ペトリコール
思いがけなく 夢は破れて
それでも日々は巡って続いていく
泣けやしないのに 笑えもしなくて
ただぼうっと空を眺めていた
どんな風にして 納得したらいい
何かのせいにで ....
自己中心的な意味合いでしかあなたはいきれないんだね。私は他者の中でしか生きていけないから。あなたと違うところは沢山あるけれど。誰かを利用してまで傷付ける方法しか取れないのなら。私は必要ないね?利用価値 ....
小さな虫籠に閉じ込めていた
私という虫
狭い世界で
所詮蛾だからと
あきらめていた
それでも自然と暴れてしまう
翅を広げられたなら
私は本当に虫だろうか
その疑いが虫籠を開ける
....
結晶化した記憶たちが鱗粉のように降る、読みかけの本は栞を挟んでテーブルの上にある、それを感じた瞬間、それまでなにをしていたのか、直前までの思考や状況のすべてが途切れた、飲み干したペットボトルは蓋を ....
文月の時雨 打ち水に街はひどくうたれ
ぼろぼろの学帽に 麻の手ぬぐい 高下駄で
土砂振りの雨に走り濡れる僕は、そんな僕を憧れてそうする
軒の触れ合う細い路地を 白い花水木のステイン ....
最初に、ビッグ・バン
絶対的な真理
この世界は完全体であり、完成されている
しかし
私は客観的な知識を用い、その存在を疑う
それが哲学である
根源の光よ、お前を拒否しよう
ニヒリズム ....
○「トイレの多目的化」
トイレでスマホ
トイレで食事
トイレで着替え
トイレでデイト
トイレはやっぱり昔のように臭いところなのが
いいのかもしれない
○「政治家」
政策よりも人物で ....
「こんなあたしにも
心は、あるんでぇ、
ちょっと、いーかげんにして」
ていう寝言を聴いた
えっ、起きてんの?
と勘違いしたけど
ホントにただの寝言だったよ
えーっ ....
忙しさで自分の事を忘れていた
愛や夢を置き去りにして
進んでいるようで落ちていく今日
延長戦を何度繰り返しても
代わり映えしない日々達が
僕を振り出しへと連れ戻す
あの日こ ....
あゆなげ
大歩危小歩危
はなむけむすびめはなび
峠の死骸
原始あなたは太陽だった
ウェブ上の女神様は今も綺麗で
令和7年7月7日の夜空を
美しいオーロラで染め上げた
僕は魔法をかけられたカエル ....
全てに予め終わり織り込まれて居ると
身を以て識るが故に、初めて真に光り輝くもの
この宇宙の想い込められた肉の存在カタチの
見守り見守られ・見守られることすら無き満ち引き、
他者も自分 ....
アゲハ蝶の
清やか留まり花蜜集めて居た夏の
その時 華麗にときめくならば 、
アゲハ蝶の飛び去った後の
罅割れ廃墟と化していく世とは何か
荒涼となりいくこの世界とは何か
かくも混 ....
あまねく日は西へ傾き
道に日は照り
わきたつシャンパンゴールドの
彩雲がおだやかな貌をみせる
隣人やあなたから見える
ベランダで洗濯物を干す「わたし」は、
知らないまに
....
優しい白いひかり
森のすきまを
舞い降りる
時はとどまり
みどりの葉がまぶしい
足を進めるたびに
足元の枯葉が
リズムを刻む
ココロもハーモニーが
....
あなたが引き金を引いた
運命の銃声
熱くなって
倒れた
耳元の囁き
「止められない」
あなたの命と私の命が
ぶつかろうとしている
このまま運命を受け入れられるだろうか
あなたに運 ....
想い出したように
鳴る
風鈴が
躊躇うように
あなたが
幼い頃の話をする時のように
鳴る
風鈴が
逃げる風を追い駆けようとして
諦めたように
鳴る
あなた ....
バイト中にバカにされ
そいつのいつも出勤に使うバイクに
ナイフで穴を開けているのを見られ
警察を呼ばれたので
ナイフでそいつを刺した
何度も刺して
動かなくなったのを確認すると
近くの公 ....
覚悟のともなう創造行為
遅くないよ大人になってから地獄から這い上がって詩人になれる方もいるのかもしれないし。だけど共同幻想なんて理想郷のマナは学者の脳内世界を満たしているエナジーに過ぎな ....
拾いあつめ
また捨てて
息をするように
無意識ではないにしろ
なぜ そんなにも
答えは奇妙にねじれ
開き始めた蕾
からみ寄生した
耳に甘く残り
口に苦く広がった
残響 ....
すべては、かつてない
トビラへは いかない。
自らの手で知らない儘に
しじまで。ぐしゃぐしゃで、
とんでもなく まっすぐだ。
金糸のすきまから
さかしまに喚く夜霧は
しずかに
しづ ....
ものを動かすのも億劫なほど
暑い暑い暑い過剰に暑い真夏の真夜中
木造の家のこの部屋のエアコンは
すこし効き目が薄くって
でも布団を蹴飛ばすと風が痛くって
優しさが溢れ返って隣の人 ....
意味も知らない四十九日
できれば輪に入らずに
木陰に座ってたい
そしたらタバコを吸いに
きみも出てくるでしょ?
戦いの跡さ
箒星から怪獣群が飛来する五百数年前
世界で誰も恋をしてない一秒が
11時38分23秒に訪れる
日本時間で今日
どうして
そのいろに
したの
はなびらといきた
あのはるを
+
あめの
かどをまがる
どこまでもつづく
くらげいろの
みず
+
ふうとうから
なみおと ....
人混みに向けて無意識にシャッターを押している
晴れやかな笑顔で闊歩している人々
歩いているだけで苦悶の表情
太陽の光を避けながら速足で軒下を駆け抜ける
二度とない ....
クルマは凶器になるので
運転手は自分自身を
運転できなくてはいけない
自分の運転が上手い人は
クルマの運転もわりと上手い
障害を予測でかわす
自分の運転が下手なのに
クルマの運転 ....
もののあわれと
いとおかし
でいったら
貴女はいとおかしだろう
秘密の泉に
石を投げてみる
それは僕の妄想だろう
獣の ....
愛はこの手の中に
あるけどこぼれ落ちないように
握りしめたまま離せずにいる
手のひらの開き方を教えて欲しい
小鳥を空へ放つように
君に届けたい
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