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絵空事- やまうち ...自由詩4*14-10-5
最初の景色- 朧月自由詩414-10-5

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