(チューリップが 咲いたよ)

君は少しずつ
透きとおって消えていった
虹色の血液をめぐらせる
心臓と血管だけは
しばらく其処に残っていたが
やがてそれらも
透きとおって消えてしまった ....
うねっても
まっすぐ
ひねくれても
まっすぐ
うっすらでも
まっすぐ
とぎれても
まっすぐ
まじわっても
へいこうでも
からまっても
それは、まっすぐ
高くも低くもない空で
片肺のとりが最後まで
遠くの風を羽根で切る
音が確かに見えている

双眼鏡の視界をはこぶ
嘘のない世界へと飛ぶ
萎れた身体が夏に見た
押し花の様に剥離した

 ....
              080404


コレでよい
コレで
ひとかけらの土塊を
脚で踏みつぶす
粉々にしてから
ふるいにかける
乾かしては水を加え
塊にして
叩く
叩く
 ....
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
しずかな時間に光がうまれた
わたしの心に映り形作られるもの
それは木もれ陽 それはうた
あたたかな陽だまりの中で
わたしを見つめるあなたの瞳
どこか遠いその瞳


あなたの眼差しに海が ....
君が一瞬で
描きあげたモノを


私は一生をかけて
描き続けていくのだろうね



それでも、いっか。
最後に笑えれば。
眠りから覚めた繰り返される生き物のなだらかな営みの音を聞く

流される眼差しの辿り着くその先にぽつりぽつりと滴る雨だれが
森の入口から順番に整列する椎や楢 栗 椚に少しずつ吸収される
 ....
夫の着ていたワイシャツの
袖口や襟元の生地が擦れてしまい

これで会社に行ってはいけないと
わたしが云い
名残惜しそうに夫はそれを差し出した

紺地に白チェックのワイシャツは
今日から ....
遠雷の様な耳鳴りを含ませた渦巻き管があらゆる配列を狂わせる
小鳥の死体がうずたかく積もった廃墟ホテルの階段の見てしまう美
壊れたものはなんだった、コードの切れた黒電話の受話器を耳に当てたら ....
毎日の洗い物で荒れる指だが
こまめにハンドクリームを塗り込むことで
この冬はヒビやあかぎれに悩まされなかった

昔から
荒れる 治す
を繰り返してきたことで
指紋はほとんどなくなっており ....
おねがい
おねがい
おねがい
おねがい
おねがいします
神を信じない悪党も
何かに祈らずにはいられない
エンジンのかからないバカバイク
セルの付いてないバカバイク

私ははるかに年 ....
鼠を捕ってくる
雛のために

木々の根を掘ることで鼠は
さらに土深く、広く根付かせるのだが
ささやかな営みは永遠に中断された

雛は、くちばしとかぎ爪で
鼠を裂くことを覚える
肉塊と ....
ねえ君は
どうしてそんなに喋り続けるんだい

何かから逃れるかのように
何かを一時でも忘れたいかのように

その身体を
いま/ここに繋ぎ止めるために喋り続ける

軽くなる言葉

 ....
なりたい
なりたい
小学校の卒業文集
車掌さんになりたかった

なりたい
なりたい
中学生の頃のタイムカプセル
音楽家になりたかった

なりたい
なりたい
高校の進路相談
高 ....
あなたの童話的世界

森があってお城があって
わたしがいてあなたがいて
自然とこぼれる微笑み


わたしの童話的世界

壁の目がひらき地面の口がひらき
のみ込まれてゆくうつくしいも ....
きみのつくってくれた

カレーうどんが

得意料理になっています

息子ふたりの

大好きな食べものになっています


公園のさくらは満開で

雲のなかにいるようでした

 ....
きっとまだ、終わりではないのだ。



わたしは何をゆるされていて何をゆるされていないんだろうか
わたしはひとを傷つけることをゆるされていない、
ほんとうにそうだろうか
わたしはひとをあ ....
マフラーをとった3日後
ニット帽を脱いだ

うららかな陽射し
左腕にコートの重み

リビングルームの窓が
ぴかぴかになる

カフェのトイレにて
こっそり脱いだババシャツ

自転 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
見失った点滅信号に、今日五回目の舌打ち
僕らはきっと、過呼吸を強いられている。
戻る戻らないの選択肢しか出てこない頭で
進めって言う方がおかしい、たぶん。
 
 
昨日見た夢で、食っていけ ....
{画像=071224181905.jpg}
見送る駅のプラットホーム、
走り出す京浜東北線。
大森駅。
ぼくは立つ、
見送る駅のプラットホームに。
人は溢れ、
向かう、
改札口へと。
 ....
昼下がりの教室が好きだ
土曜日、テスト終了後のちょっとした時間
つかのま開放されたような空気が好きだ
そして特にやらなくてもいい採点を
僕は好きでやっている

どうせ僕が採点しなくても ....
まわりに感謝しろとか言うけれど

まわりをリスペクトしろのほうがいい

そのほうが

まわりに感謝できそうな気がするから


うかつに感謝しようとすると

してもらったこと探しに ....
1.


上履きの色は赤か青で
たまにみる緑が
私はうらやましかった
ぺたぺたと
音もなかった
たくさんの足
あの
はためく日の丸をもう
みることがないから
ここがどこかわから ....
幾つかのまことを受け入れて
小さく分かれてゆく夜の
蒼を生む声
語らない声


水の階段
つくりかけの舟
川のはざまの
つくりかけの街


砂の上の螺旋
描き ....
わたしの頭にもやがかかってゆく
わたしの目に霞がかかってゆく


何も考えられず何も見えず
わたしはまはだかで歩こうとする
草がからみつき肌を切り裂くのもかまわずに
風になぶられる髪がど ....
この湿潤
灰の空
都市を映した 鏡
限りなく くすむ 灰に

端座し 御本尊に集める
透き通る 純情

そして 己の影が壁に投射できるほど
白光の変容が実感できるまで

祈る 唱 ....
彼女は診察を受けにいった

ひさしぶりで居心地がわるかった

昼食べてるとき、わーってなった

おかあさんも先生と話をした

電話の相手はだれ?

先生は応援してくれると言った
 ....
海のおもてはエメラルドグリーンで

絶えまなく変化する指紋のように見えた

そこには

際限のない虚無や希望の陰があった

際限のない快楽や絶望の放光があった


届くことのない ....
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