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都会では
駅でたまたま友人に
会ったりするものなのかい
問う父に
そうだよと
わたしは答えた

セイウチみたいになった
友人にね
友人でもないのに
会ったりするものなんだよ
　.... 　
庭の土を見てる
花ではなく土を
理由もわからずに

そこに横たわる
土の言葉で
言葉などなかったように
懐かしく対話する

知らない時を生きた
土の中に
句読点をさがしたら　.... 　
秋田にいた頃は
大曲の花火
毎年見ていたんでしょうね
と聞かれて
いやそれほどでもありません
と正直に答えると
信じられないような顔をされた

一人取り残されたように
NHKの　.... 　
なにか
過剰なものが
わたしの中にあります

それは
熱帯夜であることに関係なく
わたしの中に
箇条書きされていきます

かつおの刺身を
口にほうりこんでも
かつおの味はし　.... 半そでの季節になると
肌の匂いが懐かしく
やがてそれは
真夏の音に掻き消されて
懐かしさはまるで
現実とは言えないほど
曖昧な記憶になる

半そでの肌を
すっと
初夏の風が通るた　.... 週末
接待のため夜中に帰った
けっこう酔っていて
おみやげに肉まんを買って帰った

あっくんが起きてたら
一緒に食べたかったのに

と、言おうとしたのに

あっくんが生きてた　.... 夢を見ていた
帰り道を失って
父さんと母さんを探していた

目を覚ますと僕は泣いていた
夢はかなっていた

父さんと母さんの知らない街で
僕は暮らしていた 現代詩フォーラムの
はじめましての投稿欄に
小川 葉さんの投稿があった
同姓同名なんだなあと思いながら
投稿内容を見ると
すべて脈絡のない
アルファベットと記号の羅列で
ウィルスコードの　.... やさしくされるたびに
真冬の鯉になってみせた
一番深い底のあたりで
ひげだけ動かして
じらしてみたりした

春になり
浅いところに出ると
やさしい人は
もういなかった
かわりにたく　.... 路上の水溜まりに
人が落ちていく
見上げると
空を魚が泳いでいる
見えていなかった
世界の本質が
突然そのように
あらわれることもあった
今私は魚の餌になっている
愛する人が何も　.... 地平線の上で
縄跳びをしている
少女がある日
その向こう側に
行ってしまった

縄は残されたまま
速度をうしなわずに
今もまわり続けている

地平線の向こう側には
言葉のい　.... 挨拶するわけでもなく
さよならを言うわけでもない
この世界にはありえなくて
その世界にはありえた
幻想の高原のどこか
僕らはつじつまの合わない
黄色いポストに
手紙を出しに行く
過ぎ去　.... いってくれれば
よかったのに
そういって
あなたは
いってしまう

いってあげれば
よかったのだ
そうおもって
わたしは
おみおくりする

おみおくりのとちゅう
いぬがないて　....
佐々木妖精さんの小川 葉さんおすすめリスト（13）
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
セイウチ- 小川 葉自由詩409-1-26
花と土- 小川 葉自由詩508-9-2
秋田の男- 小川 葉自由詩2*08-8-29
わたしの中のなにかたち- 小川 葉自由詩3*08-8-3
半そで- 小川 葉自由詩5*08-6-9
三人家族- 小川 葉自由詩708-4-24
夢- 小川 葉自由詩308-3-15
子供の悪戯〜現代詩フォーラム編- 小川 葉散文(批評 ...13*08-2-11
真冬の鯉- 小川 葉自由詩508-1-2
水溜まり- 小川 葉自由詩307-12-29
少女- 小川 葉自由詩707-12-21
日々- 小川 葉自由詩1+07-11-29
犬- 小川 葉自由詩307-11-23
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