ハピネス
船田 仰
ハピネスは泣き虫だ
怒ったようにドアをしめる
ハピネスによって輝かされる希望は
二束三文
融通のきく子供なハピネス
薄すぎるカルピスをストローに溜めては
椅子のうえで体育座りのハピネス
ぼくはいっつもきみをみつけようとするのに
なんだかうやむやのうちに
ハピネス
靴のサイズもおしえてくれない
友人が生きてるかも分からない
頼りすぎたコミュニティーは成長痛でくるしんでる
ハピネスハピネスハピネス
どうせはしゃぐならこういう時に来てくれればいいのに
だぶだぶの高揚感を着て息をするハピネス
世界は最高だとおもった、と書いたぼくを
じっと見つめたきみは
またどこかのビルから飛び降りたりして
ハピネスハピネス
さみしいなんて嘘だろう
すれちがう恋人たちになんか
なりたくないさ
ハピネス