夏終わる紙幾枚か燃えながら かつて潔く閉じた手紙は風を巡り
伏せられていた暦が息吹きはじめている

朽ちた扉を貫く光は
草の海を素足で歩く確かさで
白紙のページに文字を刻みはじめ
陽炎が去った午後に、わたし ....
つきのかわらだ

夜の雲われて

あいつのこころ

鉱物みたいに

ちらばっていた


高速道路の空に

そいつを置きざりにした

強く踏み込んだ


つきのかわら ....
夏の終わり

りんりんと鳴く虫の音の響く夜の淵

なまあたたかいぬめり気が
頬をなでる



セックスを終えてアパートを出た後の
このにおい

夏のにおい、のような
記憶のか ....
結局さぁ、と
そうやって要約するのが悪い癖で
大事なのはそこじゃないんだって
俺はいったいどこから物語っていて
いつから言葉が、物語るようになっていて

誰も知らない
この国のこの街のこ ....
{引用=


  事実、失われたものたちが/こどもみたいなことを
  眉間に集束して、にこやかに手を振っている/窓際に並べ合って、トランプしている
  夏の蜃気楼に酔った、寂しさの群れが/失 ....
私達は
狭い空の鷹
傍若無人に翼を広げ
疎む声は聴こえない

私達は
晴れた日の雷
平穏無事を突然壊し
嘆く声は聴こえない

私達は
樹林の中の焔
湖の厚い雲影

白い壁の ....
『シッコ』だってゲラゲラおもしろーい訃報を伝える手紙も増える


ロボットだから、といじめ続けていたら死んでしまって学会大騒ぎ


1m50のバーを跳び越えてそのまま自分のベンチに戻る ....
世界の片隅に咲く花を
うつくしいと言うことはできない
ぼくはその花を
見たことがないのだから
その花自身は
なにも語らないのだから

あなたが
浮かんでいる雲を見て
自分にも翼がほし ....
セブンツーセブン
新幹線の車窓からよく目にするあの727化粧品の看板
俺はこれからの人生であと何回あの看板を見ることができるだろう?
つまりあと何回俺は新幹線に乗ることができるだろう?
俺は新 ....
公園のトイレの結界を破り
用を足そうとすると
紙がない

わたしは紙を探す旅に出た

トイレの予約は
忘れずに

回数券で地下鉄を一駅
街頭でティッシュ配りをしている
手に取ると ....
「熱帯夜」





窓を開けても風がないから空気が留まっている
モンスーンが南方から官能や昏いものの香りを
運んできたのだけれどそのリズムはこの部屋で
止まって
澱んで
行き詰 ....
底を歩いている。ずっと。君の手で死に至る太陽が捥ぎ取られて、チタンのカップに絞られる。登山地図を開いてコンパスを合わせながら、私はさっきから携帯ラジオのチューニングをしているが、 .... クジラは人間の
小便が好きだった
防波堤の影に隠れて
小便をする人間を見つけては
そおっと近づいて
その慎ましやかな水の流れを
うっとりと眺めた
 もしあそこに
 小さな虹が架かったら ....
 
 
 
こじつけの夢で
眠ること

なんといったって
莫伽なこと

未来都市での恋物語
蜘蛛の巣を辿り成就する
乱れた鱗色
思いのまま泳ぐ
美しきライト
氷の万年筆が地 ....
足から入り腕を出すと
ダンボールのほかは空ばかりで
おれは首のばし
下をのぞきこんでも
からり晴れわたり風鳴る底なしの

しまった
あれも連れてくればよかったと
ポケットの小瓶 ....
水中ではうたもうたえない
だけど泣いたってわからない
ささやかなゆれはわたしの体温になって

さかなたちの集うよるがくれば
ふやけた指先からあふれていく
あらゆる目線の延長上 ....
私の遺体は焼かないこと
埋葬の道中には子どもを3人付き添わせること

子らのつやつやした黒髪は、
青々した緑葉を飾ること
そして彼らの透き通る白い肌は、
漆黒の羽織で覆うこと
死の色の中 ....
音楽
ダンス
ファッション

ドラッグ
セックス
宗教
哲学
ぜんぶやっちまって
しんじまったあいつは
ショーマンだった
みんなをコントロールして
言っちまえばさ
洗脳さ
 ....
      光がきれいだといいますが
      朝日が夕日がきれいだといいますが
      太陽で人は死ぬんだと思うわ
                            ....
{引用=
***

ラ. ラメント

風、蕭々と吹くばかり/か
泣いているのかと思えばそれは
馬頭琴であった
海から遠いというのに
天地逆転すれば
空でひと泳ぎできるものを
土 ....
夏ごとに
おしゃれになってゆくおまえが
自慢のミュールで前を行く
{引用=
(なぁ、おまえが選んだっていう
(このお父さんの水着
(ちょっと
(トロピカル過ぎやしないか

いつか
 ....
ひなになれない
わたしは

せめてもの抵抗として
日々を生まれ続け
翼はとうに
ぼろぼろ


飛べたためしなど無い
それなのに頑として
語り継ぐことを
断ち切らない


 ....
オルガンはもっと
びろびろならなければ
びろびろなって たいへんびろびろ
ひきかえせないびろびろ
どこまで、も、あつく
きっついきっつい
夏がみえたら
はまりにゆける

(もうち ....
最上階の、最上階の夏には10000000年前の風と俺


まずはギターだ!それから天真爛漫に踊る妖精と、耳と


風の吹かない日だってあるだろうに、君はバタ足を、強く、あ、蝉、のように夏
 ....
いっ
かまえるなよ
てめえら
何が何と言っても
誰がいって言っても
空はいつだって蒼く
女は永遠の海で
おいら達男には
それこそ
だれが何と言おうと
永遠に
謎であるのだからな
翌日、ひーちゃんは見事に風邪をひいてきた

教室に入ってきたときからはなをまっかにしてずるずるさせて
ずるずるさせながら席まで歩いてきて
わたしの隣の机に座ってもずるずるさせて
(ずるず ....
その日の夏が始まる
トンボが空をすいすいと
気持ちよさ気に飛んでいる
空は泳げることを
初めて知った
昨日も見たというのに

その日の夏が折り返す
繁る木々の葉がさわさわと
軽いリズ ....
ダカーポ 
ダカーポ
愛するひと
愛されるひと

スタッカートを見つければ
ふたりで
狂ったようにからだを折り曲げて
跳ねる
月は少しずつ
地球から離れているそうです
でもそれは別れの暗示ではなくて
ちょうど良い距離を探っているんだそうです
そして正しい距離になるとき
地球の自転と月の公転が一致して
月は一定の位 ....
水町綜助さんのおすすめリスト(1693)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
燃焼- A-29俳句4*07-9-2
日付を打たない手紙- 藤丘 香 ...自由詩63+*07-9-1
つきのかわら- 吉岡ペペ ...自由詩607-8-31
うなり- わら自由詩26*07-8-31
追想するバグのレポート- 雨宮 之 ...自由詩1*07-8-31
yuugi- はらだま ...自由詩21*07-8-30
- 路守 緒 ...自由詩607-8-26
マヨネーズ・シッコ- ピッピ短歌6*07-8-25
- 若原光彦未詩・独白507-8-24
727- 新守山ダ ...自由詩307-8-23
白い少女- 悠詩自由詩6*07-8-22
「熱帯夜」- ソティロ自由詩7*07-8-22
裏銀座- はらだま ...自由詩7*07-8-21
クジラの小便- Tsu-Yo自由詩17*07-8-20
バオバブ- ルイーノ自由詩807-8-19
空の箱- 田代深子自由詩15*07-8-17
肺をみたす(水葬)- アオゾラ ...自由詩2507-8-17
埋葬について- ケンディ自由詩607-8-17
カリスマ的音楽家の道しるべ- 狩心自由詩7*07-8-13
太陽- 水在らあ ...自由詩36+07-8-11
ラ行のラ音- mizu K自由詩507-8-10
海色のミュール- 佐野権太自由詩32*07-8-9
よごれもの- 千波 一 ...自由詩13*07-8-8
オルガンと夏と×××- 美砂自由詩4*07-8-6
夏?嫌いだね。人なんか多いし、みんなどこかおかしい- ピッピ短歌607-8-6
い〜男に- 草野大悟自由詩307-8-5
コーヒープリン- mizu K自由詩4*07-8-3
昨日も見たというのに- ぽえむ君自由詩16*07-8-3
頭がいたい時にころしたくなる- 柳瀬自由詩2*07-8-3
- 七味とう ...未詩・独白3*07-8-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57