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いきぐるしさには

髪の含む人工の香りを

かすれるまで吸い込ませ

記憶がしびれるほどに


生白いわたしは

のみこまれやすいよう

出来るだけ

出来るだけたねにな ....
ベッドのへりからあおむけで見つめる
まるい蛍光灯
目を閉じて追いかける残像は
欠けたのか
届かないのか
つながらない輪の形をして

黒の中に赤く燃えて
中も外も見えないほど燃えて
そ ....
牛乳の膜を静かに

針が飛び出しまた潜って

刺繍をクルクル繰り返す

オレンジの軌跡が寄り集まって

丸く浮かぶ

太陽の象徴みたいに


明日になると果汁が染み出し

 ....
「いまきたとこ。」笑って裂けた唇を何度も舌で撫ぜるチューリップ
 
 
 {ルビ辛夷=こぶし}です、わたしはずっと。咲き終わりの白木蓮じゃありません
  
 
 長身のあなたは隣にいないけ ....
静けさを握りつぶして
太鼓の乱打が鼓動を追い越し迫ってくる

振動
風圧
轟音

脆い胸の壁を叩いているのは
半鐘のように打ち鳴らすのは
共鳴した


生きている生きている生 ....
人が住む箱ばかりのくせに
午前一時の住宅街は
音を立てるのは容れものだけ
人の声がきこえない

公園に並ぶ枝ばかりの木は
夜空より暗く
影絵のようで
冷たい踝で立つ枝の真下は
無音だ ....
食べ物をこぼすと

 誰かが 食べたかったみたいねえ

子供のような声でいう
お母さん

あなたが
好き
いつもと変わらない椅子席で眺める
連なる街路樹
葉の不規則な動線
石畳の歩道
日の当たりは白く

珈琲の香りで縁どられた窓枠の中に
挑むような口
軽やかな髪で
無造作に過ぎる横顔
 ....
水町綜助さんのポッケさんおすすめリスト(8)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
子葉- ポッケ自由詩3*07-4-11
回帰- ポッケ自由詩6*07-4-5
繍陽- ポッケ自由詩5*07-3-29
花三つ- ポッケ短歌2*07-3-26
燈し火- ポッケ自由詩4*07-3-21
- ポッケ自由詩5*07-3-17
- ポッケ自由詩10*07-3-15
あの人は- ポッケ自由詩7*07-3-14

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