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わたしは空に興味がありますが
そこに住む鳥も
そこを通る飛行機も
特に興味がありません
だけど、あなたが
「あ、飛行機だ」
というと
今の時代
さして珍しくもない
飛行機など ....
立ち上る煙を見ると
その先に魂を探してしまう
人ひとり死んだのに
山は頬を染め始め
わたしは焼き芋を食らう
パチパチ、と鳴る
時を刻むより不規則で
ずっと我慢していた拍手を
本当は ....
ゆっくりと赤ん坊に返る
その人をわたしは知っている
夫の祖父だ
わたしを、「大きな女だ」と言った、祖父だ
いつも戦争の話をする、祖父だ
布団の上でお絵かきをしていた、祖父だ
初めて ....
未来がまだ懐かしかった頃
人々はそれぞれの
大切なアルバムに
過去や現在や悩みなどと一緒に
未来を貼りつけていた
わたしたちには
過去や現在や悩みや
未来がこなくなっていたから
それら ....
ポテトチップスは無駄遣いなんでしょうか
主婦向けの雑誌を見ながら
(雑誌は、読む、というより)
(視覚からの情報が、その、)
(まあ、今はそんなことどうでも良いんだけど)
疑問がまたひとつ浮 ....
雨が笑ったら
それは春の始まり
雨が色付いたら
それは夏の始まり
雨が美味しくなったら
それは秋の始まり
雨が意志を持ち始めたら
それは冬の始まり
....
耳掻きをしたら
大きな塊が出てきて
それはティッシュペーパーに包んで捨てたけど
なんだか聞こえが良すぎて
虫の鼓動まで聞こえた時は
部屋に入って来て邪魔な虫も
どうしても殺せなくて
埃の ....
落ちていく夕陽が一段と大きかった
真ん中に「キライ」と書いてあった
濃い橙色で燃え尽きる夕陽の真ん中に
真っ赤な色の浮き彫りで
真ん中に「キライ」と書いてあった
なんだか悲しいので目をそらし ....
街なかで白い小鳥を配っていた
籠に入ったたくさんの小鳥を
小鳥配りの人が要領良く配っていく
受け取らないつもりでいたのに
いざ目の前に出されると受け取ってしまう
わたしが手に取ると
それは ....
{引用=いつまでも生きていこうよ}
桜を見に
車椅子を押す
その背中
“来年も見に来よう”
孫から貰った桜の花
手の中に大事にして
見つめながら
“それまで生 ....
雨が笑うのは
春になった証拠
ぱらぱらと
声を出して笑っている
庭で笑い声がする
覗いてみると花の蕾が
くすくすと
声を出して笑っている
小鳥が跳ねている
風の音に合 ....
夢の中に落とし物をした日の朝
猫になっていた
仕方がないので
夫を会社に送り出してから
家事は明日にしようと決め
日向ぼっこをして過ごし
夜になったので眠った
明日はせめて、猿になりたい ....
途中だった思案を開いてみる
また白紙になっていて
今日という日があるのはそのせいだ
記憶なんて信用できないもので
記録のほうがあてになるかもしれないと
毎日、一頁ずつ
日々を書き留めていて ....
雪が降っている
ゆっくりと
確実に
地面に
森に
山に
田畑に
人に
犬に
家々に
音も静かに
きちんと降りてくる
そんな様を見ている
景色が
無音の白にな ....
「気楽」を抱き締めた
精一杯に、一生懸命に
「矛盾」が貼りついてきたので
えいや、と払い落としてごみ袋に入れる
これはもえるごみだろうか、と
湿った「疑い」が落ちてきたので
とりあえず床を ....
佐々木妖精さんの小原あきさんおすすめリスト
(15)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
1mm
-
小原あき
自由詩
9*
09-5-12
焚き火
-
小原あき
自由詩
20*
08-10-14
かえる
-
小原あき
自由詩
27*
08-9-17
未来がまだ懐かしかった頃
-
小原あき
自由詩
12*
08-8-27
無駄遣い
-
小原あき
自由詩
9*
08-7-22
あ、め
-
小原あき
自由詩
17*
08-7-8
耳掻き
-
小原あき
自由詩
10+*
08-6-20
キライ
-
小原あき
自由詩
14*
08-6-13
できごと
-
小原あき
自由詩
34*
08-5-17
生き甲斐(お花見)
-
小原あき
自由詩
10*
08-4-16
聞こえるのは
-
小原あき
自由詩
15*
08-4-8
夢の中に落とし物をした日
-
小原あき
自由詩
31*
08-2-29
死とか臨界とか循環とか
-
小原あき
自由詩
26*
08-1-19
雪
-
小原あき
自由詩
20*
08-1-16
きらくのはじまり
-
小原あき
自由詩
18*
07-12-18
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