僕が語ることのできる中で、もっとも美しい物語を君にあげよう

月が灯ると、夜が始まるよ
それから、
朝の始まりは、夢の終わり

朝と夜の間、
明るくて、暖かくて、
年老いた銀杏の大 ....
水平線の彼方での
高まる胸のしぶきが聴こえない
海辺に押し寄せるさざ波は
わたしをどこへも連れ戻してはくれない
わたしはぎざぎざに欠けた貝
打ち上げられて熱い砂地にうなされる
ときおり
小さな子ども ....
湯船で脱力している
浮力を感じながら沈んでいる

湯をすくう
そばから両手から零れ
落ちる

形など止めずに
自由に流れるモノを
掴むことなど出来やしなくて

それでもすくいたい ....
 
 
先生、バナナはおやつに入りますか
バナナはおやつに入れますか
入ってもいいですか
構いませんか、そう思っても
皮はついていていいですか
それとも皮はむきますか
皮はむけますか
 ....
お疲れさま♪

優しく声をかけたいのだけど
つい嫌味な言葉なんかを付け加えてしまう

どうしてなのかな

額に汗かいて努力したのはあなただし
わたしは洗い物とかしながら眺めていただけ
 ....
 あんなところまで
 かけあがってゆく脚力があった
 なんて、知らなかった
 あれが
 かけのぼってゆく波のペニスだったなんて

 美しい波形
 コバルトブルー
 夏の日に ....
また、わたしが見ていると、一羽のわしが中空を飛び、大きな声でこう言うのを聞いた、「ああ、わざわいだ、わざわいだ、地に住む人々は、わざわいだ。なお三人の御使がラッパを吹き鳴らそうとしている」。
第五の ....
                 110416


ヒメジョオンとハルジョオンの相違は
人体には影響有馬線のことばに圧倒されて
桜が散るまでは気軽に聞くこともならず
いつの間にか不 ....
ぼくはなんにちに死ぬんだろう

そんなことばかり考えていた

幼稚園のころだ

久我山の町を歩きながら

大工さんになることばかりを考えていた

でもそれでは家しかつくれないから
 ....
過去三例しかないことが

いま同時に三つ起こっている

あしたきっと飲みにゆこう

馬鹿さわぎして

まっとうなひとに叱られよう


蓄えて

足るを忘れて

それに慣れ ....
 

耳が遠くなった
もう手が届かないところまで
痒くても
かくことすらできない
 
耳は更に遠くなっていく
遠くなるにつれて
聞こえるようになった
知りたかったこと
知りたくな ....
               110218




汐留、駒形、八丁掘、伝法院と
歩き回ったよ日和見感染警戒しながら
風も吹かない黄昏れ時に発熱
つんとすました日和下駄
消石灰が位階 ....
竹内芳郎著「文化の理論のために(岩波書店、1981)」は、マクルーハンの「機械の花嫁」を読んだときに覚えた興奮以上のものを僕に与えてくれた。

しかし彼の唱える「カオスとコスモスの弁証法」は単なる ....
きょうお通夜です

あしたの告別式では弔辞を読みます

とりが啼いています

ゆきがななめに降っています


おとがこだましています

車のなかで泣いています

ひとの前では ....
木はすごいよ

雨にぬれても生きている

腐らない

生きているから腐らない

木はひとりぼっちで立っている


鳥が安心してとまっている

木は鳥に安心している

いのちとはなんだろう

いのちには ....
この世でいい思いをしてもらいたい

この世で積んだあなたの徳

その果をこの世で味わってもらいたい

たとえ味わえなくっても

あなたには味わってもらいたいのだ

物質も心も性質は空なのかも知れない
 ....
安心できる場所をさがしていたんだ、きっと

安心できる場所をさがしているんだ、きっと

それが戦場であろうと

それが景色であろうと

それが人間であろうと

安心できる場所をさが ....
しっかりと背筋の伸びた
背中を想い出す

負けず嫌いで前のめりな
背中を想い出す

スーツの ジャンパーの
似合わないポロシャツの
背中を想い出す

ブレない 振り向かない
 ....
その痩せた枝に忍び寄る風は音もなく
尖端に震えている明日 けれど確かな鼓動のように
その鼻筋に流れる涙はかなしみではなく
指をのばし拭い去ればただ あたたかな頬のぬくみ


僕は地に立って ....
眠気を感じながら
書き連ねる言葉は
ピントがずれている
のに心地よいのは
何故だろう
責任転嫁できるからか
だいたい何への責任か
そもそも誰に転嫁するのか
ぼんやりした頭で
意識が飛 ....
いつもそこにいる

あたしのこころとおんなじだ

あたしのこころはいつも

あたしのそばにいてくれている


東郷公園よこの坂道

そこをすっとくだってしまうのは

いつも惜 ....
 
 
道路を丸めて食べる
どうしたら草の音みたいに
生きることができるのだろう
 
曲った色鉛筆
間違えないように覚えた言葉
値札の無い指の軌跡
並べることばかり
いつの間にか上 ....
 農業をする蟻ハキリアリをみていた
 福山雅治が
 素っ頓狂な声をあげた
 列をなして葉っぱを運んでいる
 きりとった葉っぱをミドリの帆にして巣穴に運んでいる


 蟻の道が ....
北東の隅にある茶色いシミは
無鉄砲で幼いエネルギーが
やるせなくせり上げた僕の山脈

山肌に滲んだ汗と涙は
入り組んだ等高線に弄ばれながら
諦めに良く似た水色の帯となり
 ....
紙が束ねられる、糸によって
太陽によって、色褪せない先駆に
色褪せた紙は糸によって束ねられ
紙は束ねられ、匿名によって
木綿によって、埋葬されない化石に

紙は一人がいる閉ざされた一室で
 ....
進化、それは種の旅のことだ

過程であるのに果てであるかのように

何千万ねんをかけて旅をしている

それは木々に似ている

木々は進化のものまねをする

さきこぼれる花舞い落ちよ ....
ティアドロップの降る音に包まれて
静かに空を見上げてみよう
ティアドロップの降る音に包まれて
傘から腕を伸ばしてみよう

ティアドロップの透明な殻に包まれて
大事な天使が降りてくる
ティ ....
 雀の鳴き声が聞こえた――と思うと、チュンチュンと云うその音は、何時の間にやら、ポタポタ……と、光る滴と成って、暗闇に在る深淵の静かな表面へと、吸い込まれる様に落ちて行った。円い波紋が立ち、幾重もの輪 .... はだかんぼうな大銀杏の木
それでも寒々しさは微塵にもなくて

なんだか凛々しい

思わずさわりたくなって
てのひらで逞しい幹にふれてみれば

生きているんだ

木なんだから動きもし ....
雪をかきこみ スノーダンプを押す人が
車道で 私に向かって来る
降りしきる朝の通勤時間帯
信号で渋滞しては 諦める日々
安全運転しかないのだけれど
ねえ私の車に なんで真直ぐ向かってくるの
 ....
佐々木妖精さんのおすすめリスト(1374)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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迷い- 乱太郎携帯写真+ ...11*11-6-6
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ダンジョン- あおば自由詩6*11-4-16
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背中- nonya自由詩16*11-2-11
二月の星- 石瀬琳々自由詩10*11-2-10
意味なんてない意味なんて- kauz ...自由詩4*11-2-6
東郷公園よこの坂道- 吉岡ペペ ...自由詩911-2-6
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ボンヌ図法としての僕- nonya自由詩16+*11-2-5
_- ehanov自由詩411-2-5
進化、それは種の旅- 吉岡ペペ ...自由詩511-2-1
創書日和【涙】ティアドロップス- 大村 浩 ...自由詩411-1-31
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