夜になると

傍にいるひとは

もっと近くに来て

遠くにいるひとは

もっともっと離れて行く
柿ノ木がすきだと言って 柿ノ木に なってしまったあの娘を想う 裏庭の{ルビ姥薔薇婆=うばばらーば}は薔薇を愛している
薔薇のネームレス
薔薇のシノニム
薔薇という名前のピース
何もかも愛している

生殖器としての恋矢は
それはカタツムリたちの話
 ....
流麗にまたは鈍重に
心にもないことを表現する
丁重にまたは低調に
今ここにあるものではないものを再現する

タイプ・フェイス
ろくに足も
使えない奴
お前の語る
自由に
何の意味がある
優しさを
振りまくふりをする
その瞳
お前の
その瞳に
悪魔の宿るのを見た
柳の木の下で
羊の群れを刈り取り
小動 ....
熱い とひとり言うのも飽きて
熱いねえ って呼びかけてみた
誰もいないのだけれど
そうしたらその声は
出しっぱなしのストーブに こだま したよ
金属質の涼しげな音で
冬の熱はとっくにさめき ....
言の葉の海という

楽しげに
きまじめな顔して
ありがたそうに
詩人たちが口にする

いながらにして
日がな一日海を眺めて
語り合っている詩人たち

けれど
漕ぎ出すものたちは ....
音楽の教科書の
バッハやベートーベンの顔にいたずら描きするのは定番
けれどもなぜか社会科の資料集が
消しゴムで消せちゃうカラー印刷だったのでした

それにふと気がついて
それでふと思い立っ ....
本性をあらわすという
馬脚をあらわすという

さて骨まで馬かもしれないが
馬の脚はやっぱ見た目馬の脚であって
豚足でも牛の足でもないのだろうし
頭のほうだって
牛頭やら馬頭やら
あれも ....
物を燃やす機会は 乏しく
もう一派の世界標準にも
触れる時間が近頃ない
押し黙った身体を運ぶ週の積み重ねに
息を抜くこつを学んだり 忘れたり…
「今日は蒸し暑かったですね」と 振り返れば
 ....
{引用=
夢の続きは暫時、暫定的、予定調和、そして見知らぬ方向で行われる
我々の染色体は鋭いが
あまり役には立つまい
断続的、緩やかに、そして急速に行われる
それは我々の知りえぬものの望むと ....
胃の中にへばり付いた
アニサキスみたいに
僕の神経をかき乱す
やり方が
良かろうが悪かろうが
僕の都合なんて
最初から
気にかけもしない


それが当たり前の事


 ....
これを愛などと呼ばないで欲しいね
セックスは白痴の時間だよ
会話にもならないこんな行為、誰とでもできる
双方、
己が器官の快楽を追求しているだけだ

ああ、69ね アラビア数字はエロいよね ....
透きとおってはいない湖に
(それは森に佇む、
 または市街地に)
草花は埋まる、人の骨と絡まり
鉞は旧地区において
建設されてはいない
無謬の未開発地区において
すこしずつ腐されているの ....
 
 
都会の道ばたに
一人立ちつくす感じと
故郷の川べりに
一人立ちつくすあの感じは
とても良く似ている

人は道を泳ぎ
魚は水底で働くのだ

生きるために
どちらも正しくて ....
牛です私決めました出産ですお立ち会いのもと牛です私牛です出産です決めましたお立ち会いのもと出産します牛ました私です決めました私牛を出産します。


産まれました
白と黒の牛は仔牛と呼ば ....
いくら頭を抱えても 
仕方のないことで 
うじうじしている自分の{ルビ面=つら}を 
本の頁から取り出した 
厚手の{ルビ栞=しおり}で、ひっぱたく。 
変質

劣化

腐敗。


没落

退廃

形骸化。


解脱

虚無

歪曲性。


無常

残留

ノスタルジック。


そしてひとは
忘れさってゆく。

晒されて。
乳房まである、黒い髪の毛をもっている。
それはときどき褒められるけれども、なぜだろう、なんだか嘘をついているような心持になる。
爪のかたちを褒められたり、顔の造形や、筋肉のぐあいを良い風に言わ ....
お前の母ちゃんの子宮にはアリゾナの青い空があって
乾いたハイウェイ沿いにただ1軒あるガソリンスタンドで
お前の父ちゃんが働いていたんだよ。
ただお前は地下に埋設されたガソリンタンクからではなく
 ....
私の存在は
みんなが思っているほど
綺麗じゃない

毎日毎日
言いたいことも言えずに
思っても無いことを口にしてみる

すると、皆はこう言うんだ
『すごいね』って
『優しいね』 ....
ほらほら
みんながえずいてる
サザエのせいで食中毒
貝にあたると悲惨だな

さーて、来週のサザエさんは

カツオです
深夜、姉さんたちの寝室を
こっそり覗いてみたら
営みの真っ最中 ....
野火よ催奇よ
背たけを跨ぐ
おまえの金色
水に沈める腕の角度



夜は火です
夜は輪です
でも何も見えぬ
それが夜です








 ....
哲学

自分と向かい合うための時間を作るために

未来と向かい合う時は既に過去になっていて
過去と向かい合う時も既に過去になっていて
現在の自分と向かい合う時は既に過ぎ去って行く

作 ....
はだざむい夜は 皮膚をつないで朝をまつ
雨のふる午後は 髪をぬらして屋根に走る
わたしたちは すでに 与えられている

赤く灯る 血のような夕に

ほらみてごらん
一直線に祈りが走る ....
お前の体が長く伸びる
影が増したのかと思うが
少し違った

のど元から
違う声が漏れる
口から漏れる声と
交互にささやく

お前が伸びて
私の肌を刺すときに
私は内面からもえぐら ....
*一時限目 数学*

美しき微分/麗しき積分/淫らな糖分=知性の所望するもの<睡蓮たちの睡魔 
無限の輪っか((エタニティー=ハニーディップ×2))
を、黒板の隅に小さく描く

カリカリカ ....
哀しいのと忙しいのと
複雑なしおりのつみ重ねで
食べて汗をかき
お腹ゴロゴロの日々
ゆとりなく

ぎゅいいとチュウブをひねり出す哀しみのつぶたち
出てきたり戻ったり
結局は循環を滞 ....
シャガールの恋人たちよ天蓋に夜を満たして水浴びしなさい

留守にして帰り着いたら生き延びた薔薇が幾つも咲いていました

ビッグバン、インフレーション自鳴琴の箱を開いた誰かがいました

鎌倉 ....
彼はいつはじけたとしてもおかしくない赤い悪魔のような人だ


「君のパスタはすごくうまいね!でも俺のマンマの味には劣るけどね!」


彼の幸せとは愛人とサッカー観戦することでわたしじゃない ....
瑠王さんのおすすめリスト(1548)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 小鳥自由詩6+10-6-8
柿ノ木- はるな短歌210-6-8
いつか王子様が来ない- 海里自由詩2*10-6-7
タイプ・フェイス- 瀬崎 虎 ...自由詩210-6-7
天秤- 真島正人自由詩6*10-6-7
冬の熱- 小林 柳自由詩4*10-6-7
語覚だけを研ぎ澄ませて- 海里自由詩310-6-6
昔、日本があった場所- 海里自由詩310-6-6
本性と馬脚- 海里自由詩110-6-6
照合- 吉岡孝次自由詩210-6-5
夢の続き- 真島正人自由詩2*10-6-5
I'm_Not_The_Only_One- 寒雪自由詩310-6-5
くそでも食らえ- salco自由詩18+*10-6-4
_- ehanov自由詩210-6-4
生きるために- 小川 葉自由詩610-6-4
寄せる上げる潰す破裂- 手乗川文 ...自由詩21+*10-6-4
目覚め- 服部 剛自由詩610-6-3
朽ちゆくもの- 風音携帯写真+ ...410-6-3
髪のこと- はるな散文(批評 ...310-6-3
遺伝子_青色1号、黄色4号- salco自由詩14+*10-6-2
嘘の闇- とわ自由詩110-6-2
よりぬき来週のサザエさん- 花形新次自由詩6*10-6-2
ノート(凹羽)- 木立 悟自由詩310-6-2
哲学- ……とあ ...自由詩7*10-6-2
ボート- はるな自由詩210-6-2
過不足のない憂鬱- 真島正人自由詩6*10-5-31
17歳のエニオン- 夏嶋 真 ...自由詩45+*10-5-31
たえる日々- 唐草フウ自由詩6*10-5-31
話しかける五月- 小池房枝短歌16*10-5-31
イタリアの恋人- 七波短歌410-5-31

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