夜の、
雨の、
それぞれのゆくえを
ひと色に染めて
あかりは桜色

煙る雨の甘さ、
舞う花びらの温み、
絡めた指が
やさしさを紐解く
夜に、
雨に、
焦がれる桜

時計の針 ....
自動販売機でコーヒーを押すとおしるこが出てきた。

『まいど!』

自動販売機が馴れ馴れしく礼を告げた。
客に対する無礼と商品を取り違えるいい加減さに腹が立ち。
違うぞコノヤロウと自動販売 ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです


何か言わ ....
{ルビ四八=しはち}、三拾余の
せかいが破裂音と共にきえた
{ルビ乱擾=らんじょう}のあかつき


辻斬り紛いの刃はこぼれ
鎧の傷口を匂う、
おぼろな自死


新聞ではバグ ....
茶封筒、
領収書の山、
切手、
広告付きボールペン、
CD‐R、
ホッチキス、
印鑑、
メモ帳、
単三電池(充電タイプ)、
しがぎんの普通預金通帳 ....
http://www.youtube.com/watch?v=NllPZ5_Tw40





  *


会話であったはずの
数千年は
次の朝には
朽ち果てていた


 ....
きみの魚にふれたくて
えら呼吸を切望したら
肺が痛んだ
朝への開口を防ぐように
その
呼吸のひとつ
くちびるを
置いていく


きみの鳥をとびたくて
背中にそらを作ったら
煙に ....
ざわめいている
てと
てあしと
あしと

ならんでいる
そして
すこし
おしかえし
ている

ひとは
よなかに
やさしく
しんどうする

ざわめきを
すみずみまでつた ....
桜って詩になりやすいね
きれいだし儚いし日本的だし

でも今はさ無理だよ
もう散ってるとかそういう
問題じゃないって分かるだろう

もう桜でどこまでどれだけ
詩を連ねたか分からない
 ....
空の、あまりの青さが
出逢った日と同じ色をしていたから
なんだか違和感を覚えてしまって
それを誤魔化すように
むきになって笑ってみた

ここは夜景もいいけれど
飾り気のない素顔の街が見え ....
君は
君の家に入らない

雨が降っているというのに
軒下の風を嗅いで前足を舐めている

私の上には屋根があるので
髪に降るよりも
雨は、
硬質な響きで
音の羅列を渉っていく

 ....
ひたすら書き続けたペンは
その日はとても疲れていたので
家に帰るとすぐにお風呂に入った
湯船の中はとても気持ちがよかった
窓をそっと開けると
葉桜が街灯に照らされて
心を癒してくれた
外 ....
シロイ、

がたくさん

シロイがたくさん

かさなっていて

シロイのむこうに

エイエンがあって

エイエンが

ケハイを

ころしながら

 ....
霧雨で
全部言ったら霧雨で
それは何千日っていう僅かな
俺たちの
永遠で

霧雨に緑は映えて
おまえの瞳の緑は映えて
そんなに静かに
生まれたての春の花々のように ....
レモンティーの中に入れた角砂糖が
スプーンでかき回すことなく
ゆっくりと溶けてゆけば
それはもうすでに春です
紅色の中でもやを出して
やがてその中にうちとけ合い
春がしっかりと出来上がるの ....
いっしょに
空を飛ばない?という声に
ぼくは怯えた


だけど
あの雲のうえには
どんな花が咲いてるのか
ちょっと知りたかった


そういえば
この ....

想の
海の底
に釣り糸
を垂らす役者
と綾取りの上手な
科学者がコップに注ぐ夢を溢れさせ
光合成したての音楽家を燻製にして声のない詩人は
受話器の向こう ....
紙屑に
バージン・オイル
垂らして


間違いなく
マイケル・ジョーダンの
サイン


燐寸で
燃やしてる


鼻を
くんくん
させて
 ....
乾電池は夢を見ていた
水の上をぷかぷかと
浮きながら流れてゆく夢だった
ただ水の力だけで動くことが
不思議に思った
乾電池にとって
何かを動かすには
電気しかないと思っていた
夢の中で ....
今まで空だったところに
建物がどんどんつくられて
空が狭くなってゆく
青くてやわらかい空が
暗くてかたいものに
覆われてゆく
辛いときに空を見上げても
もっと悲しくなるだけで
この弱さ ....
          2007/04/13


じょうとうかへい
じょうとうのかへいで
みたらしだんごをあがなう

富士の見える宿に泊まり
夜になって
風が止んだら
星も見える ....
水の匂いが燃えてゆく


漆黒は
うるおいのいろ

こぼれてはじまる
灯りにけむる、
波のいろ



疎遠になれない花の名に
ひれ伏すともなく
かしづく儀礼は、 ....
鯨が大きなあくびをしていたから
試しに中に入ってみたんだ

そこはピンク色で
もごもごした物がたくさんいて
うん、なかなか悪くなかった

僕はせっかくのことだから
しばらくここに住んで ....
昨日世界が終わった後の話だけど
僕はいつものように夕飯を食べて
居間でテレビを見ていたんだ
どのチャンネルも
世界が終わったことについて
特集をやっていたけど
一つだけ
子 ....
憧れるんです

田んぼの広がった
いや、あまり広がりすぎてはならぬ

緑あふれる、水車は回る
羊はめいめい、雲はゆったり
笛の{ルビ音=ね}ひゅるる

ひゅるるるる

右手に本を ....
夜にまぎれて
雨をみちびく雲の波
朧気に月は
触れてはいけないものがある
ということを諭すように
輪郭を無くし遠退いてゆく

深く、
深く息をして
雨の降りる前の
湿った空気の匂い ....
「春風」






よく晴れた
からだごと奪うような
つよい風、の
朝に
最上階へ昇る
屋上は閉まっているから





エレベータに乗っている間
次の季節や
 ....
掛け違えた光だとしても
あふれかえることに
消えてはゆけない
肩だから


 底に、四月はいつもある


泥をかきわけて
そのなかを親しむような

見上げることの
はじまりに ....
あなたに似ている
と。言われたくありませんでした

わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから

あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
件名:さびしさについて

というメールが
知らない人から届いた

開いてみたら
ただのエロスパムメールだった

無性にさびしくなった
水町綜助さんのおすすめリスト(1693)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
桜色の夜- LEO自由詩31*07-4-21
自動販売機と俺。- もののあ ...自由詩14*07-4-20
太宰ヒラメ- 佐野権太自由詩41*07-4-20
春の鼻- はらだま ...自由詩10*07-4-19
20074191643- はらだま ...未詩・独白4*07-4-19
MY_FAVORITE_THINGS- はらだま ...自由詩9*07-4-19
たくさんのきみにできること- 石田 圭 ...自由詩7807-4-19
くんれん(なみ)- たもつ自由詩907-4-19
桜って詩になりやすいよね- ロカニク ...自由詩607-4-18
ヴィーナス・ブリッジⅡ- Rin K自由詩32*07-4-18
雨の犬- 藤丘 香 ...自由詩43*07-4-18
お風呂上りのペン- ぽえむ君自由詩6*07-4-17
シロイ- はらだま ...自由詩15*07-4-17
霧雨- 水在らあ ...自由詩2507-4-17
春の角砂糖- ぽえむ君自由詩11*07-4-16
ハピネス。- はらだま ...自由詩19*07-4-16
海釣- はらだま ...自由詩2*07-4-16
いぬ- はらだま ...自由詩8*07-4-16
乾電池が見た夢- ぽえむ君自由詩12*07-4-16
空が消えてゆく- ぽえむ君自由詩14*07-4-16
春に過ごす- あおば自由詩12*07-4-16
朧月夜- 千波 一 ...自由詩26*07-4-16
鯨のあくび- なかがわ ...自由詩4*07-4-16
世界が終わった後で- なかがわ ...自由詩5*07-4-16
いいなあ- 蔦谷たつ ...自由詩8*07-4-15
代わりに、雨- LEO自由詩36*07-4-15
「春風」- ソティロ自由詩6*07-4-14
四月迎え- 千波 一 ...自由詩28*07-4-14
- 恋月 ぴ ...自由詩45*07-4-13
さびしさについて- 大覚アキ ...未詩・独白907-4-13

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57