そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。

わたしには
それがみえない、

冬の名残りがある雨の
冷たい曇天。
そのあとで
やって来るのは闇の夜
肌刺す風がヒュウ!と ....
小さく
小さく
そっと
道端に咲いた片喰に
笑う
横顔

鉢植えの薔薇より
幸運を招く樹より
桜並木よりも
天上に開く見えない涙の華よりも

食べられる野菊
野心と血で汚れた ....
子供たち、走り出て来る
無数無数、黄色い帽子揺れ
アスファルトで駆けっこだ
次から次にわくわくと
 ダンダンダンダン
今に皆太陽へと昇るんだね

ああ命のときめき時の煌めき
巨きな花も ....
とても脆いのね
生きていたから
未だ繋属する
常闇に浸せ
やがて青い捕食の
メタファ―を拾う陳述
今は後悔している
生死を問わず
汀を遊泳ぐ
おまえの恐怖は怪物たり得たか
シャルル ....
血液型のようなイニシャル
同じ時間を笑ったしあわせ

同じ夕日を 眺めた焼却炉の傍で
一番星を ヴィナスを指さして
雨の廊下を渡る時
図書室の扉を開く時
好きな娘に見られながら
私が部 ....
手のひらに載せたガラス瓶の中は不可思議な水で満たされていて
米粒ほどの数匹のさかなが泳ぐ
ここで生まれてここで死んでいく
生殖も食事も排泄も
すべてのことがその水を介して完璧にめぐっていくのだ ....
音も光も波だ
わたしは糸のもつれたまま
すぐそこの手遅れに輪郭を求めた
模索する指先を虚空が握り返す
ゆっくりと破裂する木蓮のよう

去る旋律 その尾羽の煽情的なタクト
裁ちばさみはどこ ....
だめな時もある
こんな日もあるさ
それでも私は
生きていくのだ
この愛と共に
恋待ち暮らす。丁寧ですら朽ち、迷子。
こいまちくらす ていねいですらくち まいご


無いならいいよ、花占い習う。名はよい、要らないな。
ないならいいよ はなうらないならう なはよいいらない ....
 

あたし、
ほんとは
猫なんだ。

猫の世界は悲しみが
ただの人間さまからみれば
立てない地軸で廻ってる。

そんな感じで、いいのかにゃ〜?

猫の世界は純愛が
こぼれる ....
照り返しの熾烈な光線に
プリズムを当てて

と喜ぶ声を捕まえようと
駆け出すが
蜃気楼に溶ける
その先に本当は水溜りがあるのだろうが
鼓膜は破れている

湿度の高い畳の上で唱える
 ....
暗い朝に
経を読み
香を焚き
粥を啜り
写経する

日々の修行を守り
仏に祈る姿が美しい

自ら幽閉した世界が心地よかった

ある日の雑踏に赴き
托鉢に出かけた昼下がり
涼し ....
2024.2.23.

俺はよく知らない それもよく知らない
俺もよく知らない どれもよく知らない
時間になれば腹は減るだけだ
時間が経てば腹が減るだけだ

そうだ それはそれとしてだ  ....
花よ咲け

満月の夜に

いさぎよく

花びらを降らせよ

旅ゆく人の{ルビ褥=しとね}になれ




                 初出 日本WEB詩人会 2024/0 ....
またお前が溌剌として空間を行き来する季節が来るよ
まだ蜜はまばゆい重みを湛えるまで熟してはいないが
やがてあらゆる明雪を終わらせる風の便りに指を開き
柔らかな触角で時が経てる悦びを弛まなく識るだ ....
無言でいられた
幼児の愉しみを
疑いなく無言でいられた間隔を
春が来るまでに思い出せたとしたら
花だけが立てる声
道ばたに膝をかかえ
前ぶれもなくはじまるあの声を
今も待っていられるのだ ....
 

教会に
犬が
迷いながらやってきた
乾いた骨でも
求めていたのか
空を
みあげていると
鐘の音が
空気を乾燥させる浄さで
鳴り渡るものだから
昨夜の雨に降られ ....
路上で
 あなたの作った歌を
うたって
お金をもらいました

全部で二千五十円でした

よっぱらった 二十代後半くらいの
サラリーマンと
両手首に
 数珠をいっぱいつけた
老婦人 ....
夏の陰の濃さが地面に染み付いて
光だけ眩しくて行方を暗ます
目の瞬きの速度が
飛蚊を同定し
影を居ないものとする
私、生きている
こうやって生活して物を食べて
掃除してみたらし団子食べて ....
此の空漠の地に
影像だけ現れては壊死し続ける、

  絶えず垂直に降り注ぐ霊雨
       、 
人の魂に永劫の眼を刻み込みながら 
濡れ見開かれる時節を待ち続けながら


 ぽっ ....
冴えわたる月の光をうけて
抱かれた夜の夢をさぐる

朝日に照らされたベッドに
あなたの影はすでになく
夢はいにしえの物語となってしまった

あなたはまた何時か来ると信じても
私の胸は不 ....
踊ってテーマ名乗る。春の名前で鉄道。
おどっててえまなのる はるのなまえでてつどお


捨てられ天使はシンデレラです。
すてられてんしは しんでれらです


水が澄んだら一人きり。扉、 ....
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
瞼の中のもう一つの瞼を眠らせるように
内側から鍵のかかった黒猫の中で
一体どのような犯罪が行われていたのか
雪の結晶が開いたり閉じたりする夜に
鳥籠の中に ....
 三月下旬、とある午後
少しばかりの仕事をしながら朝未明に動き出す
あれもしなければならないこれもしなければならないという行動を計画をするでもなく
何かしはじめることが多くなった
つまり、あま ....
生成AIに書き上げた作品を
校正してくれと投げ込んだら
客観的に修正してくれて
最後にコメントが付け加えられた
「文章の流れを保持しつつ
 一部の句読点の使い方を修正し
 文章をわずかに簡 ....
会話はさ
次第に競技賭博の様相を呈してて
短く
鋭く
チップはみるみる減らされた

BGMの限界は知らない
誘われるがまま去った
色どりの硝子片の街へ告げる
ころりと丸い宵の滴を置き ....
私という存在は
私の責任と努力だけで
できあがっている者ではない
私は私の意志に関係なく産み出された者だ
生まれたのは自分の責任ではないのに
生きていくのは自分の責任になるって
こんなに割 ....
背後から誰かが俺の名前を呼んだ
駅構内の雑踏

立ち止まり
振り返ると

知らない誰かが
知らない誰かと
偶然再会した様子だった

雑踏は人の河

流れを堰き止めた

知ら ....
宙の青さを
みつめていると
静かさが
しみてくる
重いいのちを



お空
ありがと
なんでも聞いてくれて
こころがすっとする
今日も生きているよ



目をつむり ....
詩は一粒の米にもならない

なのにどうして
詩の水田に稲を植えるのか

詩人という
農夫は
農婦は

言葉の水田は

個に閉じ籠もる
彼らに

収穫は与えない

詩は一 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
聖者より明るい微笑み。秋葉竹224/3/24 19:00
片喰303.co...324/3/24 18:13
DRUMS BETWEEN THE BELLSひだかたけし5*24/3/24 16:59
水槽と鮫医ヰ嶋蠱毒124/3/24 14:02
A・Hへsoft_m...6*24/3/24 12:03
小さなさかなの物語そらの珊瑚14*24/3/24 11:07
瞑る春ただのみきや3*24/3/24 10:58
※五行歌「だめな時もある」こしごえ3*24/3/24 9:14
占い恋習う水宮うみ1*24/3/24 5:37
猫の女の瞳には。秋葉竹224/3/24 5:20
空色中沢人鳥6*24/3/24 2:20
尼僧の恋レタス4*24/3/24 0:42
よく知らない余韻224/3/23 23:13
五行歌 西行のオマージュレタス3*24/3/23 22:34
ミツバチsoft_m...10*24/3/23 21:45
mugon4*24/3/23 21:42
ためらい秋葉竹224/3/23 20:47
生活者鯖詰缶太郎4*24/3/23 20:42
失明日々野いずる5*24/3/23 19:39
霊雨ひだかたけし724/3/23 17:55
ヴォカリーズレタス4*24/3/23 17:24
ダンス、春弾んだ水宮うみ1*24/3/23 15:30
Until next time鳥星7*24/3/23 15:09
垂れ下がる午後山人3*24/3/23 14:44
生成AIロンダリングイオン4*24/3/23 12:09
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私という存在ホカチャン2*24/3/23 8:02
3月原田たけし424/3/23 7:29
※五行歌 六首「いのちの 幸福」こしごえ7*24/3/23 7:18
詩は一粒の米にも原田たけし324/3/23 7:16

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