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車に轢かれつづけた傘が
側溝の泥のなかで鳥になり
やせた鉄の羽をひらくとき
午後の空はもう一度泣き
街をゆく人々の手を濡らす
皓々の ひかりひきさき
にぎぇええああおう
いぇえええああおう と
なきたるものの
なんとせわしき吾が鼓動
そのきりさかれた
ひらひらたる一篇を
口に含みて
とばりのむこうへいけと な ....
ギターが
なりひびく

ギターが
なりひびく

ギターが
なりひびく

ギターが
なりひびく

ギターが
なりひびく

地下1Fの五叉路で。
写真立てには何も入って ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
たぶんみんな知っている
本当は女のアレの中に男のアレが入っていないことや
男のアレに添えた手の裏側に白い液体入りのスポイトが隠されていること
つまり薄いに越したことはないけれども
丸見えを望ん ....
「きょうはパパとおふろにはいるの」
ユキちゃんはすでにすっぱだかで
あたりをとことこ歩きまわってるので
父さんもあわててすっぱだかです。

シャンプー シャワー
ちょっとした格闘のすえ ....
「父さん」
「うん」
「もうすぐ俺、初給料日なんだけど」
「そうかおめでとう」
「なにかほしいものある?」

俺の目には父は典型的な仕事人間で
週休二日制になっても
土曜にはいそいそと ....
もはやどのような風も

ヨキをつれては来ないだろう

だから

おおみえ きって

つづくかぎり 叫んでやる


つまさきを地平にむけよ

つまさきを地平にむけよ

ふり ....
船の停泊しない
図書室には
匂いがない

ブラインドの隙間から
斜陽
カウンターに落ちた
向こうで
司書が背中の羽を
二度動かす

白い付箋のはられた
いくつかの椅子は ....
そら、なのか
から、なのか
どっちでもいいけど
「宙」と書いて「そら」と読ませるよりも
「空」と書いてなんと読むのかわからない
そんな曖昧さがわたしはすき

そら、だったのか ....
あるく

そぞろあるく
奥にあるものに かたる
いらえをあてにして かたる
かたりながら だまって 歩く

歩く

やあ、なんという沈黙
雲さえとうに まいちった

がりがりと ....
 
 おとうちゃん しっぷ はらはる
 あかんもう年や、ゆうて 腰に貼らはる

 おかあちゃん むね はらはる
 もうすぐあかちゃんくるんやで、ゆうて むね張らはる

 おにいちゃん テ ....
  写真をとるとき、
  かならず右かた側が少しさがっており
  横にならんだ左かたにふれ。

  そのくせが

  どうにもゆかいで。

  どうやらおまえのたましいは
  すこし ....
くそ じじい と

おまえは また そのすこし 

ぽってりとした くちびるを ゆがめて

はきすてるように いうのだろう


なんだよ と


ふたりのあいだにある へだたり ....
『やっぱりおおかみ(佐々木マキ、73年、福音館書店)』


0(プロローグ)

(おおかみは もう いないと
 みんな おもっていますが
 ほんとうは いっぴきだけ
 いきのこって い ....
(おとなりのワンちゃんは犬次郎といって
 生れたときから
 ネコとばかり暮らしてきたので
 自分がネコだとかたく信じています
 イヌがやって来ようものなら別の動物ということで
 ワンワン ....
うっかり逆方向の快速列車に乗ってしまったり
足の小指をイヤというほどタンスの角にぶつけたり
外出直前どこを探しても財布がみつからない
そんな時
母の背中を思い出す

ぼくと弟がびりびり ....
夏至祭の夜はちょっと冗談じゃすまされない
めくるめくまばゆい星空で
あちらこちらで星タバコの煙がたなびいて
あたしは楕円形の星座早見表を片手に
例年どおり田んぼのあぜ道で
偶然を装って土 ....
ある時ダヴィンチが
金魚鉢を眺めていると
金魚がウインクしたので
「魔が差したんだろう」
と思った


またある時ダヴィンチが
散歩をしていると
電信柱がおじぎをしたので
「人 ....
ぼくは龍と二週間ほど同居したことがある
猫のフクちゃんが何かひらひらした
長さ30cmくらいの紐とじゃれて遊んでいた
それが龍だった

あまりに哀れに干からびていたんで
風呂場で水をかけた ....
泥のついたじゃがいもを手に取り
母さんはわたしへと目を向け
折り返し台所の窓に映った自分へと
そして再びわたしへと目を戻す

心なしかじゃがいもの泥を洗い流すときの
母さんの手は力 ....
くっきりとあなた
顔 も良く分かり
なめらかで豊かな曲線 も
温かくやわらかな感触 も
鮮やか
昂り も
息遣い も
鮮明に
ただ 熱心に セックス
透明な セックスをすると
夢精 ....
深夜、男友達から『お前のことずっと上海してた』と電話。ひどく
驚き、『ごめんなさい』とだけ応えて電話を切る。自分の言動を振
り返り、しばらく彼には会わないでおこうと決める。図らずも点と
点 ....
風の強い夜だ
下弦の月のまわりに
虹色の光の輪を作っていた薄雲が通り過ぎる
窓辺に焼きついた油色の日々が
ガラス板から流れ落ちる

星々がさわさわ震えている

明滅する交通誘導棒を持ち ....
ノート2002.7.29

工事車両の下によもぎ色の猫が一匹入りこんだ
知っているかい?
猫はエンジンオイルのこげた匂いなんかが好きなんだ
ときどき思うんだ
トラックの下にもぐりこんだまま ....
鳥は自由に飛ぶ
一本の線によってへだてられた空間を
風つかいのグライダーのように滑空し
大気をはらんだ凧のように静止し
熊蜂のように羽ばたいて流れの外に飛跡を残したりして
そして時には それ ....
君は木立の中に
透明な花を
隠している

涙は霧のようで
僕から熱を
奪わない

幾たびも逢いたい
僕は変わってゆくけれど

やわらかな予感に包まれた
君が変わることはない ....
みんな
まだ覚えているかい?
白い自転車に乗った少年の神様を
くすんだベレー帽を耳までかぶって
よくとおる口笛でポルカを吹いていた
あの痩せっぽちだよ

少年の時代がかった白い自転車 ....
たろうが好き
たろうが好き
好き
好き
一番好き
何よりも好き
好き

たろうの癖も
たろうの嘘も
すべてを知って
いるつもり
つもり

つもり
つもり
 ....
かわいいウェイトレスが
おれの投げだした脚につまずき
仔犬のような目で「もうしわけありません」をくり返す
こんなところにまで
潜在的な暴力の根がはびこっていたのか

びくびくしちゃいけ ....
藤丘 香子さんの自由詩おすすめリスト(1644)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
- 木立 悟自由詩9*04-12-27
あけるあした- 六一介自由詩104-12-23
未来にむけて- 角田寿星自由詩404-12-19
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
モザイク- 古溝真一 ...自由詩1704-12-5
シング・ウィズ・ウルブス- 角田寿星自由詩604-12-2
ロボット- 角田寿星自由詩304-11-6
つまさきを_地平にむけよ- 六一介自由詩204-11-3
図書室- たもつ自由詩3704-10-21
わたしがシャンブロウだったとき- 佐々宝砂自由詩1604-10-15
さわがし野- 六一介自由詩6*04-10-1
はらはる- 六一介自由詩6*04-9-28
或る霊長類ヒト科の- 六一介自由詩9*04-9-27
あくたいと_また、_その_こころ_の- 六一介自由詩12*04-9-25
やっぱりおおかみ- 角田寿星自由詩3*04-9-18
ピグモン(怪獣詩集)- 角田寿星自由詩8*04-9-12
ルパン三世の背中- 角田寿星自由詩9*04-9-9
土星さんの帽子- 角田寿星自由詩404-9-5
ダヴィンチの怪- たかぼ自由詩1904-7-21
龍との生活- 角田寿星自由詩604-7-4
じゃがいもの花- 容子自由詩1004-6-14
ふたつまぶた- 石田 圭 ...自由詩3104-6-9
上海された- 石畑由紀 ...自由詩57*04-5-3
夜警- ダーザイ ...自由詩24*04-4-5
七月のノート- ダーザイ ...自由詩1704-4-3
鳥は自由に飛ぶ- ダーザイ ...自由詩2904-4-1
やよい- たかぼ自由詩804-3-21
白い自転車(オラシオ・フェレール「白い自転車」より)- 角田寿星自由詩504-3-20
ふゆの女- 容子自由詩14*04-3-18
港町ろきしい★チャンピオンズ- 角田寿星自由詩604-3-13

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