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娘のおえかき画用紙に 黒いクレヨンでおおきく ぼくは
パウル・クレーの天使の絵をかいた。

単純なモノクロームの曲線。いくぶん丸みをおびた輪郭。
やさしく閉じたひとみ。かるくほころんだ口も ....
今日も朝から
洗濯機が大声で歌っている
オペラのつもりのようだけど
音痴で
しかも、時々声が裏がえる
近所迷惑だからやめてくれと言っても
聞く耳をもたない

ありったけの洗濯物を押 ....
今朝、レモンを産んでしまった
それは、色も形も匂いもレモンそのものだった
もし産んだのが卵だったら対処のしようもあったろうに
なんでレモンなんか産んでしまったんだろう
レモンに耳をあてると ....
らんららん 出張中の男の洗濯をしようと乙女心を持参しアパートへ向かったら
まさに今 女にまたがろうとしている男と遭遇
鍵をかけていても私は合鍵を持っているのだから男の防衛策意味なし
セコムしてな ....
海へつづく水と葉の道
混じりものの多い風が吹いている
同じ速さで歩む人々
木々に隠れては現れる


曇と海の間に震える
雨の光が作る階段
朽ちた窓から見える原
住 ....
大根の葉の傷
葉と葉の下で 濃い緑色になっている葉

信号待ちで
隣の男性は
白髪と そうでないところ

あなたはもう白髪の生える頃だ

葉は 思ったよりやわらかくざらざらで
あな ....
ししゃもはいいねぇ
そういって親方は
お弁当を頬張り
しわくちゃの目尻が
太陽でいっぱいになる
ましかく な


つち の
少し 上
ころっと

笑ったの

沈む
柔らかい

折り畳まれた


流れる 
朝 
ひ 
  感じない掌の上に
  鳴かない鳥が
  人のように瞼を閉じる

  冷たい雨の降る
  コンクリートの上で
  静かに眠りにつく
  戯れるように
  温度を残して  ....
古本屋の女主人は
若くて
美しくて
両の目の間が人より少し離れている

本をめくりながら
チラリとその方を見たりすると
何故自分が生きているのか
時々わからなくなる
[バリケードのこっち側]


その前日
あたしは工場で残業した
まんまるいちんち段ボールの箱と格闘して
それでもまだ働けとベルが鳴った

自転車をこいで家に帰ると
戦いは明日だと言う ....
エミリー
あなたと最初に出会ったのは羊水の中
あなたは何も言わず
私を蹴って押し出してくれました
あなたはそれっきりそのままで
難産だったと語る母にあなたのことを訊いてみたのです ....
六月の空を見上げると
白い雲が流れていく
「思ひ煩ふな
空飛ぶ鳥を見よ
播かず刈らず蔵に収めず」

人にあい人とかたることにつかれ
郊外の家にひっそりとこもり
目をとじると
さびしそ ....
やわらかな文字が降りてくる
葉の裏側の粗い緑に
次々と染まり 降りてくる
朝の方位へはばたく鳥の
青い青い羽の炉心へ
影はたなびくように落ちてゆく



午後の淵 ....
夜をひらく火のように
あなたがひとりひらかれるたび
わたしもまたひらかれます
冷たい湖の前で
空をわたる音の前で
野を分ける火のように


あなたが放った色として
 ....
これが、かのん

これが、かのん、の
お人形のぽぽちゃん

これが、かのん、の
お人形のぽぽちゃんのポシェット

これが、かのん、の
お人形のぽぽちゃんのポシェット
のなかの白いお ....
風は吹いているか?

生きもののうたを
歌ったことは?


同じKEYばかり繰り返し
打ち込んでいないか?


晒されていたい。
うずくまって。
化石したと
言わんば ....
その黒ずんだ石塀より
実は君のほうが長く生きている
みにくさのまま立っていよ


朝一台も居ないパーキングは晴れやか


力尽きるまで
ひとりで立っていよ



2003/0 ....
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
ハピネス。
幸せについて語ろうとすれば
それは光のように輪郭をなぞって透けていく
影はすべて
光を雄弁に語るハピネス。
流れ、を捉えることが難しいのと同じくらいに
私たちが生き残るのは ....
--フォン・ギエルケ
 不協和音
 von-Gierke病

深夜、
僕は、
娘の病名を、韻律のように
繰り返し繰り返し繰り返す

--von-Gierke
 フォン・ギエルケ
 ....
かのん、は、カンパイがすき

かのんのコップと、おかあさんのコップで、カンパーイ!
かのんのぎゅうにゅうと、おとうさんのビールで、カンパーイ!
かのんのおちゃわんと、おにいちゃんのおちゃわんで ....
眠ることは死に近い、君よ
僕の腕の中、泣き腫らした目をして、しゃくりあげる赤子
蒸し暑い夜のありふれた、それでいて、不吉なくらい真摯で痛々しい、寝ぐずり
君は運命にあらがうように手足を突っ張り地 ....
街中ですっ転んだ
視界にあるのは人の脚

何事も無かったかのように通り過ぎる脚
立ち止まってこちらに視線を投げかけている脚

スーツの脚
ジーパンの脚
スカートの脚
ルーズソック ....
藤丘 香子さんの自由詩おすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
『ささやかなその両手につつまれて』- 角田寿星自由詩1104-3-6
夏の風- たもつ自由詩1704-2-27
レモンの日- たもつ自由詩4204-1-30
正三角形- 石畑由紀 ...自由詩24*04-1-29
雨の子_Ⅱ- 木立 悟自由詩304-1-11
煮る- 山内緋呂 ...自由詩503-12-18
ししゃも- 前方後円 ...自由詩2203-12-16
笑う_船- 砂木自由詩11*03-12-11
優しい鳥- つきのい ...自由詩2903-12-7
- たもつ自由詩903-12-5
小詩集「マルメロジャムをもう一瓶」- 佐々宝砂自由詩18*03-12-3
エミリー・エミリー- いとう自由詩63+03-11-24
思ひ煩ふな空飛ぶ鳥を- 狸亭自由詩803-11-24
真昼- 木立 悟自由詩403-11-2
こがね- 木立 悟自由詩503-10-7
『かのん、の』- 川村 透自由詩8*03-9-19
Are_You_Wake_Up?- 大村 浩 ...自由詩1003-9-18
朝礼- 大村 浩 ...自由詩5*03-9-8
醤油- たもつ自由詩9203-7-9
ハピネス- いとう自由詩5703-5-12
『von-Gierke・華音』- 川村 透自由詩603-5-2
『かのん、カンパーイ!』- 川村 透自由詩503-5-2
『Kiss・Kid・Kanon』- 川村 透自由詩1303-5-2
人の脚- たもつ自由詩2103-4-2

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