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とうとう袋になりました
中で赤子が
手足を動かすのもわかります
なにしろ袋ですから
でもいま
手が動いたのか
足が動いたのかはわかりません
透明ではない袋なんです
どんな顔をしているの ....
詩を読んでいるとたまに
良いことがある
不意打ちでイった時みたい
前戯は必要だけど
前触れはできれば欲しくない

あの頃聴いていた曲は
なんだったろう

思い出しかけただけで
胸が ....
{引用=既に知っていることをまた
振り返って
つまらないことと思い直す
夢は夢
胸に灯された光は
なんだったのか}

キンモクセイの季節と人は云う
小道の角を曲がる時感じた匂いを
記 ....
麦茶の入ったグラスが
汗をかいてるよ
伸ばし過ぎた爪も
切ってしまうのはさみしいの

なにもかも溶けていき
温い風に乗ったあなたに
追いかけられる夢を見る
「飲んでしまえば楽になれるよ ....
あなた の 新緑グリーン
それに新芽
あお あお とした光
虜になってしまい ました

し どろ もどろ で交際を申し込んだ

あなた は うつくしい
たおやかに風に揺れ
花を散らす ....
夢を見た
舟で落ち合う約束をした

あのひとはちっともわたしを迎えに来ない
わたしはちっともあのひとを迎えに行かない

愛について
わたしたちは思い違いをしていたのか
そして
体をひ ....
音が耳に飛び込んできた
窓を開けただけですぐ
世界の動きがわかる

工事してビルを造る
飛行機の飛ぶ
車の徐行して走る
子供たちの笑う
烏の飛ぶ
自転車の走る
人々の話す
犬の吠 ....
もがいている結果が
生きていくのと反対のことになり
白黒の写真にしか写らなくなる

道を狭めようとするなど
やはり愚かだ
何本も持とうとする者に
盗られたとなっても
しがみついて離さな ....
わたしはまだ熟していませんと
果実が云っているのに

かまわないよと
あなたは嬉しそうだ
故郷の味なのだろう

枇杷は好きじゃない
けれどそれは枇杷も
知っているようだ

わたし ....
{ルビ砂見詩=さみし}くなったときは
{ルビ気意多居伝和=けいたいでんわ}を{ルビ診=み}る
{ルビ素己=そこ}には
{ルビ図真大智=ともだち}が{ルビ羽楽=わら}って{ルビ委=い}るのだ ....
{引用=ふたりきりでも まだ
さびしいので
ラジオをつけると あなたは
雨音だけで充分だと言った}

愚痴を云わないけれど聞けない
つまらない女ですから
晴れ女でいいねと羨ましが ....
たくさんの人が祝ってくれるので
何かが始まったり
何かが終わったり
してしまうのかと身構えた
わたしは臆病なんだ
何も起こらないようなので拍子抜けだ

新聞紙がいくつも折り重なり
幾度 ....
魚が潜って行く絵だ

深海ではないような気がする
かと云ってこの頭の中だけではないのだ

大きな

魚ではない
小さな魚の大群でもない
どちらかと云えば弱者でありたい

大義名分 ....
この感じを知っていると思った
痛いほど実感していたあのひかりを
間違えるだなんて

あれはエメラルドグリーン
あの人を待っている夜の照明
躑躅の葉に透けて

別れはたやすいものと
よ ....
わたしの夢は
電卓からすっかり離れたところにあるわたしの夢は
動物愛護問題とか生態系とか
すべてクリアした上での
手乗りゾウ

都合が良すぎてありえない
おまえはまた人任せだと
云われ ....
この詩はいいな
栞を挟んでおいてじっくり読もうお茶を飲みながら
後で

しばらく前から
こそりと胸の奥で隠れて
それを書けそうな気がしている

この期待だけで書いてきたんだ

紙の ....
{引用=気がつくと私は朝食を食べていて
ちょうど大根の葉の炒め物を乗せたごはんをお箸で持ち上げようとしたところだった}


突然ですが
はだしの生活を始めて
そろそろ3年になります
コン ....
夫の着ていたワイシャツの
袖口や襟元の生地が擦れてしまい

これで会社に行ってはいけないと
わたしが云い
名残惜しそうに夫はそれを差し出した

紺地に白チェックのワイシャツは
今日から ....
何かが転がっていた
転がってきた
柔らかい何かを踏んだ
羽だらけの塊
小さな翼なのだった
踏んだのか
踏んだのか
振り返り見て見ないようにする
人通りの多い階段脇
誰も
立ち止まら ....
てのひらから
つばめの影が飛び立って
どこへやら
つと
消えていきました
わたしはひとり
立ち止まっていたのです
自動車に
跳ね飛ばされるドラマを
軽くいなして歩きます
小さな翼に ....
あのひとのいる
夢の味はコーヒー
苦く透きとおって
わたしの肌の内側を
密かに磨き上げる
砂糖もミルクも要らない
香りが逃げてしまう前に
その温もりをちょうだい

あのひとがいる
 ....
この季節は自分の名前が口々に交わされるので
用心しなければならない
迂闊に返事をしないように
ほいほいとついては行かないように
簡単に微笑んでしまわぬように
まんまと
好かれているなどと思 ....
脳と心を切り離して考えるのは
実はおかしなことです
心理学の先生は
恋をして胸が痛いというのは
間違いだと云いました
心臓に脳はないのですから
頭を抱えるべきと

あなたがわたしに入る ....
喉の辺りがひきつれる
この道でいいのかと
訳も意味もない問いで
つっかえている
あてどもなく歩いて
歩いて
歩き疲れて
休み時間は終わってしまう
薄暗くひんやりとした壁 ....
銀の月 冷たい光
微笑みも空しい夜がある

あなたを和ませる何か
てのひらにほしくて
探しに行く海のなか

光る真珠抱くあこや貝
光る鱗見せびらかす魚たち

波間を手 ....
リズムを上手い具合にはずしながら
ボタンを素早く全てはめ終えて
彼女は微笑みをもって振り向いた

時間をうまくつかまえられた例は無かった
今夜は初めて定刻通りにコトがすすんだ
彼女の時間を ....
鍵穴から注がれる
細やかで執拗な視線に
いつまでも見つめられていたくて
わたしは部屋を出なかった
魅力的な、傾いたものへの憧れで
まとめて深い息をつく
……幼い頃、誤って内側から鍵を掛け
 ....
画面のほうでなく
カーテンを見た
おもしろみのないまっしろなやつだ

気持ちがほっとする
わたしははっとする

雨で道路はまだら
手をつなぎながら歩いて笑う
雨なんて平気
ひどくな ....
私の心のなかには
冷蔵庫と電子レンジがあって
冷めかけた向上心は
電子レンジへ
さっきの失敗を
冷蔵庫へと
毎日、毎日、使います
使い間違えることもあって
反省のために温める失敗と一緒 ....
黙り込むあなたを見習って
軽はずみに言葉を使わぬよう
恐れるべきなのかもしれない
些細な事柄も全て

退屈は限りなく死に近い
以前、死人だったことのあるわたしは
自分を守るように行動する ....
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伊達めがね- よしおか ...自由詩3*08-5-16
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