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公園の銀杏も散ってしまい
樹々の枝だけが
空を刺している

広場のベンチの陽だまりに
うたたねしているお爺さんの
寝息はとても安らかで
ぼくも欠伸をしたくなった

冬の情景はブリュー ....
 
私は
想いながら
   死んでゆく。


喜びに包まれた名を
明かすことなく
内なる焔は
ひかりよりも

まばゆい。


噫、
おもはざるひの無ければ
かぜの音にき ....
あなたの大きく開いた口が、
ちいさな海を吸い込んでいく。
あなたの脳裏を走る列車が、
いくつもの駅を追い越していく。
駅には、
誰もいない人で、
あふれている。
あなたは、
誰もいない ....
東南アジアの親子連れ
女の子が大切そうに
紅葉を手のひらにティッシュ
そっとのせている
とても嬉しそうだ
持ち帰って宝箱にしまいそうな瞳
お母さんに手をひかれて
ひらひらと落ちた紅葉を
 ....
朝の食卓にのぼるトーストの悲しさは
ベーコンエッグを添えても
香る珈琲を啜っても
どうにもならない眠気のおかげで
家ではどうにも喉が通らない

たとえば大好きなツナサラダを傍らにおいたとし ....
この薄暗がりの中
木々も鳥たちも
滅びゆくと同時に栄えゆき
語ると同時に沈黙する
数限りない両義性を込めて
早朝は傾斜を深める
この論理的な時刻
介入する倫理はなく
大地に ....
苦しみは夜のネオンに芽生え
朝の日常に消える
そうして透明な世界は回ることができる

迷いは夜の闇に映えて
朝の陽光に存在を消す
そうして各々の生活が回り始めることができる

一人の人 ....
過去も未来も無く
ただ美しいと思った

さよならの
指先を咬む

ひずみ
告白した
付き合った
3日で振られた

大きい口開けて笑う女の子とは付き合えない。
ガサツすぎでしょ、ありえないんだけど(笑)

らしい!!!!!
もう大声で笑えないじゃないの
 ....
無気力な身を
もてあまし
希薄な日々の
くり返し

空白の過去
かえりみるとも
心にあく穴
不安にかられ

つかみどころのない
液体のような
現在
現実

ペン先から ....
 
あなたとわたし

その狭間にあるわたし

それだけがほんとのわたし



 
潮の満ち引きが鼓動と繋がっていた
あるときは優しく
或る時は激しく
わからないままに彷徨う姿は
赤や青に点滅する

夜中の踏切を渡ろうとしても
遮断機があがることはなかった
待ちくたび ....
求められて
追い駆けられて
大変だったろう

転がり落ちて
また
這い上がる
キミの姿に

幾度
励まされた
ことだろう

図体は 小さい
魂は デカい
それが  ....
小さい頃 親は仕事で
ほとんど家にいなかった

祖母の腕枕で寝ているときに
耳元で聞こえる脈の音が
いつか止まってしまうんじゃないか
この音が私の耳元で聞こえなくなるんじゃないか
 ....
太陽が低く輝いている
濡れたアスファルトがそれを照り返し
わたしは目を細めた
光の針がどこまでも伸びて
小さな瞳孔から苦も無く入り
網膜を火の海にした
百メートルほど先を
炭のように黒い ....
冬の匂いがする
滴るような
透き通っていくような
人が声を聴きあうときに
吐く息によって動かされて
人の神経に届くような
さびしく遠い匂いだ

冬が降っている
根源的な和 ....
細胞を解剖してみたら
電子の奥に宇宙を観た
巨大な世界の果てを知り
微細な宇宙を知ったいま
ぼくは永遠の生命体に慄き
摩訶不思議に埋没する

果てしない命を奪いながら
生きている矛盾に ....
ざらざら
ざらざら
雨がゆっくりと降る
夜の上に静かに水を張っている

ざらざら
ざらざら
水が道路を叩く
暗い空から水が垂れ続ける音が見える

俺は何も言えなくなる
足元に冷え ....
書きたくないねえ
なんだか 自分の死を待つようで

あんたが死んだ後の片付けだと
どうすりゃいいか分からんってか
死んでから見張っていられるでもなし
とやかく言うたかて

訃報を出すと ....
東海は 渥美半島の 砂山から
    真昼の渚に 乱舞する
  海鳥たちを ながめるとき
     太平洋を覆いつくす
    「悠久」のふた文字が
       こころにしみて 
    ....
久しく忘れた地上の園を
人々が想い出すように
この世には
時折、虹があらわれる  
沸騰する憂鬱を、
跳ね返すことばが、
さかなになって脳裏を横切っていく。
それを掴もうと、
手を握ったり開いたりしてみても、
私は海底に沈む難破船になって
視線を落とす。

*

 ....
あなたの瞳は
地球ほど小さい
渦巻く星の雲浮かべ
光に濡れる黒い華

――めぐすり ひとしずく

恩恵とは湧き上る涙
乾いた世界に満ちて溢れるもの 

柔らかく羽ばたいた
ひとつ ....
寒く冷たい夜に
悲しくならない人は
どれほど温かい人なのだろう
どんな温かい人がそばにいるんだろう

体いっぱいに
乾いた冷たい風が吹き
涙を拭って
それきり

呼び止められる
 ....
私が昔
吐いて捨てた言葉に
躓いて転ぶ今の私を
腐った道が笑っている

はじめから途方に暮れていて
今では
どう感じれば良いのかもわからないのだ
 

ゆけなかった

ひび割れた空のかけら
拾い集めて
黒曜をながした月光
あなたのような
静謐
いだかれながら
緩やかに枯れてゆく
水底の
片羽根なくした
蝶を

想っ ....
54才
Honolulu






今日の出来事である


道端に女子高校生の心らしきものが
無造作に転がっており
交番に届けるか否か随分と ....
覚えている 山の色、海の匂い
夕焼けの中、一緒に遊ぶ隣の家のお兄ちゃん
記憶は遥か遠く、遥か遠くに居て 瞬間に迫りくる

過去は止まり、描写は言葉を忘却している
感情の色を失くし、刻む脳裏の ....
ニュースに続いては経済ナウです
最近「遠慮交際」と言われる
新たな交際が広がっています
これは、誰かとの交際を求めて
お金を支払うのではなく
誰かと交際したくなくて
お金を支払うというもの ....
夕暮れがやって来る頃決まって私の腕に止まる君
ねぐらへ帰る途中なのだろう
一羽であることもあるし
友達を連れてにぎやかにさえずることもある
いやもしかしたらきょうだいだったのかもしれない
あ ....
由木名緒美さんの自由詩おすすめリスト(3182)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の陽だまり- レタス自由詩1015-12-19
Hallelujah- レモン自由詩29*15-12-18
腕輪- あおい満 ...自由詩8*15-12-17
手のひらと紅葉- 灰泥軽茶自由詩515-12-17
蕎麦好き- レタス自由詩315-12-17
早朝- 葉leaf自由詩315-12-16
展覧会- 鷲田自由詩815-12-15
アウローラ- レモン自由詩17*15-12-15
真夜中会議- 瑞海自由詩6*15-12-14
溶解- シホ.N自由詩615-12-14
わたし- 殿上 童自由詩22*15-12-13
閉ざされた夜- レタス自由詩12*15-12-13
次のステージ- 藤鈴呼自由詩3*15-12-13
儚い音- 藤原猫自由詩515-12-12
マジック- ただのみ ...自由詩12*15-12-12
冬のはじまり- 葉leaf自由詩615-12-12
人体宇宙- レタス自由詩715-12-11
夜雨- 藤山 誠自由詩215-12-11
遺書?- イナエ自由詩11*15-12-10
光のまつげ_(七)- 信天翁自由詩815-12-10
楽園___- 服部 剛自由詩715-12-9
- あおい満 ...自由詩11*15-12-9
めぐすり- ただのみ ...自由詩18*15-12-9
つめたさに- 瑞海自由詩7*15-12-8
▪︎- はるな自由詩315-12-7
うつほ- レモン自由詩29*15-12-7
- 溶融自由詩315-12-6
空白- 鷲田自由詩1015-12-6
遠慮交際- イオン自由詩9*15-12-6
すべての梢は止まり木である- そらの珊 ...自由詩2515-12-5

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