夏なのに重ね着して
どうしてって
肩紐がみっつずつある日
ひとつずつほどけていくのがへん

いっぺんにたくし上げて
胸の上で きゅう となった君のうすかわ
そういえばふたりで歩いてい ....


今朝から眼鏡の手入れをしている
透き通ったリンゴが
近づいては離れていった

明日から得た切符は
どことなく頼りなく
手元で伏せる

汽車に乗る
時間が乗客
会話が聞こえ ....
今日、いつもあるべき所に
自転車がなくなっていた。
いったいうちはどうやって家に帰れというのか

誰かとしゃべりたくなったのか
携帯で妹に電話してそのことを伝えたら
 「あほか、そんなん盗 ....
{引用=ゆーゆゆ ゆゆゆゆ ゆー ゆゆゆ ……
                 旋律を歌ってみても ひとりぼっちだ}

沖から岸へ 塗りつぶすように寄せる涙の成分は
平泳ぎなどでおだやかに泳 ....
うじゃうじゃ うまれてくるので
ネズミさんは ふあんになる
いったい じぶんとは なんなのかと
たびにでた やつは ネコにやられたのか
それっきり かえってこない
山の奥に入って行かなければ
採ることのできない昆虫が
都会の真ん中にたくさん生きている
虫網を使わなくとも
高価なお金で獲得できる
採る楽しみよりも
持つ楽しみに変わってきたのだろうか
 ....
おとうさん

ぼくが生まれたとき
祖父母が ぼくを溺愛し過ぎるから
「このままでは息子がダメになってしまう!」

滋賀県移住を本気で考えたそうやなぁ

もし ホンマに滋賀県に引っ越し ....
まどろみを さめたり もぐったり

白日の 季節の かいなの なか

体力は うばわれ

けだるさに 眠って

窓を 吹いて くる

れもんの 風との トランスファー  ....
  一 「ミッシング・ピース」

手渡されたたった一枚の
欠けた切符のように
行き先でもなく
日付でもなく
空白のはずなのに
それ以上に大切なものを
どこかに忘れたまま
 ....
最近「時」「持」も「詩」と よく読み間違えちゃう

まさか アフロとアムロを読み間違えて こんな おおごとになるとは・・・

きみがガンダムファン いやガンダムヲタだから アムロだと思っちゃっ ....
はしゃいで飛び込んだプールの底に顔面を泣けるほど打ったけど
涙をプールの水に紛らせ笑った夏でした

カルピスが痰みたいに絡んだけれど
白くて甘い夏でした

台風で傘が根元から折れたけど
 ....
あなたがいた
ある午後のことを
ただ
あおいビー玉と
して


ふと
体をわるものと認めたら大人になり
わるさがすでにこころに及んでいることに
気付くころには、あ、 ....
東京、ぼくの見た東京
髪や服に滲みついた煙草と、酒と青春と


01/06/2007
イヤフォンは四六時中、質問を繰り返す
だから答えばかり眺めている
きみのいないところで
間違い ....
道路を歩いていたらガムを踏んづけました
嫌だなあと思って靴を上げたらビヨーンと良く伸びました
そしたらプーンとパイナップルの香りが鼻にきたので
誰かがパイナップル味のガムを捨てたんだなあと思いま ....
  タクシーに乗って
  道を歩く

こんな時間までお仕事ですか?
運転手が尋ねるので
ええ、まあ
と答える
今日は暑かったですね
暑かったですね

  本当に暑かったのだろうか
 ....
風にふわふわレジ袋
器用に車をよけ

ひとにぎりのおなら
ポテチあい
口笛
イヌは見てない

フリをしている

山のむこう
泡のようにぶくぶくぶくと入道雲
「ぼくは雲を作ること ....
朝の
アスファルトの冷たさの上に
巣から落ちた小鳥が震えている

拾い上げて
掌の中で
戸惑う様を見つめる

鳥が

一羽の鳥が
号泣しながら
地平線の向こうに飛んでゆく

 ....
肩が外れた
外れた肩を持って闇市に行った
拾ってきた新聞紙を広げ
粗末な店を開き肩を置いた
たくさんの人が前を通り過ぎた
みな急ぎ足だった
しばらくして
職業軍人らしき人が買っていった
 ....
雨の夕暮れ
うそはまばたき

影の下
ぼくはうそつき

路面をみてごらんよ
路面を

路面を見てごらんよ
路面を

神頼み
なみだはかがやき

空の下
ぼくはうぬぶれ
 ....
青色と赤紫色
重たい宙をかいて 混ざり合おうとする
あの思い出
あの肌の{ルビ音=ね}
手をつないで
たよりなく握り会って
こくこくと
室温の仕業の汗をかく
夜は常に進み
太陽は ....
明るいのは苦手だ。

明るいととても落ち着かなくてドキドキする。苛々する。

早く夜になれと願う。

夜になれば、外は私の心と同じ色になる。


いつか太陽なんて無くなってしまえば良 ....
 
自分が千年近く生き続けることになるなどと
知るよしもなかった少年時代の{注メトセラ=メトセラ(Methuselah)旧約聖書に登場する、九百六十九歳まで生きたという族長の名前。}は
酷く臆病 ....
彼女のささやきは
太古の空に置き忘れた 君の本当のイニシャルであったり
気づかれぬまま 君を愛した風の名であったりする

彼女のささやきは
瞼にそっと置かれたぬくもりであったり
愛撫がすく ....
ひどい肩こりと不安から朝の4時とか5時に目を覚ましてしまうことが最近多く、本日も、久々の休みなのにたぶん4時くらいに目が覚め、サロンパスを貼り、布団に入って仕事のことで悩んだり腹が立ったりで眠れず、そ .... 黄金の水を  とくとくとく
あわの神秘に どきどきどき

ごくごくごく

ごくごくごく

毎日僕は
繰りかえす

熱くなまった
僕の身体は
どうして君が
欲しくなるのか

 ....
自分の趣味で申し訳ないのだけれど、女性の書く詩が好きだ。
女性詩、あるいは女性性を持った詩、とも呼ばれるそれらは、
目に見えているのに決して触れられないもののような気がする。



贖 ....
唐水車の水ぎわの
苔むす屋敷のはしっこに
住んでおります
ございます
子どもは巣立ちて
夫は他界しまして
天上の人でして

疎開した猫からの便りにありますのは
ときどき天井か ....
{引用=



     しうしう、と

沈黙する。 アシッドに。
並んでいる  夜が逃げる、
山羊の、惰性と  六月。
 女の乳房を噛む弦、
  GとFを繰り返す
    挑発 ....
あなたのご推察のように
私の頬袋という港には
一艘の縞模様が
静かに停泊しております

ふとく、ほそく打ち寄せる
うるわしき流線の集合する先端を
風に尖らせ
凝縮された夏色の系譜は
 ....
彼女は死んでいる
悲しくはない
はじめから光などなかった 
彼女は死んでいた はじめから
なにもかもが闇だった 
なにもかもが星でも なにもかもが糞でも同じことだ
彼女は包んで欲しいと言う ....
水町綜助さんのおすすめリスト(1693)
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