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自分勝手な魂を持って
波打ち際を歩きます

自分勝手な魂に
潮風が沁みてゆきます

自分勝手な魂は
都会が怖くて逃げ出しまして

自分勝手な魂に
希望は遠く彼方にしかないように思え ....
複雑なことを単純にして、単純なことを複雑にして
丈夫な歯になるように、これでもかって言うぐらい噛む
噛むと旨味が口の中にじわじわと広がってくるから欲望を満たすけど
なんか疲れちゃって、顎が外れた ....
世界中の風を収集すると
古い書物から頁が捲られてゆく
幾つもの考えは
風の形になる

ベドウィンのテントに吹く風
サーミのテントに吹く風
敦煌の砂に吹く風

風を折るように
また祈 ....
家は日当たりで選ぼうよ  駅の日溜まりで遊ぼうよ                
記号化された駅員さん  産道くぐって夏祭り                   
早々と終わりを告げて菜の花の   ....
浮気とかもあったみたいでさ                           
東京タワーは家にも寄り付かず                          
家庭を顧みない砂糖が多すぎる牛丼 ....
粛然として初夏は重なり
カーテンを引く
夏の重さは水面を広げる
わたしたちは口止めをされている
沖の方では服を脱ぐようにして
海の肌が見える
わたしはあなたが好きだっていうことを
莫迦み ....
かくれんぼうを捜していると
日が暮れ出すばかりか
いつの間にかサラリーマンになっていた
そうして欠勤者の中に彼を見つけた
電話をかけて理由を聞くと
厭きちゃったからという
今度は君が鬼だか ....
やぶれたおもいの
かけらがわさわさ   
うごめく交差点を  
虹のように
跨いでいる
いつも通る公園の入り口に
いるホームレスのおばちゃんがいなくなっていた
でも
そこにあるマグノリアの木に
真っ白い 大きな花が咲いていた
おばちゃんがその大きな白い花の中から
にこにこ手を ....
初夏坂を上りきると
左利きになっている
左利きになれば
スローカーブは美しい

スローカーブは街に流れてゆく
絵のような人々の側で
スローカーブは速度を止める
初夏坂を見上げる

 ....
海と繋がっている

照り照りとした
小さなオパールをつまんだとき
海水の温度のようだった

人いきれにむせる空気の中で
そう感じたのは
単なる錯覚ではなく
この生命の何処かで
潮の ....
ひとり
オセロをする
黒でも白でも
緑でも青でもいい
ひっくり返す

柱も壁もない家の外では
錆びたネジに
ゆきがしんしん降っている
それは和同開珎と同じくらい
古い時代のネジかも ....
映写機のように
地上はカタカタと捲られていく
朝はすっかり疲れている
誰かに埋められたいと思っている

全てのおっぱいは空に帰りたがっている
ぽっかりと空いた女たちの胸に
やどかりは棲み ....
朝、目覚めて、海を、見に行く。

ねぼけ、まなこに、潮風、しみる。

寝巻に、残る、熱、冷めてゆく。

寝汗が、冷えて、少し、目覚める。


海辺の、ディスコは、閉店、時刻。
 ....
僕は、女が欲しい
女のかたちではなく、女というものだ
できれば女のかたちに入っていると
うれしいが
それが別のかたちでもかまわない

君がもしも男だとしたら
僕は女というものになりた ....
おれは歩いていた

いつもどおりの海岸沿いを

おれは歩いていた

いつもどおり美しい海岸沿いを歩いているのにおれは

おれは海が見えなかったちっともおれには

おれには唇 ....
きれいだね きみと あさひと

きれいだね すなと そらと
 ....
?.

 誰も傷つけないように
 貝殻を拾いにゆこう

 まだ潮が高いから
 ゆっくり 遠回りをして

        (神様の邪魔をしないようにはできないのよ)

 踏みしめる靴 ....
あなたがあまりにも大きく樹をゆらしたので
花びらが落ちているのだった
色とりどりのかみふぶきに混じって
潔白な白がくるりまっているのだ
地上ではパレード
美しくなった出会いと別れへの ....
それは
濡れた樹々の梢に透かし見た
緑の扉
明るい庭先のその扉を夢見る
光と影を刻み憧れにたたずんで
あるいは移り変わる街の喧騒の中に
待ちくたびれて
人知れず錆びついていたあの扉
そ ....
「部屋の中」がなくなっていく
「部屋の中」にあったものは
外へと押し出されてしまう
殺風景だと思ってたのに
床、天井、壁
結構いろいろなものがあったので
少しびっくりする
やがて ....
「樹を」
折れてゆく私の直線をめぐって溶け出す樹々、の泳ぐべき海の直線。泳ぐのは海、ひらくのは海。樹の斜線は海を分解して新しい樹々の斜線を生産する。いくつもの遠さに囲まれながら樹はかわくのをやめない ....
 


 青みがかる灰色の空
 春の若葉も静かな会話
 横断歩道 赤に変わって
 僕は止まる 息を吐いて

 思うことはたくさんあるが
 思っても仕方のないことばかりで
 晩御飯の ....
君に


 君の心と僕の言葉が反対を向いてどうしようもない時は
 僕のことをへちまのちんちくりんと見なして
 うっちゃってくれればいいよ

 僕は少し酢とかにんにくとか
 鼠の尻尾とか ....
テトラポットは
青年を待っている
彼の落とす
欠伸を拾う青

手打ち網が
魚の背鰭を流れる
汽水湖の空
腰を覆う
水の束

地平線の呼吸
昔々
あなたからもらった
魚の形をしたキーホルダーは

いつの間にか
泳いで行ってしまいました

だって
私のポケットは
海とつながっていますので
あの西の空を埋め尽くす枯野に 
鶴の声がきこえる砂漠を描くあなたは
役目を終えた旅人のように 晴れ晴れとして穏やかです
静まりゆくあなたのその瞳をたたえる 夜のみずうみは
いま 爽やかな風 ....
一枚ずつはがれてゆく沙漠から抜け落ちる温度に眼の奥を洗われて、新しい沙漠が水上に浮かんでは映発する様をいくつもの角度から剪断する。つぶらな音覚が限りなく前転してゆくその先では泣くことになるだろう。手の .... 1973年9月11日
サンティアゴに雨が降って
その2週間後
あんたは死んだ
パブロ・ネルーダ
俺はそれ以上のことを知ろうとしない

1973年9月11日のあれは
アメリカの手引き ....
夕焼けの空き地で
空を見上げてひとり泣いてた

ヤツの名は
怪人ヤグルマソウ

いちめんの夕焼けに動けなくなって
風にゆられて
沈みゆく夕陽をみつめて
ヤツは泣いてた
ヤツの影 ....
藤丘 香子さんの自由詩おすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
自分勝手な魂- 水在らあ ...自由詩16*06-6-23
噛み応えのある- 狩心自由詩4*06-6-20
風の形- tonpekep自由詩11*06-6-20
命が宿るまで- 狩心自由詩4*06-6-18
嫁の夢- 狩心自由詩5*06-6-15
カーテンを引く- tonpekep自由詩11*06-6-11
鬼ごっこ- tonpekep自由詩9*06-6-9
そろもん(歩道橋の話)- みつべえ自由詩206-6-8
一緒になっちまう- 水在らあ ...自由詩18*06-6-7
初夏坂- tonpekep自由詩9*06-6-6
海とつながっている- 銀猫自由詩19*06-6-6
オセロ- tonpekep自由詩6*06-6-1
バカの壁- tonpekep自由詩3*06-5-30
波乗り- 水在らあ ...自由詩7*06-5-29
きみのかたち、ぼくのかたち- たりぽん ...自由詩14*06-5-23
海岸沿いを- 水在らあ ...自由詩8*06-5-21
復活- 水在らあ ...自由詩406-5-16
浜辺____(別れ話)- 水在らあ ...自由詩1006-5-13
パレード- フユナ自由詩22*06-5-6
緑の扉- 石瀬琳々自由詩17*06-5-5
部屋の中- たもつ自由詩706-5-4
啓示- 葉leaf自由詩19*06-4-28
やりきれない- 水在らあ ...自由詩10*06-4-24
君に- 水在らあ ...自由詩12*06-4-22
- シャーロ ...自由詩606-4-5
ポケット- たもつ自由詩706-4-1
子供たちのバラード____デッサン- 前田ふむ ...自由詩10*06-3-30
非合- 葉leaf自由詩8*06-3-29
パブロ・ネルーダ、今さらだけど- 角田寿星自由詩7*06-3-27
殲滅せよ!悪のフラワー軍団(Mr.チャボ、鬨の声よ高らかに)- 角田寿星自由詩506-3-18

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