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喉までせりつめてくる
ものをいなし
喪われた月で首飾りをつくる

詩篇の鉄道は砂礫ですっかり
いっぱいだ

降り掛かる酵母のようであろう
それはやさしげなシダ胞子

副詞に錠をおろ ....
大きくなった君のおなかに
毎晩クリームを塗って
赤ん坊に声をかける
人間の果実は君のおなかに実る
この果実の中では赤ん坊が
手足を動かし呼吸していて
少しずつ人の形として熟していく
 ....
近所の婆さんから焼き芋をもらう
紅はるかって種類を初めて作ったとか
太い焼き芋だ
齢八十余年の初めてをいま喰っている
{引用=内から喰われる}
くちびるから離れる熱い器
つかもうとして膨らんだ白い手は光にとけ
網膜にしみる青さをかもめが掻っ切った
上澄みだけ日差しに毛羽だった 
時のよどみ底なしの 泥夢―― ....
綿の毛が風に飛ばされ
            小麦の穂は枯れていく

見よ、紙幣と言われた紙屑が宙を舞う つまり

誰かがシュレッダーにかけてビルの屋上から撒いたのだ

これは、ま ....
死の前日の君へ、死の翌朝の僕から

忘れ物を届けたい。このささやかな詩手紙で。

どこかへしまい込んだまま
すっかり埃まみれなまま もはや記憶だけのままの
使う事もなかったアレは、かなり貴 ....
はじめまして
いなくなっちゃう前に出会えて良かった
品番間違えてないよね?
反応速度はこれくらいでいい?

はじめまして
リセット機能なくて今までどうしてたのさ?
プライドだけは純正品、 ....
知覚感覚が
空の彼方を震えさせ
海の底を掻き回しても
それがいったい何だと言うのか
僕には大事な夢がある
胸震わせる予感がある
たとえ旅路が終末でも
置いていけない憧れ持ち
五感の海を ....

十の詩を書いたそして消した
これが十一番めだだけど
十のよりずっとわるいかも
もうここにはなんにもなくってあるのは
指に凭れる少しの重力と諦めだ
あんまりじぶんとばかり遊びすぎて何度自 ....
この服を脱ぎたい
そうしたら
気のいい単語と
すこしの助詞や助動詞たちを連れ
ピクニックにいくんだ

パラソルの下で
サンドイッチを食べる
貝殻を覗いて
蟹を見つけたり
珊瑚や不思 ....
夢の夜空に星々は
巨大に不穏に輝いて
渦巻く星雲が三つ四つ
眩めく明るさに発光し
それぞれの存在を鮮やかに
闇のスクリーンに穿っている

夢の夜空はやがて刹那
一つの艶かしい発光体とな ....
{引用=「すべての月曜日は青い」}

Cerurean Blue Monday
{引用=セルリアンブルーの月曜日}

Cobalt Blue Monday
{引用=コバルトブルーの月曜日} ....
此処は何処よりも静かで
憎んだら自分が駄目になる
森の奥、新緑のラグーンが囁く
「もういいんだよ」
その声は耳に届かなかった
届いても降りて来なかった

自由という名の劇場
戦いはまだ ....
静けさ
ちょこんと
座っている
気付けば
夜底に
座っている

私は寝床を整える
不眠の夜を払うように
新しいシーツで敷布団を包み
黄色い朝の喧騒に
心の奥処の祭壇が
荒らされ ....
言いようのない気持ちに包まれながら、今を祈っている。

詩人の居場所を唯、探している。

居場所など、水の泡の如く、ないのかもしれない。

しかし泡程度はあるだろう。それで充分だ。

 ....
美しくなりたいと言って、僕はきみと同じように美しくなりたいです。
同じお店でブローチを買ったり、帽子を試着したりして。
天国に行くよりも、きみがいるこの世に
もう一度生まれたい。
そう思えた冬 ....
一つ銀河を買った
安かった
お値打ちだよと町の骨董屋が言った
どのへんのですかと尋ねたら
古いのだからずっと遠くのらしいねと答えた
持って帰って
包みをほどいて中を覗くと
赤い惑星に
 ....
美しい世界を知らない美しい人々
この夜を朝に変えることもできないのに
大気が乾燥しているから今日は空が綺麗だ
アスファルトの上を模様のように這うトカゲには太陽は目に痛い
そう、そのきみが太陽か ....
夜風
白銀色の月光り
かじかむ指先の、爪に落ちて、ちいさく照らし返す

甘い潮の香

はなうら 花占 花占ら
月明りの浜辺に咲き
揺れている花々を
一本一本摘んでは花びら千切り
時 ....
この世でいちばん大きな生き物は何だとおもう?

暮れゆくばかりの秋の問いに
ふとたちどまる
たちどまることは忘れがちだけれど
時折とても大切だから
スニーカーの靴底で
きのこをおもう
 ....
つまらないから涙を流している

草笛を吹いては故郷を思う

通い慣れた道を歩いては
いにしえを回顧する

すでに
涙も夢も涸れはて

夜道の先に小さく光るのは
絶望なのか希望なの ....
むきだしの弱さに泣いた
むきだしの傷に泣いた
むきだしの醜さに泣いた
むきだしの罪に泣いた
むきだしの悪に泣いた
むきだしの狂気に泣いた
そうしてできた君の海でいっそ溺れてしまおうか
三 ....
太陽を掲げる夢を見た
聖を訪ねて歩く
西へ
世界は終わった訳ではない
かと言って始まってもいない
全ては鼓動の中にある
終わりとはじまりは同じ
ここにある
三千年生きた私と
千年生き ....
かなしいから
  やさしくしかなれない

かなしいから
 おこることしかできない

かなしいから
 ふてくされる

かなしいから
 いじわるになる

かなしいから
 もってい ....
わたしはバター
熱いあなたの舌に
乗せられ転がり踊り
少しずつ少しずつ
溶かされトロリ
液状になるの

そしたら

一人悪夢に苦悩する
愛しいあなたも
いつのまにか
蕩け溶け恍 ....
床屋のおばさんが
すき鋏片手に{ルビ十六夜=いざよい}の月を吟じたから
ぼくは
十三夜の栗や豆の風情で{ルビ鼓=つづみ}を打った

この惑星の住人の間ではどうやら
天体への個人的感慨が
 ....
{引用=斜陽}
やすらかな捻じれ
霙もなく恥じらう蔓草の
浴びるような空の裂帛
戸惑うことのない白痴的漏出に
{ルビ栗鼠=りす}たちの煽情的リズムと釣り針式休符
聞き耳すら狩り出した
落 ....
言葉のない世界の方が美しいけど、でも僕らはこの世界を選んだ  
Each people's daybreak.

Out of window,

the sound of motorbike of the delivery.

And awake ....
わたしのわたしのわたしのための あなたのあなたのあなたの世界
あなたのあなたのあなたのための わたしのわたしのわたしの孤独
わたしのわたしのわたしのための あなたのあなたのあなたの心
あなたのあ ....
由木名緒美さんの自由詩おすすめリスト(3182)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
包帯星団- 道草次郎自由詩3*21-2-7
果実と花- 葉leaf自由詩221-2-7
- 黒田康之自由詩321-2-7
眼のない光- ただのみ ...自由詩5*21-2-6
シリーズ「詩人たちの末裔」- アラガイ ...自由詩13+*21-2-5
底を浚って- ハァモニ ...自由詩321-2-4
はじめましての詩- 妻咲邦香自由詩4*21-2-4
願い- ひだかた ...自由詩421-2-3
- 道草次郎自由詩2*21-2-3
この服を脱ぎたい- 道草次郎自由詩8*21-2-1
夢の夜空- ひだかた ...自由詩521-2-1
Every_Mondays_are_Blue- 墨晶自由詩8*21-2-1
プロポーズ小作戦- 妻咲邦香自由詩5*21-2-1
静けさ、ちょこんと- ひだかた ...自由詩12*21-1-30
「泡沫に沈む」- a i自由詩2*21-1-29
愛を貪る獣- おろはげ ...自由詩121-1-9
銀河を買う- 道草次郎自由詩1420-11-12
オリオン座- おろはげ ...自由詩2*20-11-12
はなうらら- 田中修子自由詩21+*20-11-8
きのこは愛なんか歌わないけれど- そらの珊 ...自由詩14*20-11-6
歩く- 風の化身自由詩420-11-5
南無阿弥陀仏- おろはげ ...自由詩3*20-11-4
- おろはげ ...自由詩3*20-11-3
かなしいんだ- うめバア自由詩820-11-3
優しい女- ひだかた ...自由詩520-11-2
月のトレード- 道草次郎自由詩320-11-2
鏡の仮面劇- ただのみ ...自由詩4*20-10-31
- おろはげ ...自由詩2*20-10-6
Blanket- 墨晶自由詩2*20-9-29
Spling_Love_song- おろはげ ...自由詩1*20-9-28

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