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サイレンがゆく
都会ではあたりまえの
田舎ではとてもめずらしい
いのちに象があるならこの音だろうか
いのちが鐘の音であった昔のもっと前から
一羽がはばたいてあとはただ盛り上がるだけの鳩の ....
それは 驟雨
我々は 再び
時空を追い越さなければならない

足早に車道を突っ切れ

大気の重々しい臭い
揮発油は燃焼を続けているから

注意深く
荒野の自然から学びなおし
そし ....
午前零時の産声が
真夜中を、とおりすぎて
青雲でゆれていました
しかしながら
その姿を見た者は
だれひとりとしていなかったのです

川岸に転がっていた小石を持ち帰り
庭のすみっこに置い ....
呼びかける名を一瞬ためらって
声は父の枕元に落ちた

あの日
医師から告げられた、
難解な病名は
カルテの上に冷ややかに記されて
希望の欠片も無く
黒い横文字となって嘲い
無情に ....
子供たちは
キティちゃんのホークで
なぽりたんを召し上がる

何千キロという海の大きさも
何十万ガロンという容積も
その喫水の深さも
まるで想像できない
きっと、大切なことなのだろう
 ....
月の、満ちる夜の、
世界から、少しずつ音を消していく、
地球の反対から初めて、少しずつ、
コーヒー農園で歌われる歌、
山羊のため息、道草する羊飼いの口笛、
サンバ、ボッサ、レゲエ、ロック、
 ....
たったひとりの あなたへ
とどく かもしれない
ことばの しんじつを
かんがえて こどくを
えらんだ のです
君のまつげが
ふいに
揺れて

まるで手のひらに
雨粒をうけるように
かなしみを
見上げている

そうして
たった今降りだしたかのような顔をして
胸の中に一気になだれ込んで

 ....
あなたは
いつも楽しそうだけど
時々
みんなから離れて
ぽつんと一人で
カメラをいじっているよ

わたしが寄っていったら
笑って
たまには
わたしの写真を
撮ってくれるから
思 ....
はじめまして。
夫との初めてのドライブの別れ際に、あなたのことを聞きました。
あれから2年。
ようやくお会いできましたね。



あなたがいなくなってしまった歳を、夫はもう5つも越えてし ....
どんなに鮮烈な映像も、感情も
あとからあとから
注ぎたされる
とろりとした夢水に
輪郭を曖昧にして
とらえようとするほど
淡くまぎれてしまう

過去と未来の、あるいは
前世と来世の狭 ....
いつもの路地で歩を止めて
通りの向こうに目を遣れば
隙間だらけの
小さな町を
関係のない
繋がり方をしている
建物と僕と真鍮と
霊魂とドブネズミと太陽と

一つの器に雨が降る
笑顔 ....
{引用=*四行連詩作法(木島始氏による)
1.先行四行詩の第三行目の語か句をとり、その同義語(同義句)か、あるいは反義語(反義句)を自作四行詩の第三行目に入れること。
2.先行四行詩の第四行目の語 ....
延ばした手の隙間が
ぽろぽろと泣いている
おどおどしたのは昨日のこと
今はなにも感じない
 
隙間に有る目は
人と目を合わせるのがこわいのよって
思春期の少女みたいな事を云う
携帯依存 ....
埃がとれない
枠組の窓は青色のオレンジ
壁紙を伝って
薄目をあけてなぞると
手のひらに体温が付着した
温度何℃?
八月の休暇の名残
この部屋の床が風鳴りをたてながら沈めていく時
午後四 ....
両の指を痛い位絡めて
錆びたフェンス越しに友を見ていた


立ち入り禁止区域
思い切り高く遠くへ放った
僕達の鞄
一瞥して走り行く
君の ズザザと力強い
足元の埃


駆け上が ....
そして いつか
魂が おさまる場所
魂と肉体が完全に同期して
なに 過不足ない 満ち足りた
まわるい場所へと

全て 全ての 人々が
人生を楽しみ
取りたいだけの 汗を流し

満ち ....
手作りケーキのお店で
あなたを愛した
愛したあなたは
ケーキを作った
作ったケーキは
おそらく誰のことも
愛することはなかった
その向こう
山と海とが
平行に交わっている
窓か ....
野いちごを食べて、細いけものみちをわけいった。
蔦が絡まる門が、行き止まりを告げているが、
白い壁に覆われた一対の塔をもつ建物は、
わたしを甘い蜜のように誘惑した。
とり憑かれたように、門をく ....
東に開かれた 窓があった
ソファーにもたれて
書物に目を落としていた

部屋を採光された 光が
うねり 本を照らす

読み継ぐ事に 少し疲れ
目を空へと あげる

陽光は石をも貫き ....
秋じゃなければできなかったのでしょうか
空洞は風が増すほどに
流れてゆきます

 いちにちの日短さ
 胸の欠けてゆくそして
 焦げてゆく茜の陽
 

沈んでゆき夜になる前の隙間で ....
空にたつ少年
キャンバスを粗く擦ったような
雲をみあげる
銀色の髪
長袖Tシャツとバスケットシューズ
細い骨の孤独を
風に{ルビ晒=さら}している

視界に収まらない空
どこからがは ....
空 オレンジのカーテン
倒れこむように暮れてく街
夜に馴染もうとする
窓の三日月が悲しいな

目が回りそう
くるくる回る世界の色に
変わらなきゃその色に

寂しさたとえれ ....
{引用=落花することに歓びがあるとするならば
目の前に横たわる海鼠状の災禍を受け入れてみたい}

あなたと
わたし
コロシアムと密かに呼び合う
誰ひとり立ち入ることの無い塔屋の片隅で
ふ ....
1.
人生の岐路に立って初めて
選択することの怖さを知る
安定を叩いて確かめるのは危険すぎるから
どちらが正しいのかはわからないけれど
脆弱な片方の道にふわりと足をかけ
反対側の道を叩き壊 ....
乾いてゆく風があった
薄れてゆく光もあった
綺麗にされた夏だった

目の前に拡がる
どこか懐かしい景色に
なぜかふるい歌を思い出し
海に腕をさし入れる
かなしみが群れているのは
きっ ....
都市は
石と風のコントラスト

開けきった 窓から
円形の空のしりぞき

視線は永遠を求め
白い雲を追う

近くに目を落とせば
中層住宅・オフィスビル
ガラスが日に輝き
祝祭の ....
あなたのなかをふるあめが
あなたのまつげをゆらして
あなたのなかをふるゆきが
くちびるをふるわせるとき
ぼくはあなたのてにふれて

ちいさくなみうつおと
ちいさくはじけるおと

あま ....
水曜の午後は
bossa novaの和音に肘を抱えて
白い器の縁をみつめている
くるりと立ちのぼる
緩やかな湯気の香りで
部屋中を染める

耳からこぼれおちる
綿のようなものを
すく ....
指は
君の小さな生き物だった

どこか
遠い異国の調べみたいに

時おり
弾むように歌ってた


君が僕の指を食む
君が
少し子供にかえる


遠いね、
   
とだ ....
藤丘 香子さんの自由詩おすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ゆく- soft_machine自由詩10*07-10-25
驟雨- アハウ自由詩307-10-25
かえる- こしごえ自由詩12*07-10-25
父のこと- 銀猫自由詩16*07-10-24
キティホーク- 佐野権太自由詩21+*07-10-24
Gaspard_de_la_Nuit、夜のガスパール- rabbitfighte ...自由詩15*07-10-23
そろもん(石の歌)- みつべえ自由詩807-10-22
雨の風景_Ⅰ- shu自由詩707-10-22
曖昧ならせん- とうどう ...自由詩25+*07-10-22
人を想う- 宮市菜央自由詩5*07-10-22
いきものがかり- 佐野権太自由詩22*07-10-22
俯瞰して、町の路地をなぞる- 水町綜助自由詩707-10-21
四行連詩_独吟_<仮>の巻- 塔野夏子自由詩5*07-10-21
隙間- ゆるこ自由詩1007-10-21
夏に見立てたいつかの終わり- 水町綜助自由詩607-10-20
「青い春」と呼ぶ- 千月 話 ...自由詩14*07-10-19
まわるい場所- アハウ自由詩507-10-19
教室- たもつ自由詩807-10-18
森のひかり__デッサン- 前田ふむ ...自由詩23*07-10-17
明・暗- アハウ自由詩707-10-17
鏡の泣くとき- 唐草フウ自由詩15*07-10-17
詩稿する少年- 佐野権太自由詩10*07-10-17
黄昏カメレオン- azure_garden自由詩607-10-16
秋、ふたたび- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-10-16
生きる- アキラ自由詩2*07-10-15
乾いてゆく風があった- soft_machine自由詩16*07-10-13
都市- アハウ自由詩607-10-13
抱擁- shu自由詩907-10-13
ゆうまぐれ- 佐野権太自由詩8*07-10-12
- umineko自由詩27*07-10-12

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