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やあ、遠くまで行ったね
久しぶりだ
きみと知り合って
気づけば一年がたった
前きみがいた 地図の西の上のほう
俺の想像だとしろかべの 赤いあつい国
気温じゃなくて水の温度がだ
そこよりは ....
  「オルガン」

オレンジみたいな涙を流すから
いつも泣かされてばかりいた
優しいね
キミは唇を頬に寄せて
流れる柑橘涙を上手に受け止める

夏の子供用プールはレモンの匂いがするね
 ....
     一

 細かな枝をつたう幽かな震え
 桧皮色の樹皮を湿らせ
 梢を這う、自動律たる水の脈動 )))
 沁みゆく荒地の渇きへ
  一滴、
 地球システムを孕んだ涙のかたち

 ....
一.


舞いそこねた息が
蜜擦れしている

まつげのながさは
わたしたちのいのち




二.


等分できないものをささえる
ゆいいつの幕間
背泳される 水は
 ....
よしこちゃんは ピアノをもっていかなかった

彼女が五十一のとき のこっていたじいさまが死んで
よしこちゃんはもう 親のない子になった

その家は 彼女が大人になる頃に建って
夏と冬の休み ....
森を出て 信仰をなくした
ひとびとが むれつどって
安息の日を 消費している
ショッピング街に やおら  
慰安のような 綿雪がふる
祈りは 花の形をしている
祈りは 花の様な 形をしている
祈りは 花のようだ

祈りは花だ
祈りは花だ         ハナダ
白い、花だ
祈りはぁぁぁ
    ぁぁぁ
       ....
間遠に灯るガス燈の火を
ひとつひとつ落としながら
どこまでも
迷い道をたどってきました

鳩色の街に
静かに降り積もる粉雪
きしきしと
水晶が発振する音が聞こえます

いつの日にか ....
あなたは届いたり
届かなかったり
する

ふゆのなかでは
わたしはあなたにもぐり込んだり
息をとめたり とめなかったり
する

わたしは海のように
いくつもの約束を
忘れたり
 ....
手袋の
こすれるすきまから
しろい空気を ふー、と
吐き出すと
それは
青い空にのぼってゆく 
きれいなけむりに 
よく 
似ている


それで
つむじは むずむずして
町も ....
みっかのつき というか指先
が 孕んだ 玄関には誰か立っていたのか 風
ばかりまいて
重機のエンジンのうつる窓 にわかに
順番が差し替えられる という白い 指

先を行く人
の 呼吸が ....
薄紅そまる風の道
夕闇せまる草の道

落日の片隅に
佇む人の
瞳に映る翼の模様
羽ばたく視線は
彼方を知らない

澄まして聞こえぬ
その名のみ
凝らして見えぬ
その姿のみ

 ....
昔、
浜辺に白紙が漂着した。
それは昨日、
ぼくが君に貸した
本の一ページだった。
文字はおろかシミさえ無くなっていて、
大海で起こりうる時間の消失を
実証するのに充分だった。もしくは、 ....
羊たちが目覚めて草原をさまよう、朝の陽は山々にさして、青みがかったきみの虹彩に映るのは昨日落としたまま忘れてしまったきみの幼年時代だ、きみは蜂のように騒ぎながら羊たちと踊る、朝の食事の合図が聞こえてく .... とおくがこっそりと
ぼくにメールを送信してきた
とおくに行きます
雨の日は洗濯物を干さないで下さい

とおくの方では
誰かが
階だんを作っていた
インスタントラーメンが出来上がるくらい ....
プラットホーム
薄青く透けた空白へ
真っ直ぐに冴え立つ
色の無い脊椎の林の
プラットホーム


始まる
冬の朝の微細な輪郭線は
薄荷のことなど忘れた振りをしよ ....
(きみは近く
 足元から古い崖が、伸び悩み

 きみはすぐ下のことが分かる)

 ひどく、近く
 じっとしている
 長いこと
 息を奪われて、呑みこんだ夜
 ふさわしい音はながれ ....
あの日を
あの日、と呼ぶことは
思いも寄らないことだろう
あの日の
僕には



時は
流れてゆくものだと思う
追い越せないことは
確かだけれど、
離れ過ぎずに
ちょ ....
黄金の銀杏の下、落ち葉を掃くより落ちる方が早くって、
もうすぐ暗くなるよって、黄金の絨毯に夢中な少女、ご主人をうかがいつつ、ぴょんぴょん、散歩する嬉しそうな、子犬、恥ずかしそうに、立ち小便するオヤジ ....
道を歩く
たとえば都会の中の
南北に良く延びた
見通しの良い、ゆるい起伏のある道
道の両脇に少し、窪地のように
段差を持って民家の屋根が見え
ちょうど腰の辺りにゆれている鍵束の
しゃんし ....
 さらさらと

お前は何しに来た

 こんこんと

お前は何を話しにきた

 しんしんと

お前は何を聴きにきた


 さらさらと

また人々の掌に舞い降りてきた
 ....
一、たらちね

ふるさとの町は
訪れるたびに輪郭を変えてゆく
けれど
夕暮れどきに帰りつけば
あいも変わらぬ暖かさで
湯気の向うから微笑みをくれる
あの人のおかえり

ただいま、と ....
 
 
夜になると
鳥は空を飛ぶことを諦め
自らの隙間を飛ぶ

高い建物の立ち並ぶ様子が
都会、と呼ばれるように
鳥は鳥の言葉で
空を埋めていってしまう

知らないことは罪ではな ....
 
 
海賊が泣いていた
アスファルトの水たまりを見て
海を思い出していたのだろう

海の歌を歌ってほしいと言うので
何曲か歌った
関係ない歌もいくつかあったけれど
気づかれることは ....
情緒に問題あり、と
言われた、三者面談で
帰り道、お母さんが
泣いていた、自転車の
荷台で、情緒の意味を
分かりかねていた
テンイヤーズオールド


西日のまぶしさだけ
息が詰まっ ....
美しくなった、本当に
美しくなった
成人を迎えるからだの中から
魂の
幼い部分だけ
すくい集めて
投げる

そこに生まれた空間が
やさしく
かたまったら
ほし
と名づけて
揺 ....
水の中に両手を
そっと差し入れ
泳ぐ魚の影を
そのくねりを
掬ってみたいと
思うのです

光と私はいつでも
とても遠い場所で
落ち合うけれど
必ずまた会えることを
知っています
 ....
 理由はありません、っていう理由について
 もう少しやさしくあれたら、
 と思うんだ





さびしい時刻が生え出したのは
ぼくの、背骨を笑う
星のした

だ ....
さらりさらさら、刻の砂
さらら、今日の出口は見つからず
さらり、昨日の砂は無い

時計のなかでは
あどけない頬が
片隅にほんのりと笑っており
記憶の岸辺に
くすくすと
無邪気な声 ....
雲は
空のことが好きなのだ

ある晴れた日
どこからともなく
雲はやってきて
やがて空のすべてを覆いつくし
ひとりじめにした
そして泣いた

泣いて泣いて
涙がかれたら
雲はあ ....
藤丘 香子さんの自由詩おすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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