真夜中だというのにその旧工場には
明かりがついている。次々にプレスされていく文字。
ここからじゃよく見ない。僕は玄関をでて
実際に見に行かなくちゃならない。
1

そのときぼくは、病室の硝子窓に額を強く押しつけていた。
室内はとても清潔だった。舌を噛み、顰め面を浮かべたぼくは、
見知らぬ突然の抱擁のように、背後の扉をノックする、
<ラストシーン> ....
嗚呼、空だ
空だけが、ある
この視界を埋めるのは
ただ唯一の空だ

嗚呼、なんて重い
この一つの体で支えるには
なんて重い
体中が大地に縛り付けられて
気づかぬうちに ....
ふくれっ面のあなたの頬を
針で突き刺したら
プシューと間抜けな音を立てて
空気が漏れてきて
その風で台風を起こして
そこら中を吹き飛ばして
真っ平らになったから
とにかくい ....
はるのおなかが
ぷっくりふくらんでいるのは

ぼくがそのなかで
ぐうぐうねむっているから

だけど
はるのおなかは
とってもひろい

だからみんなで
ねむりにくる

たくさん ....
イワシあたまの ニワトリが
さんぽ あるくたびに 
うみおとす あしたを
ザルで すくう
そんな かんじ
女の子なんだからタバコやめた方がいいよって言うけど
あんたの方こそやめた方がいいよ
ただでさえ男は寿命が短いんだから

子供つくって家族やってる未来も
縁側でお茶すすってる未来も
全然遠す ....
手作りの飛行船に乗って

大陸の端っこから

ひとり こっそりと

大空へ飛び出して約1ヶ月になる


着陸する方法はとっくに忘れた

水は飲み尽きて空っぽ

食料もあと ....
『経済』
 
私のため
ひとつ法律を
さらり書き上げる
揺れるカーテンから
隣近所の花壇の香り
風と共に
 
ふたつ階段を
のぼってくるり
振り返っても私はいない
 
人をな ....
レインボーブリッヂはセヴンブリッヂ。
七つの色は罪の色。
「まるでトウキョウみたい」と僕は呟いたのでした。
仕事 ほっぽり出して
詩なんて書いてる
なんか悩んでる
25歳 初恋でございます



ほしいものは なんでもあげる
いらないものは全部捨てていい 無理しなくて良い


微々たる ....
子供の頃、僕らは社会見学で宇宙船を見に行った
飛行場の長い滑走路に降りてきたそれは
船体に星空を貼り付けているわけでもなく
凶暴な触手の持ち主が船体を食い破っているようなこともなかった
船から ....
君から奪ったギャルソンのコート
とてつもなくカッコいい
真っ黒でサイズも僕にピッタシ
ソレを着ちゃったら
僕は君のよーにお洒落になれたよーな気になってしまうんだ

君から奪ったギャルソンの ....
物の見方を変えるために
距離を置く

物の良いこと悪い事
その両方が見ることが出来る

俺はこの前

詩を書く事に

距離を置いてみた

自分は綺麗事を並べているだけなんだろう ....
{引用=




  手紙のうえを 匍匐する 春の補色残像と 虚飾で
  ペン先が 紙を愛撫する この前頭葉には 潤いが
              どうも足りず 西洋風の
  横書き ....
?.

なんだかみんな似てるね
みんな美人ぞろいだね
あのこ ああ、あのこなんか
絵にしても いいね

なんだかみんな似てるね
でもおまえだけ少し違うね ....
帰宅ラッシュだった
階段で圧力に耐えかね
ひょろ長い女の背を
あわあわと胸で押してしまった

(押すなよおっさん!

おっさんではない
武士である



{ルビ法度=はっと}に ....
陽光 燦燦
青空へ 誘う 透明な想い

世界は 光の乱反射
聞こえない 音の余韻

コップに溢れる 炭酸水
綺麗な 想い出は 弾け散る 青だから

この青空に 記憶させる 注ぎ込む
 ....
草の汁の香
冬の忌に満ち
かさぶたとかさぶた
双つの雨粒
ゆるりと肌に消えてゆく


脚の十字 手の十字
持ち上がる夜と闇の音
落ちる音 穿つ音
かたちを残し
流れ去る音 ....
 幻聴 それは孤独な僕には良き話し相手さ
 灰色の荒野には凍り付いた骸が地平線の向こうまで続いている
 僕はその真ん中に胡座をかき 両手を合わせて宇宙から風に乗ってやって来る煩悩を心に取り入れてい ....
 まだ興きたばっかりの国同士が争っていた頃
 僕はある国の一下級兵士の息子としてこの世界に生を受けた
 子供の頃から疎開が絶えず 友達も将来は兵士になって国の為に尽くすと教育されていた
 僕は戦 ....
 朝なのに彗星の流れる音がした
 朝の森閑たる雰囲気を突き破り
 僕の家の隣の道路を通っていった
 それは自動車の奇妙な睦月の風を切る音だった
 一つ大きくプシュー と頷いて バスがアイスバー ....
眺めるのは

不安、この先の先の方の、
それ、キリンの首の長さで、それ、
真っ直ぐの横顔で、
それ、お前も好きだろ、それ、
オレ、男だけど身ごもっちまった
それ、渦巻きの中の
 ....
「三百円のお返しでございます、ありがとうございました」

しまった。

おつりを財布の中にしまう前に、財布をバッグの中にしまってしまった。

「要領が悪いわねえ」なんて、店員さんに思われた ....
無数の花びらたちが帯のように
川の両端を縁取りながら流れている

私は冷たい雨にかじかんだ手のひらで
傘を握り橋の上からそれを見ていた

けれど川にも街にも花びらにも色は無い
ふと見れば ....
ベッドのへりからあおむけで見つめる
まるい蛍光灯
目を閉じて追いかける残像は
欠けたのか
届かないのか
つながらない輪の形をして

黒の中に赤く燃えて
中も外も見えないほど燃えて
そ ....
長袖の一縷の解れに砂集まる

葉が止まる空中の奥に世界地図

つちくれ赤らむ妄執待ちきれず耕す

漂白された信者らの手に小さなギヤ

記憶に触れてトキの死・海の名を統べる

曇り空 ....
ひとりぼっちに
ならないように
鳴くことをおぼえた
あの日

どこまでも届けと
生まれてくる、こえ
書き付けられた
記憶ではなく
いま、あふれだす、こえ

ことばは、忘れないため ....
ミッキーの高い声も あの日の花火も

全部 長い間違いとして 君に深く刻まれたんだ


そして 放たれたピリオドが 胸を貫いた
メロンパン焦がして旨し朝ごはん

朝がくるのよ
夜が明けたら
水町綜助さんのおすすめリスト(1693)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
[:spot- プテラノ ...自由詩6*07-4-6
ラストシーン- んなこた ...自由詩407-4-6
空色- なかがわ ...自由詩5*07-4-6
風、風- なかがわ ...自由詩4*07-4-6
はるのおなか- 松本 涼自由詩1307-4-5
そろもん(リハビリの話)- みつべえ自由詩307-4-5
チェリーガール- リヅ携帯写真+ ...8*07-4-5
飛行船の旅- オズ自由詩107-4-5
経済- 柴田柴助自由詩207-4-5
トウキョウセブン- 虹村 凌自由詩2*07-4-5
25- 北大路京 ...自由詩11*07-4-5
社会見学から地球崩壊まで- 楢山孝介自由詩6*07-4-5
君から奪ったギャルソンのコート- うおくき ...自由詩3*07-4-5
距離を置く- テルテル ...自由詩3*07-4-5
tegami- はらだま ...自由詩11*07-4-5
おまえからすべて奪って- 水在らあ ...自由詩2307-4-5
武士のきもち- 佐野権太自由詩34*07-4-5
青空に記憶させる- アハウ自由詩7*07-4-5
ふるえ_はざま- 木立 悟自由詩407-4-5
いつかブッダになれたら- はじめ自由詩4*07-4-5
スジャータ・マリア- はじめ自由詩2*07-4-5
朝の傾聴- はじめ自由詩1*07-4-5
落伍と誕生と展望と- ヨルノテ ...自由詩3*07-4-5
しまいわすれたおつり- 壺内モモ ...未詩・独白9*07-4-5
色彩- 松本 涼自由詩1107-4-5
回帰- ポッケ自由詩6*07-4-5
異角- 黒川排除 ...川柳407-4-5
ひとりぼっちに、ならないように- たりぽん ...自由詩16*07-4-4
TDS- 北大路京 ...自由詩5*07-4-4
日のおわり- 猫のひた ...俳句307-4-4

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