{引用=




  金色が たおれる 欠伸が 蔓延する 
  蛙のうた こもる ねむれない 五月 日々の罅に 滲む
           ゆううつの 書物 ふあんていの音楽
  刺身 ....
わたしはわたしを見ていた
夕暮の公園の砂場にわたしを見ていた
わたしはわたしを見ていた
朝焼けの庭先の花壇にわたしを見ていた
わたしはわたしを見ていた
昼下がりの小学校のグラウンドにわたしを ....
ねえ、ねえ、ねえ、

ねえってば

こんな感じに甘えたのは
あなただけ

生きることの大切さと
初夏の清清しさを教えてくれた
忘れられない優しい笑顔

こねこのように
ベッドの ....
 僕にとってペンや筆をとって「描く」ということは、何かしら後ろめたい感じを引き摺っていて、どこか淫靡な行為のような気さえする。
 それは、白紙に描きつけるものが文字であっても絵であっても変わりは ....
夢のなかでぼくのあたまを撫でて、泣いてくれたひとは誰だったんだろう 野良犬を見かけなくなって寂しいだとか
犬の糞を踏まなくなって嬉しいだとか
駅前の駐輪場はどこも整備されてきて
雪崩れを起こして倒れなくなったなとか
そんなことにふと気付くことがある
数年前の ....
大きな葉の下から
そっと空を見上げると
とても薄い緑色が輝いている
そろそろ夏が生まれる
風が吹くと
きららとした緑色は
暗くなるけれど
遠くで流れている川の水のように
他の場所で光り ....
風が、やんだ

鳥の声を探して
下草に濡れたのは
迷い込んだ足と
慰めの小さな青い花

遠ざかっていた場所へ
私を誘う手は
湿っていて
それでいて
優しいから
触れたところから ....
最初に雨を見たのは
ぼくだった

みんなはそのとき知らなかった
窓に一筋の雫が流れて
静かに落ちていったのを
最初に雨を見たのは
ぼくだった

風はなかったのかもしれない
ただ水が ....
擦り切れている背表紙を
後生大事に持ち歩く
付箋に躓くことを繰り返してしまった

左手には一束のシャレード
紐解いている間に
夏の森は
微笑や涙やトキメキを頬張って
色彩を奏ではじめて ....
この花のなまえを
誰か教えてください
いま
ぼくの町では
いたるところで
この花が見受けられます

公園や
植え込みや
垣根や
アスファルトの隙間で

去年はそんなことはなくて
今年この花がいっぱいに ....
「めそめそさん」



ある朝目が覚めると
隣に知らない女の子が寝ていた
くびが細くて大きい目をしている
名前はめそめそさんというらしい
それからぼくはめそめそさんと暮らしている

 ....
本を読む人の眼は
例外なく真っ黒い色をしている
それはもちろん
眼が活字のインキを吸収してしまうからである
本を読みすぎて
白眼まで真っ黒になってしまった人が
こちらを向い ....
ばらばらに散らばった
こころをかき集めて、


「こんなにも だよ」

って、見せるキミの手は
散りゆく破片で 血まみれで



降りそそぐ花びらは、

しきつめられて

 ....
途切れがちの遠い波音に
あるいは
いつかの風景の肌ざわりに
私は
何を求めていたのか

カンバスは
筆先の触れた瞬間から
額縁にきちきちと収まってしまう
握り込んだ青い爪が
手のひ ....
水槽のある夜であればよいのに 骨のことなら知っています


奥深く平面的で
動物的な空が


罪深く走る夜
立てるよ、と勘違いをする男が
束になって走っていました


((はしたなく
    ((はしたな ....
こわれた、かぜを
かぞえている


とめられないから
ぼくには

ひとーつ、
ふたーつって

やわらかいところから

ふいている
こわれた、かぜを


 ....
ことばは
かけらだ
かき集めて
かき集めて
つくる砂の城が
ひかりを浴びて
窓に飾る花の叫びだ
レースがひるがえり
それは、かけらだ


宿酔いだから
洗濯に行こう
宿酔 ....
もう飛べる翼はない
星の足跡 ここで、途切れた
出逢うまでの道も忘れて
広い空をただ見上げる

水平線に夕陽が溶けて
紫色の夜がまた、来る
やさしさ、だけ
欠けたパレットを ....
コーラやガンジャが
ふみ潰されたコンクリートの上で
カーテン越しの光も
橙になってはだか

コニャックの上等も
空になっちまえば
抱かれ果てた
おんなの腰の辺りみたいだ

そう、あ ....
ぶつぶつ
ひとりごとをいいながら
ひとが
えきのかいだんをのぼっている

おそらく
なにかたいせつな
くんれんをしているのだろう
ことばをはっするたびに
すこしずつ
もれていくもの ....
どこまでも続く桜並木の先に在るものを
確かめたくて
あなたと手をつなぎ歩く

親子ほどにも見られそうで
控え目なあなたの腕を
胸元にまで引き寄せ
歳の差なんてね

桜は潔く散るから美 ....
傘を刺す
左手にはつめたい砂を詰めた
ビニイルの袋、


死んだ、
しあわせに笑い過ぎて
太陽が


死んだんや


聖歌隊が
空に吸い込まれる


 ....
{引用=さらり ふぅ さらり

水の音

ふぅ さらり}






川岸で
あかい手を あらってた

空には月が揺れ
あたしは 朧月夜、を 口ずさむ

川岸で流れた ....
名前は?
――ああ
血液型は?
――知らない
歳はいくつ?
――忘れた
住所は?
――もうない
家族は?
――いなくなった
家出か?
――かもしれない
したのか、されたのか?
 ....
本屋で写真集を買って売り出し中のアイドルと握手した。
机の下で何度も掌をジーンズにこすりつけているのを目撃した。
私は負けない。


吉牛で奮発して卵をつけた。
おもいっきし卵の殻が入って ....
さわやかとはなにか
やさしいのは春か
掃除機のきゅいーんが
許してくれるなら

行けばいいのですよ
さみしくなんかない
お空の飛行機が
落ちてしまうのなら

苦しくはな ....
砂原を歩いていると、人間の手が蠢いていたので、掘り出した
父だった
父はこんなところに埋まっていたのだ
途中から誰かがわかったので、指先でなでるように、焦って掘り出した
息をし ....
 この先にある午前中の玩具屋
 眩い白い光に包まれて
 僕は2004年に戻ってきた気分になる
 バスを降りて暫く坂を下ると
 異国の風情漂う町が見えてくる
 そしてその一角に僕が働いている小 ....
水町綜助さんのおすすめリスト(1693)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
hibi- はらだま ...自由詩34*07-5-2
影踏み- 土田自由詩707-5-2
- 恋月 ぴ ...自由詩28*07-5-2
描くこと、書くこと、カクコト- はらだま ...散文(批評 ...14*07-5-2
やさしい手- ソティロ自由詩9*07-5-2
追憶演技- 楢山孝介自由詩12*07-5-2
夏が生まれる- ぽえむ君自由詩28*07-5-2
霧の朝、森に帰る- LEO自由詩34*07-5-2
最初に雨を見た- ぽえむ君自由詩14*07-5-1
夏の鍵盤- 藤丘 香 ...自由詩42*07-4-30
「この花のなまえを」- ソティロ携帯写真+ ...5+*07-4-27
「めそめそさん」- ソティロ自由詩10*07-4-26
書店で働くということ- 吉田ぐん ...自由詩73*07-4-25
きらきら_キラキラ- わら自由詩27*07-4-25
遥か、透明の過程- 佐野権太自由詩32*07-4-25
こらえる- A-29俳句8*07-4-24
空平線- 石田 圭 ...自由詩37*07-4-24
こわれた、かぜ- はらだま ...自由詩17*07-4-24
かき集めて- soft_machine自由詩31*07-4-24
あさやけ色- Rin K自由詩33*07-4-23
さびしさについて- soft_machine自由詩14*07-4-23
くんれん(ことば)- たもつ自由詩1607-4-23
さくら、ふたたび- 恋月 ぴ ...自由詩38*07-4-22
残響- はらだま ...自由詩11*07-4-22
川岸- もも う ...自由詩23*07-4-22
プロファイル- 若原光彦自由詩1307-4-21
私は負けない。- もののあ ...自由詩31*07-4-21
薄情娘- 蔦谷たつ ...自由詩11*07-4-21
砂原に- リーフレ ...自由詩38*07-4-21
君に触れたくて- はじめ自由詩3*07-4-21

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57