キミのあいさつは
風が頬をなでるみたいで

キミの哀しい歌は
心の奥で優しく響いて

キミの世界には
朝露のひとしずくにも光があふれてた

風がやんで
歌もやんで
静まり ....
 
 
紅い頬を削がれて
恥じらいもなく現れた
少女の実を
次々と切り分けて
皿に並べていく

自らの少女を
どこかに忘れてきた
ふりをしてる母の
秘められた欲望のように
家族 ....
 
 
どう見ても
人でしかない
葡萄を見ていた

同じ売場で
何度も見てるから
店の人に
怪しまれさえした

名前を知ってる
と思った
葡萄の品種ではなく
たった一つしか ....
涙を流して見つめ合う
あなたは左のまぶたから
私は右のまぶたから


唇から白い花びらはらはらこぼれ落ち
その花が水に流れてゆこうとも
あなたは私を知る事はない
私もまたあなたを知り得 ....
こんなにつめたい夜のまんなか

あなたはなにをうたうのかしら




とおいところであなたはなにを

なにをおもってうたうのかしら






先ほどふったばかり ....
 
 
日々が声になって
声にならないものは
声にならない
紙の上の文字になって
出せなかった
手紙のように
ここにある
まだ捨てずに
取っておいていいですかと
やはり声にならず ....
春になったら
当たり前のように聞こえてくると思っていたんだ
にわか雨と土の香
遥か陽射し、青々とした歌

太陽が落ちた場所から染まっていく
冷えた腕を隠す前に
呼ぼうとして心に刻んだ名前 ....
いかにも甘えた声で男を叱って
夜通し喘いでいた隣の部屋、
今は男が怒っている
机を叩いたり、ガラスか何かをがしゃんと言わせたりしながら
強い語気で呟くように何かを言っている、もう三時間もずっと ....
種類別名称 :お酒
商  品  名:水波一夏
原  材  料:米
内  容  量:500ml

格    言:酒は「粋」ではない。
注    意:お酒です。酔うらしいです。危険です。

 ....
私が犬だったら駆け抜けるでしょう

荒野でもなければ、廃れた街でもない

あなたの闇の中を・・・・


あなたは拒絶反応を起こし

その闇に投げ込まれた犬一匹をいかにして殺すか考える ....
夏祭りですくった金魚は
10年以上経った今でも元気で
水槽の中を気ままに揺らぎ
ときどき思い出したように
視線を合わせてくる

特に感情は見受けられない

小さな家の小さな水中で泳ぐお ....
そらまめ そらまめ


ぎゅっと つまってる 大地のちから

ぎゅぎゅっと つまってる パパの汗

ぎゅうぎゅう つまってる ママの愛

ぎゅうっと  ....
昔、狂うほど聴いた曲に縋る

あの音楽家たちは
私を麻痺させたまま停止

狂ったまま
狂ったままよ
愛しさの故
憤慨する
呼吸困難さ

未だ私は水攻めに
自ら溺れてるよ
遠い ....
姉さんは言う

「自由があったら私は飛んでるもの
 自由があったら私はもっとかわいいもの」

兄さんは言う

「それじゃあ姉さん、足枷はどうなんだい
 縄や枷は心に自由を与えてくれるよ ....
『得る』と『失う』

反意語であり対等の言葉

でも

『嬉しい』と『悲しい』

感情は対等ではない


ひとつの悲しみの前では嬉しさなんて霧散してしまう
圧倒的に悲しみの方が ....
しなびたような風にはたはたと
力なく揺れている黄色い旗

近くの小学校からだろう
校内アナウンスが外に漏れ聞こえる
時折キンとした音が混じりながら

光化学スモッグ注意報が発令されました ....
寄せる波に向かって
心の潮「A/アー/(ラ)」の音を放つ


わたしと海はパラレル


返す波からは原始の抑揚
「G/ゲ-/(ソ)」の音がかえってくる

海は ....
太陽という名を持つその花は
光の輪郭を持っていて
「笑って」
と、ほほえみかけてくるのです

大切なものを失って
すべてを噛み殺して
悲しみよりも深くたたずむその人の
かすかな ....
てのひらの痛みを
紙風船のようにかるく
空へとけこませ

誰がここまでたどりつき
誰がこの境界を踏み越え
誰がその先の景色を見るのか

吹きすぎて丘を走る
すれ違った季節たち
付加 ....
神の国はさながら

サバイバルゲーム

とことんやってみなければ

分からない

与えてようやく

見えてくるものがある

リトマス試験紙のように



そ ....
真実は隠す
嘘の中に隠す
でも本当に語りたいのは
真実、じゃなくて嘘
何もかも嘘
徹底的に嘘
真実なんてみんな
嘘をつくための材料でしかない
信じるなよ、そんなこと
何もかも嘘
徹 ....
見えないものに

僕らは希望と名づけることがある

風に混じる木の匂いに
少しだけ笑うことを思い出すみたいに


十億分の一


あまりにも無防備な
僕らの想像力と

精神 ....
去勢した食用のオンドリは

オリーヴオイルの池で泳ぐ

魚釣りをしている少年が二人

その日はまさに歴史に残る日だった


およそ半世紀ぶりの雨が降ったし

デパートの子供服 ....
? 蝶

シ/モクレンの一秒は
蝶の魂と同じ

奇妙に歪んだ美醜の契りが
爪先で蠢いて翅にかわる


うす紫がゆっくりと溶け出し
バスタブの温度を下げる

浴室で眠る蝶の夢は
完全に対称 ....
詩はもうずっと前からかっこ悪くなってしまった
残念だけれどもプラモデルやローラースケートみたい
一生懸命説明すればするほど
どこがおもしろいのか説明すればするほど

まるで、よるのまちで
 ....
沈丁花の、
高音域の匂いがした

夜半から降り出した雨に
気づくものはなく
ひたひたと地面に染み
羊水となって桜を産む

  きっと
  そこには寂しい幽霊がいる

咲いてしまっ ....
 
たかのり君
と呼んでしまった
生姜焼き定食のことを

もちろん
たかのり君が
生姜焼き定食であるはずはなく
けれども
一度そう呼んでしまえば
そのようにも思えてきて
こんがり ....
 いくつかだけを覚えていれば良い
 喪ってゆくというのも
 何かを得るから喪うのだ

 人間が生きていて忘れるのも
 生きるために整理をしているだけなのだ
 ほんの少しの脳の
 我が ....
しゃわしゃわしゃわしゃわしゃわしゃわ

山奥の合掌造りで
祖母は暮らしていた
冬は深い雪に閉ざされ
ひっそりと
何もないところだった

祖母がまだ少女だった頃
屋根裏では
蚕を飼っ ....
きみが帰ってこないあの日から
砂時計の砂はさかさまにこぼれて、こぼれて、
しだいに、ちいさな子供になってしまう、夜
遠くで、つぶやくきみの言葉が、わたしの名前だといい


そんなふうにして ....
瑠王さんのおすすめリスト(1548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
星に願いを- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...18*09-5-23
林檎- 小川 葉自由詩409-5-23
葡萄- 小川 葉自由詩309-5-23
その花- 石瀬琳々自由詩7*09-5-20
たまゆら- ask自由詩4*09-5-20
白い扉- 小川 葉自由詩309-5-20
さつきの街- かのこ自由詩609-5-18
静かに消えてゆく- 木屋 亞 ...自由詩2+*09-5-18
ひとなつの町の酒屋さんに行ったら、お酒の後ろの白いラベルにこ ...- ひとなつ自由詩3*09-5-17
貴方は拒絶反応を起こし、その闇に投げ込まれた犬一匹をいかにし ...- ひとなつ自由詩5*09-5-17
金魚- あ。自由詩16*09-5-16
そらまめ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...17*09-5-15
赤い音楽家たち- 蝶澤自由詩209-5-13
自由は無いの?兄さん、姉さん- ひとなつ自由詩5*09-5-12
永久を望む- みっきゅ ...自由詩1*09-5-12
陽炎の記憶- あ。自由詩10*09-5-11
渚のドレミ_アゲハの音_木星のカケラ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...19*09-5-11
ソレイユ- 夏嶋 真 ...自由詩22*09-5-7
いま生まれた人に- 瀬崎 虎 ...自由詩209-5-3
流れ星- 杉菜 晃自由詩6*09-4-19
- rabbitfighte ...自由詩309-4-19
ナノ- 自由詩2*09-4-18
wednesday- 甲斐マイ ...自由詩609-4-10
psyche_Ⅳ〜Ⅵ- 夏嶋 真 ...携帯写真+ ...20*09-3-24
詩の送別会の華- さだあい ...自由詩5+*09-3-9
さびしい幽霊- 銀猫自由詩24*09-3-5
とおい水- 小川 葉自由詩15+*09-3-3
忘れる- doon自由詩4*09-2-27
ふるえる糸- ことこ自由詩16*09-2-26
いくつもの、夜を越えて- さくら自由詩29*09-2-24

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