僕の心の声が筒抜けだったら
ただの最低な人間かも
しれない
そんな事をふと考えた
おかえりなさい暗闇
この部屋に
おはよう絶望
僕の中に
でも
もう僕に挨拶しないでく ....
満員電車の窓に映る
よれたスーツと、冴えない顔
「パパ、がんばってね」
息子がくれたピカチュウのシール
名刺入れの裏に、ひっそりと貼ってある
雷を放てるわけじゃない
敵を倒せるわけでも ....
パパが夜帰ってきて
自分へのごほうびと笑いながら
ビール飲んでる横で
麦茶飲んでた幼い私
なんかだんだんわかってきたよ
ほんとうは
生き ....
お前がベッドに腰掛けたまま
俺に批判がましい視線を向ける
俺はそれが鬱陶しい
悪いのは俺じゃない
お前に対してうんともすんとも言わない
俺のジョニーが悪いのだ
いや、ジョニーが悪いとも ....
廃れた土地
命が終わる
俺は見た
何も言えず
裂ける絆
崩れる平穏
巣を破壊された
蟻のように
権力者の踊り
そのリズムは永遠に
搾取の唄
その調べは永遠に
地獄の ....
わたしが眠るのは 夜を越えるため
青い目をした狼が 林の奥で睨んでる
黒ざめた毛皮は 荒々しくなびき
木の根のように 重苦しくたたずむ
生きていれば 喰われるので
わたしは目を瞑る
死 ....
白い紙に
芯の尖ったエンピンツが
くにゃくにゃ動くたびに
変な模様が浮き出てくる
ボクの素直な
今の気持ちを
魔法のように
代弁してるようだ
それを見た人は
何かを感じてるよ ....
瞑目意識の光り輝く視界の最中に
薄っすらと次第に鮮明に
真青な海原の拡がりいく
時流の一瞬一瞬の
波打ち撓み間の広やか
過去も現在も同じ一間に
揺蕩う意識の陶然と静やか
拡がる真青な ....
笑顔が飛び交う中
僕のどす黒い心一つを
許さなくていい
厳しすぎる指摘に
あの人の
ついた嘘の一つや二つを
許そう
色々あって
涙が滲んで破けた暗闇
その外に行く
沖縄戦の終焉に向かう極限の中で太田實中将が自決した
6月13日から60年が過ぎて東京都大田区で産声を上げた
「太田」と「大田」音が響き合い言霊が時を超えて交差して
太田中将が遺した言葉――
....
街をゆく人たちを
みながら僕は道端のオブジェに腰をおろす
楽しげに笑う学生たち
せかせかと歩く働く人たち
スラリと日傘をさす女性たち
なんだか訳のわからない人
あ、それは僕だ ....
雨はそこまで叩きつけなかった
私は幾分 疲れていた
あなたにまた会いに行く
車のワイパーが しずくを両端に振り払う どこへ向かうかも追えない
「ごめんね」
何にごめんなのかわからないけど ....
○「独居老人」
散歩してたら
また捕まって
話を聞くこと一時間
老いても舌だけは健在だ
○「梅雨」
落ちた梅が雨に打たれっぱなしだ
雨も二三日ぐらいならいいが
長く続くと
洗濯物 ....
蹴散らせ
蹴散らせ
虫の群れ
うじうじ
わらわら
いや、やめて
ちょっと
蹴散らせない感じですか
えぇ、これだけ量が
多いとどうも
ファイヤーバーン!
と、我 ....
境とは細い線のようなものではなく
どこまでもどこまでも続く長い道のりのどこかにあるまぼろし
どこかで今までの着物を焼き捨てて
河岸を変えなけりゃ
この旅行きは終わりやしないが
そもそもど ....
胸の膨らみ
秘匿されながら
初々しく微笑んで居た
出会い頭の
貴女と云う人の 、
崩れぬ死顔よ 永遠に
ナパーム弾のような雨が止んで気の抜けた夜の街路、そこいらに張り付いた雨粒がネオンライトで嘘と同じ綺麗さをプロデュースする、この世は鼻で笑えるくらいがいつだってちょうどいい、何かを始めようとするとき ....
冷たい肌で引き裂いた滲んだ鉄錆の味が苦く口に残った
まるで罪を罵るかのように
あゝ、どんなに振り返っても君はいない
君の醒めた横顔が瞼の裏に映る
見込み違いの幻が僕を責め立てる
どう ....
元カレが詩人デビューした。
「風の叫びに耳澄ます夜」とかいう詩集を出して、意識高そうな書店に平積みされてるのを偶然見かけたとき、思わず飲んでたスタバのラテが鼻に入りそうになった。
……風っ ....
慰めさえ効かないぐらい哀しいときは泣いたらいいの
我慢するときほど悲しいことったらないわ
ただそばにいて寄り添ってくれるだけでいい
背中撫でて頭撫でて何も言わないままで
時間すら忘れてひと ....
雨露な濡れた葉を止まり木に羽を休める揚羽蝶
何を考えているのか
何をしたいのか
騒ぐ風が大きな羽をユラユラと揺らしても
不安定な足場の上でか細い脚を踏ん張らせ必死に耐えている
仲間が近くを通 ....
今朝、電車の中で
いい詩が思い浮かんだんだけど
帰る頃には
すっかり忘れてるな
何だったかな
昨日見た夢は
好きなコと喋ってる夢
二人で ....
とほい
自らが自らに
とほくとほくなり
いく折 、
ひとり人の抱え持つ
夜ごと寄り添う安らぎの
深く刻み込まれた
星々からの記憶の許、
いよいよ不断に
別れ離たれいく
....
コメが高いなら
コメを食わなければ良い
アワでもヒエでも
食えるもんなら何でも
文句言わずに食え
どうせ碌でもない
働きしかしねえんだからさ
自称詩人に食わせるコメなんて
端からないだ ....
午後5時のオレンジ色の道
カラスが飛んでいる
ビル風に吹かれながら
しみついた地元へ
帰ってゆく
街並み
過ぎていく
街並み
よそ行きの顔で
街並みが整えられても
排他的な ....
一冊
読み終わるまで
本を
閉じた回数は?
早く読んでも遅く読んでも
ページが進むスピードが
同じで
一度しか読めない
この一冊で
一冊しかない
この部屋で
バッドエ ....
ボクの詩を
読んでくれたあなたに
少しでもなぐさめになるなら
これほどのよろこびはない
ボクの詩を
読んでくれた貴女に
少しでも生きる力が湧くなら
これほどのしあわせはない
ボ ....
○「爪」
爪は
まだ生きろ!とばかりに
切っても
切っても
伸びてくる
○「人生」
生きているんじやない
生かされているんだ
1日に十万回も動いている
心臓によって生かされているんだ
絶えず空気を吸ったり吐いたりする
肺によって生かされているんだ
目に見えな ....
緑色のくりぃむそーだの
午後の情事〈それは思いがけないものだった!!〉
冷たく固く、いた「きれい」
四方八方敵だらけ
気持ちの悪い体温に
解され融かされ溶けていく
どろどろどろどろ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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