帰りのバスの中、隣に座った後輩とこんな話をした。
「いや、やっぱり知り合いと友人の区別ってありますよ」
会ったら誰とでもすぐ仲良くなる後輩はそう言った。
「知り合いと友人の違いって何?」
...
生が静かに奪われる季節は
いつのまにやら飛んでった
透明な幽霊は嘆いたままで
どこへも続かぬ帰り道を見る
マルドロールの夢に溺れながら
マシニックな笑いは見る影もない
黒をはじいた誘蛾灯のような自販機
寄り添う僕と
きみが唇を寄せる缶コーヒー
だけ手の中
待つつもりはないのに
やって来る
悪夢のように青ざめた朝
色が始まれば
...
狭い部屋でずっと暮らしてきました
誰も受け入れないように
皆は僕を傷付けようとしてきます
冷たい視線悲しい言葉
気付けば外が怖くなっていました
カーテンを閉め切って
薄暗い部屋で呼吸をして ...
ミヒャエル・ゾーヴァをご存知であろうか。
彼は私の好きな画家の一人で、絵本の挿絵なども手がけている。
彼の絵画を見知ったのは、高校生の折に図書館から借りて読んだ
童話『ちいさなちいさな王様』の ...
光に向かい
深くうなづき
閉じた瞳の匂いを嗅ぐ
降る雪を見つめ 招き入れ
空洞の柱を積む音が
鐘のように鳴り響いている
枝の雪は枝から解かれ
見えぬものの ...
白日の世界に跪くわたしに
昏々と降り注ぐ言の葉は
もう
何も見なくてすむようにと
眩く光る
泣きたくはない
あの人の笑顔を焼き付けるため
でも
言の葉も 涙も
それを許してはく ...
白い粒が視界を埋める
朱の浸食が終わり
黒の支配が始まる
茶色の世界を白く染めあげ
灰色の鎌が嘲笑う
もう痛みはない
もう疲れはない
不意に蜜柑色の影が
...
今この瞬間
この世界を壊してしまいたい
明日の自分
今日の自分
昨日の自分
すべてを積み木の城を崩すように
なにもかも壊してしまいたい
でもそれは叶わぬ夢
...
(手段より)
ある法師は戒律が欲しかった
ある学者は定律が欲しかった
ある農夫は鍬と鋤とが欲しかった
ある法螺吹きは真実が欲しかった
ある乞食は一寸の金が欲しかった
欲ありて思うことが ...
まだ建って間もないモスに
老婆がひとり
手鏡を片手に
泣いていた
晴れすぎた空に
あなたは浮き彫りになっている
静かなモスの店内で
老婆がひとり
手鏡を握っては
暴言 ...
「ショクヨウガエル」という物悲しい名前の蛙がいる
まるで人間に食べられるためだけに生まれてきたかのような名前の
体長十五〜二十cmにもなる巨大な蛙
正式な和名は「ウシガエル」
食用とし ...
わたしが 骨壺に なったとき 全ては 赦される ノデショウカ ちいさな 骨壺の中で 繰り返し おもいだします あのときのこと この ときのこと もしも そうなったら なら なかったなら でも 骨壺も ...
ふと気が付き
腕時計を見ると
もう5時
公園で無邪気に遊んでいた子供たちは
母親に手を引かれ
友達とバイバイをして
自分の家へとかえっていった
ぼくにも昔は帰 ...
空はしろでした
捨て場のないしろ 冬の朝
どうも空の手すりに手が届かないのです
時の音は軽やかにエレベーターを上るのだけど
空はしろでした
揺れても泣いてもわからないしろ 空は、青か ...
アルコールと 朝が
溶けあって 光って
カーテンです
そこへ向かう明るい少女は
睫毛です カーテンに
きらきら きらきら向かう 明るい少女は
瞬きのたび ...
月明かりゆらゆらゆれて
シーツの波間に埋もれた私は
うっすら舟をこぎながら
懐かしい歌口ずさみ
夢の旅路へと出掛けるの
あの人が待つ、遠い彼方へ
学校なんて
クソ食らえと
逃げ出すように飛び出した。
明るい太陽は
俺を
優しく照らしてくれた
青い空は
俺を
優しく包んでくれた
ほら…‥外 ...
(喪失の物語)
毎日ひとつ届けられる包みには
友達が一人入っていて
特に拒む理由もなかったので
彼女はそのたび家に ...
胸を騒がすのは
怖いほど
胸を騒がせるのは
誰?
不安で脳髄が破壊される。
アタシは狂った様に
カッターナイフで
何度も
腕を切り付けた
...
あおくあおく青く
ひろがるそらのひとすじ
やまないせみのひと鳴き
ころがるみらいを死骸にみて
それもこれも夏
おわりのゆめのくらがり
ちいさな苦痛にいだかれている
ごはん、にゃあ
ごはん、るるる、にゃあ
太陽の下、しっぽだらりとなっている、たぶん
春に浮かされずしっかり歩いて
向こうから迎えに来るあなたにまとわり付いて
ごろごろいいながら
るるる ...
叙情の彼方を探るように この岸辺にて
翼を休めるものよ 優しげな日差しと
聞こえ来る 春の訪れを告げる歌声
地に生けしもの総て 目覚めの刹那を夢想する
巡る季節の旋律は いつにもまして ...
月の予感に空を見る
私の水が粉と舞う
遠くの人家の吠え声が
空の緑に波を刺す
蒼に染まった雲を追い
地平に沈む夜を見る
せめぎあう
小さな音たち
せめぎあ ...
一瞬にして
涙は
凍り ついた
天は好きなだけ
雪を
零す というのに
彼には
涙を
流すな と
言っている のだろうか
聖母のようになり尽くせたなら
もっと楽になれるのだろうか
醜い自分など知りたくはない
なのに そうでなければ生きられない
そんな仕組みらしい
貴方は綺麗ね
戸惑う姿も ムキになる癖 ...
カカオバターが 溶けて 溶けて
トロトロしてきたら
分離しないように定温でグルグルと混ぜていく
おいしくなーれー おいしくなーれー
コンデンスミルクの甘い香りが
溶けて 溶けて
だ ...
幸福のしょーこですね
ご飯たーくさん食べて
ぐすーり眠って
そしたら口の端からペロペローって
流れてましたよ
やっぱ米ってうまーいっす
ごっちゃまー
教会の中の懺悔室で一人
夜を明かしたいと思っている
髭が茫々に伸びたオジイサン
右手には小銭を集めるカップ
左手には小さなダンボールに
「片足が無くて仕事にも付けずホームレスをしている」
...
たいようのしずくをあびている
みずいろのかぜ こころをゆらし
ぼくはひとり せかいのはらっぱで
くさのかおりに みをしずませる
もりへゆこう もりへゆこう
どうにもならないそんな日は
...
日付順文書リスト
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
人と接する際に見られる現実・1
ナイチンゲー...
未詩・独白
0*
06/2/13 19:36
季節
竜一郎
自由詩
2*
06/2/13 18:48
黒という希望
jei
自由詩
0
06/2/13 18:19
部屋でひとり
AKiHiC...
自由詩
1+
06/2/13 18:16
ミヒャエル・ゾーヴァの「スープ皿」に関する言及
竜一郎
散文(批評...
1*
06/2/13 17:27
夜のはじまり
木立 悟
自由詩
1
06/2/13 17:06
白い悲劇の果てに
アマル・シャ...
自由詩
7*
06/2/13 16:56
黄泉の足音現世の誘い
長月 猫
自由詩
1
06/2/13 16:30
積み木の城
〃
自由詩
0
06/2/13 16:30
欲のありて思ふこと
竜一郎
自由詩
1*
06/2/13 16:08
モスにて
本村K
自由詩
0*
06/2/13 15:47
ショクヨウガエル
たもつ
自由詩
9
06/2/13 15:40
墓所 骨壺
すぬかんなが...
自由詩
5
06/2/13 14:23
今も昔も変わらない
こめ
自由詩
2
06/2/13 13:53
冬々
ふく
未詩・独白
2*
06/2/13 11:47
少女光景
A道化
自由詩
11
06/2/13 9:58
[ 出航 ]
渕崎。
自由詩
2*
06/2/13 9:56
お-自由-り
沙龍
自由詩
0
06/2/13 9:33
友達の物語
アンテ
自由詩
1
06/2/13 9:26
騒ぎ
沙龍
自由詩
0
06/2/13 9:11
コバルト
久野本 暁
自由詩
3
06/2/13 8:38
ねこにんげん(6)
暗闇れもん
自由詩
0*
06/2/13 8:17
早春歌
恋月 ぴの
自由詩
16*
06/2/13 7:08
郊外湿地
木立 悟
自由詩
4
06/2/13 6:31
涙痕
FUBAR
未詩・独白
2*
06/2/13 6:13
『汝の欲するものを与えよ。』
和歌こゆみ
自由詩
3*
06/2/13 5:57
チョコレート
瀬冬翼流
自由詩
1
06/2/13 2:39
よだれ(アホな友達編)
〃
自由詩
0
06/2/13 2:28
及川なお
虹村 凌
自由詩
2*
06/2/13 2:16
祈りの日
水無瀬 咲耶
自由詩
5*
06/2/13 1:55
6355
6356
6357
6358
6359
6360
6361
6362
6363
6364
6365
6366
6367
6368
6369
6370
6371
6372
6373
6374
6375
6376
6377
6378
6379
6380
6381
6382
6383
6384
6385
6386
6387
6388
6389
6390
6391
6392
6393
6394
6395
加筆訂正:
銘菓マトリョーシカ
/
たりぽん(大理 奔)
[06/2/13 12:42]
ちょっと混乱があったので整理
【批評ギルド】2006年1月分 寸評
/
松本 卓也
[06/2/13 11:17]
2006/2/13 脱字(と言うか脱文)があったので追加
てっぽう
/
yo-yo
[06/2/13 10:07]
読んでいただき、ありがとうございました。一部修正しました。
5.49sec.