庭の土を見てる
花ではなく土を
理由もわからずに

そこに横たわる
土の言葉で
言葉などなかったように
懐かしく対話する

知らない時を生きた
土の中に
句読点をさがしたら ....
パリ、
バンコク、
アムステルダム
アブダビ・・・・

ひとりゝが克明に、
肌の毛穴を映し
【二十四】の顔たちが
闇に浮んでいる

それ等は瞬きをし、
呼吸し
ときには咳きこん ....
                 080902




ダから
タまで
一瞬のうちに
走り抜く
タ行の音列
−−−−−−−
−−−−


攻撃する運命
防御する本能
 ....
ひまわりが
なみだをうかべて
舞っている
1.

今までに
無くしたものごとをひとつずつ
丁寧に数え上げて見せては
笑い

今まさに
指先からほろほろと零れ
落ちた
それを
見送っては
泣く

かなしく
 ....
ウツムイテナメルアシが玄関先まで来ているらしい。
夜だからなと思いながら玄関の灯りを消し、
錠をかけて小さな覗き窓に片目を当てる。
何も見えない。
明日の朝、ウツムイテナメルアシの、
いつも ....
鳩サブレーは箱の中
鳩サブレーは羽ばたかない

鳩サブレーは個包装
鳩サブレーはクルクル鳴かない

けれどもたとえば空そのものが
羽ばたくならば飛ぶだろう

けれどもたとえばお菓子の ....
空が高い

空が溢れそうなほど膨らんでいる
今日の地球は いつもより ひとまわり大きい


白い跡をつけながら
西から東へ飛行機

ただ青い中を
東から西へ滑る 白い翼もあって ....
{画像=080831113523.jpg}

私の中に
醜いなにものかがあって、
私が私であるようにしている。
私の中にあるなにものかを
しっかりと掴みだして、
目の前においてみよう。
 ....
私は寂しいから結婚していて、私のことを好む旦那がいようと一人だった。
泣く場所があろうが、人間は一人だって自分で認められなきゃ、依存しなが
らじゃないと生きていけない。私の心の代弁をしてくれるよ ....
観察室から
病室に戻った日

夕方
鉛色の空に
虹が出た

儚く
でも色鮮やかで
ガラスのような

こんなに
美しいものが
あるなんて

消えるまで
見ていた

鉛色の空に
滲んでいく
虹を

わたし ....
いつの間にか
できるようになった蝶々結び

結んで、ほどけて、結んで
結んで、諦めて、結んで

縁という名の糸を辿って
強い絆を造るんだ

君の糸を捕まえたら
僕の糸と蝶々結び
 ....
雨の降る寂しい夜は
樹海に似た空気を宿している
 
車の黄色いヘッドライトが雨に溶け出して
道端の排水溝に流れていくさまに寒気を覚えながら
傘もささずに一人歩いていた
 
煙のように揺ら ....
麦茶の入ったグラスが
汗をかいてるよ
伸ばし過ぎた爪も
切ってしまうのはさみしいの

なにもかも溶けていき
温い風に乗ったあなたに
追いかけられる夢を見る
「飲んでしまえば楽になれるよ ....
ちょっとだけ焦げたトーストに
マーマレードを丹念に塗りつけながら
行間が欠伸している新聞記事を
接続詞のように眺めていた

かなりぬるくなったコーヒーを
スプーンで執拗にもてあそびなが ....
夏の終わりの夜道に 
動くことの無い蝉が 
独り 
仰向けに転がっている 

( 人々の 無数の足が 通過する )  

長かろうと 
短かろうと 

人の一生は 
蝉の一生に  ....
 
秋田にいた頃は
大曲の花火
毎年見ていたんでしょうね
と聞かれて
いやそれほどでもありません
と正直に答えると
信じられないような顔をされた

一人取り残されたように
NHKの ....
虫ってあんまり長生きしないよな

鳥なんかどうなんだろう

僕は一生懸命ひとを傷つけている


遠い雪崩のようだな

昭和も平成も似たようなもんだ

僕は卑怯でわがままだ

 ....
その初老の男は
いつも存在と不存在の狭間にいて
人の目には映ったり映らなかったりする

日焼けした肌に
極端な自由と不自由を抱えて
真昼の路上に横たわっている
伸ばし放題の髪で

側 ....
 私の綺麗な白いぼうし

 風に吹かれてどこまでも

 コロコロ  フワフワ舞っていく

 どこへいってしまうの?

 この手にギュッと掴んでいた筈なのに

 いつの間にか私の ....
少しずつ降りだした雨が
いつの間にか粒を大きくして
ぽつぽつと感じられる

私の形を崩さずに
けれど肌を湿らせて
優しく降っているようだけれど
明日に風邪を引かすんだろう

街灯 ....
そうだ、中三のとき

愛について、いつも考えていた

こころの灯、なんて題名つけて

愛について、ノートまでつけていた

母が死んで整理していたら

耕太郎関係、って書いた段ボール ....
父を失った海に
私は今日戻ってきた
父を失った海に
父の香りを探しに

父の愛した喫茶店
誰も見知らぬ駐車場
父の愛したパチンコ屋
誰も入れぬ鎖止め

  干からびた
  冷凍鰯 ....
病院で診てもらったら
うどんこ病にかかっていました
お医者さんは
専門じゃないので、と言って
生花店の名刺をくれました



お店のひとは
ぬれた脱脂綿で
手のひらを優しくぬぐって ....
未来がまだ懐かしかった頃
人々はそれぞれの
大切なアルバムに
過去や現在や悩みなどと一緒に
未来を貼りつけていた
わたしたちには
過去や現在や悩みや
未来がこなくなっていたから
それら ....
急な坂道を
老婆がひとり
のぼってゆく
過去からの滑り台を
逆にのぼっていく
小高い丘の先は見えない
赤いものに追いこされても
老婆はいつまでも歩いてゆく
後ろ姿しか見えないので
ど ....
             080826



衣といえば
自給自足の時代
主婦が植えて紡いで
織って仕立てたものさ
買ってくるなんて
お大尽のところだけ
訳知り顔のお兄さん
弟の ....
東京の街路樹では

幾種類ものセミが鳴いていた

夏の時が豊か、だった


品川プリンスの坂をあがる

湿ったアスファルトの匂い

木々のひんやりとした匂い

いまからきみに ....
あなた の 新緑グリーン
それに新芽
あお あお とした光
虜になってしまい ました

し どろ もどろ で交際を申し込んだ

あなた は うつくしい
たおやかに風に揺れ
花を散らす ....
結果が重要なのではない
そこに至るまでの過程が
もっとも
重要
なんだ

一足ごとに
アスファルト踏みつけるたびにそこから
名前のない生命がうまれて
燃えながら
 ....
佐々木妖精さんのおすすめリスト(1374)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
花と土- 小川 葉自由詩508-9-2
クローズドサーキット- atsuchan69自由詩8*08-9-2
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ギラギラの爪- 佐々宝砂自由詩408-8-31
羽ばたく空の鳩サブレ- 海里自由詩108-8-31
夏、最後の日- 北大路京 ...自由詩28*08-8-31
なにか_/_私が私であること- beebee自由詩20*08-8-31
静かで一人ぼっちだった私の世界に入り込んできたあなたの音楽。- 猫のひた ...自由詩208-8-31
虹が出た日- 風音携帯写真+ ...1708-8-30
蝶々結び- 三奈自由詩6*08-8-30
雨の降る寂しい夜- 飯沼ふる ...自由詩408-8-30
台風のように- よしおか ...自由詩2*08-8-30
休日- nonya自由詩14*08-8-30
蝉と人_- 服部 剛自由詩308-8-30
秋田の男- 小川 葉自由詩2*08-8-29
遠い雪崩- 吉岡ペペ ...自由詩408-8-28
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ぼうし- 星月冬灯自由詩208-8-28
止むならば豪雨を見せて- 小禽自由詩3*08-8-28
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渡船場にて- 北村 守 ...自由詩4+*08-8-28
うどんこ病- 佐野権太自由詩32*08-8-27
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東京の街路樹- 吉岡ペペ ...自由詩508-8-25
新緑グリーン- よしおか ...自由詩3*08-8-24
プロセス- モリマサ ...自由詩1108-8-23

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