弓を絞って
矢を放つような跳躍が
理想だ
一跳びで
虫籠の傍から去る
一切余計なことはせず
一瞬で決める
子供のために
理想を断たれてなるものか
小さな手で握り返した
精一杯の自己主張は
脆くも崩れ去り
斜めの世界で
命を耕しては
空の彼方が憂いを帯びる

いつもさようならは
口に出来ずに
終わりのない結末を
月の欠片が反射 ....
オーボエ奏者のボナンザがある日こう言った
20000人の観客を前にステージの上でこう言った
愛用のオーボエを床に叩きつけながらこう言った
茫然とする楽団の面々には目もくれずにこう言った
客席の ....
午前三時
世界は暗い
冷え切った部屋の中で
彼らは

午前四時
未だ闇が地上を覆う
毛布にくるまった
彼らは

月は赤く
少しずつ
地上から遠のいていく
眠れない子供らがそれ ....
一人の子が転倒した拍子に
持っていた飼育ケースの蓋が外れて
甲虫が飛んでいってしまったことを
なかったことにしたいと思って
その子がもうすぐ起き上がって
気を取り直すまでの空白を用いて
誰 ....
ねじ式の少年のように
医者を探す為に放浪することもなく
私は医者を見つけることができた

いくつもの検査
結果ステージ2

決して嬉しくない医師のお言葉

手術室へ向かうベッドのアト ....
難破船が、出港する。船であるからには。海が。あるからには。心優しい、友人たちよ。惜しまないでくれ。わたしは。幸福とひきかえに、世界を。手にするのだから。



棒のようなものを、ふりまわす。 ....
適当な理由をくっつけて
飽きたらそのへんに放り出して
腐ったリンゴみたいに
もう見向きもしなくなる


キモチよさが
理性のタガを吹き飛ばす
そのたびに
たくさんの残骸が
 ....
  燐寸箱 長辺へにじり寄る春闇

  燐寸箱 召されし少女の夢の続きよ

  燐寸箱 耳奥に「場末」という死語のザラめき

  「と・も・す」という行為の残り7〜8本

  マッ ....
 一人ぼっちは

 口をあけた大きな

 獰猛な生き物に

 食べられて

 腹の中

 犠牲者を待つような

 さびしい気持ち
夢で書いた適当なことを血とかみたいに綺麗な水にひっ叩いてみたよ
どうしてイメージは考えてる時に燃えてくのだろう
じゃんぷした ままあの耳がもえてる
どうして時計の針に考えたぜんぶ吸い込まれてしま ....
遠くの景色が色あせて見えるのは
きっと目の錯覚ではないのだと
あなたは言う

僕はその意味がわからなくて
朝から晩まで遠くの景色を眺め続けた

そうやっているうちに
五月が終わろうとし ....
永井さん

ぶらぶらと侘びた振子の行路かな
玉ノ井を出でて豆炒る日暮なり

駱駝見せ転がる羅刹「浄土だよ」
往生の痕が畳に染みている



坂口さん

オニふんをイオン洗浄 風 ....
まだ見ぬ女性に電話する
「あなたは、マグリットが好きでしょ。」
確信を持って私は伝えた
当然間違えるはずなどない

羊水に浮かび私達は遊んだ
35年間ぶりに再会した

ATGCの配列が ....
{引用=




五月の渚を
散歩する白い幽霊

恋人の笑顔で振り返って
消え去る

 現実ではありえなかった情景に
 こんなにも度々顕われ
 胸を痛ませる



 ....
この季節はシャツの白色がやけに目につく。ころもがえ、おろしたてみたいな青い白や、あせばんだうなじの学生。来る暑さに女の子たちは胸元や腿をあるだけさらけ出すから、肌色が急に増えるのもこの季節。
緑 ....
鯨に住んではや十八年。
十八年間ひきこもり。
一度も外へ出ちゃいない。

積もり積もった借金のがれに、苦肉の策で鯨に住んだが、こいつが案外居心地がいい。
絶対安全な隠れ家を貸します、ってんで ....
新緑の季節
五月の朝の陽光を浴びた
ニコライ堂 緑青に覆われたドーム屋根

明るい陽光に
くっきりとした陰影を残した
コンドルの遺産は
一二〇年経った今日も
聖橋から靖国通りに向かう坂 ....
1
絵に何一つ抱くこともない思いを、人は車で追いかけるのだろうと、私もハンドルを握っている。


2
味方が敵軍なのだと思った陣地から、兵士たちは帰ってこない。


3
やつれ果 ....
他人の顔の
僕を真似して
語り合うのは
いつものことだ

明日に転がる
数字次第で
どこに進むか
任せてみるさ

空に両手を
広げてみても
雲にこぼれた
夕日みたいだ
光は動き
樹は見つめる
はざまの前に立っている夜
はざまは風になってゆく


双子の夜の片方が
先に朝を知ったので
昼はななめ
夕はななめ


光が変える絵 ....
            とん てん かん
           
            あなたの息が
            皮膜を揺らす
           
           ....
時間がねえのに逃避して
関係ないことしてるお前
中途半端に罠へとおちた
常にはまる切ないなんて
全く思わず呆れる阿ほう
自覚してどうすんのおい
早く準備に取りかかれよ
明 ....
ここで崖が崩れたことがあった
大勢が土の下に埋もれてしまい
まとめて葬式を出すことに決まった
それにはとむらいの家の数にだけ
茶碗をかけらに砕き
使者に持たせて知らせとする
各家がかけらを ....
廃棄された自動車のモノトーン

雑草に埋もれ かろうじて見える車体

タイヤもなく ほとんど原型をとどめていない

昔に思いを馳せたところで

この草むらから抜け出る術を知らない

 ....
どんなに
大事に思っても
届かぬ恋

どれだけ
努力しても
繋がらない運命

どうしても
出来ない
ちょっとした信用

どれだけ
抱きしめ合っても
足りない愛

誰もが ....
愛の花が咲き乱れる楽園にて
相撲大会が催されると聞きつけ
腕に覚えのある男たちが集結
3日3晩におよぶ熱戦を繰り広げた末
新しい愛のかたちに目覚めた彼らが
万人に幸せを分け与えんとして
今 ....
日なたで
ろうそくを点しましょう

大丈夫、
それは遠目には
よくわからないから

わかるのは
あなたの顔の
おおよその向きだけ、
でも
そんなわずかな情報さえあれば
 ....
夜空の裂け目に祈りを捧げ

彼らは湿地帯を彷徨い

鏡のような水面を呈している

池の畔に辿り着いた

今宵は下弦の月

王の前で繰り広げられる

ガラスの破片の上での

 ....
雨粒の 2つ重なり落ちる如く 
君と重なり 
落つる術なきか


ブラウスの 
透けて露わるる細腕に 
心俄に騒ぐ夕暮れ


雨に濡れ 
走るおんなの横顔を 目に焼き付けたる 
 ....
瑠王さんのおすすめリスト(1548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
バッタの夢- 曲がり屋 ...自由詩6*10-5-24
変化- ミツバチ自由詩7*10-5-24
ボナンザ- セガール ...自由詩110-5-24
Embryo- Million mirr ...自由詩1*10-5-24
幻視譚- 砧 和日自由詩1010-5-24
おっぱい- 小川麻由 ...自由詩15*10-5-23
poetarot(魔術師のカード)保存版- みつべえ自由詩1410-5-23
使い捨て- 寒雪自由詩310-5-23
『燐寸箱(a_matchbox)』_自由律題詠_2010.0 ...- ま のす ...俳句1*10-5-23
ぼっち- らふぃん ...自由詩210-5-23
_- 十二支蝶自由詩110-5-23
夏のゆらぎ- ベンジャ ...自由詩1*10-5-23
永井さん- salco川柳7*10-5-22
生後16日の痛手- 小川麻由 ...自由詩2+*10-5-22
五月にさまよう- まどろむ ...自由詩3*10-5-22
薔薇のこと- はるな散文(批評 ...210-5-22
鯨の宇宙- あしゅり ...自由詩3+10-5-22
ニコライ堂_ー五月の朝ー- ……とあ ...自由詩14+*10-5-22
5遍- 番田 自由詩210-5-22
明日に転がる- 宣隆携帯写真+ ...210-5-22
虚明- 木立 悟自由詩610-5-21
びーどろ- 鵜飼千代 ...自由詩3*10-5-21
なに- ベルヤ自由詩210-5-21
「五月闇」抄- 春日線香自由詩110-5-21
モノトーンの生- 小川麻由 ...自由詩2*10-5-21
DDT- 豊原瑞穂自由詩3+*10-5-20
伝道- セガール ...自由詩510-5-20
日なた- 千波 一 ...自由詩2*10-5-20
静寂- 小川麻由 ...自由詩3*10-5-20
雨の情- つむじま ...短歌2*10-5-20

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52