あなたに似ている
と。言われたくありませんでした
わたしはわたしに過ぎず
あなたのクローンではないのだから
あなたがいなければ
生を授かることはありませんでした
それだけは否定でき ....
件名:さびしさについて
というメールが
知らない人から届いた
開いてみたら
ただのエロスパムメールだった
無性にさびしくなった
カラフルな田園をぬけ
ヤマは
絵モヨウのヨウなスギノキの
ヨウなミドリいろが
ヤマは
ウミよりも深く
ムラサキいろへ
取り込ンでく
沈ンでく
ヤマヤマは
ソレゾレすこしづつ濃さ ....
あなたが
この頃やさしいのは
何か企みがあるのかと
首を傾げていましたが
いま、この橋にたたずんで
ようやく気がつきました
もう
春なのですね
欄干にもたれて
あなたの
い ....
2007/04/12
21世紀にもなって
バカでかいハーレーに
オンボロのハーレーに
偉そうに乗るなんて
なにか違和感を抱きます
環八に
オンボロのハー ....
何の為に生きるのか その理由が知りたくて
僕は昔君に聞いたんだ
君の横顔は美しくて
僕はあぁこの横顔が見たいから生きているんだな と思った
でも君が老いていくのは嫌だった
僕はま ....
ずっと見て居たかったから
すっと見ていようと 心に決めたけど
まばたき は するし
靴ひも も ほつれるので
約束 は きっと守れなかったのでした
君は 肩落とす 準備を ....
部屋の窓から夕日を眺めてた
全てが溶けていくようだった
気持ち悪い
でも何故か惹かれた
柔らかな風が窓から流れ込んできて
気持ち良くなってきた
何かが変わる気がした
ワガママなあなたはハナっから
あからさまな逆さまだったから
飾らなかった露わな狭間
また真っ逆さまだ
あなたは若さ、または様々な甘さが
早々、たわわだった
まっさらな朝っぱらから
....
おばあちゃんは畑を耕します。
ニンジンを採ってきては僕に見せます。
目にいいから食べてみなさい、と
マンガ三国志を読んでいる僕に言います。
おばあちゃんは畑を耕します。
ジャガイモを採っ ....
あの人は
私の幸いをただ祈ると言った
けれどもし
私が彼女を不幸にしたまま
幸せになったなら
あの人は私を憎むだろう
あの人が幸せになれるだけ
私は不幸でも構わない
....
永遠に続くのではないかと思う
言葉の咲く道で
彼はずっと歩き続けて
ついに道の上に座り込んだ
そこから見上げる空も
言葉がたくさん見えていた
ほんの少し
ほんの少しだけ休もうか
つ ....
ただそらだけがある
ひとも
たてものも
どうしょくぶつも
わすれて
すみずみまで
ひろがっている
きおくのそとがわから
ことりがいちわきて
はばたこうとすると
そらはきように
み ....
ウォーリーを探せ、と言われて
ウォーリーを探しに行ったまま帰ってこない
そんな少女の話を以前しました
かどうかは定かではありませんが
電話帳に海という字を見つけては
泣きながら印をつけて ....
はじめまして
飼い主のコースケにはガダと呼ばれています
自分ではミケとかタマとか
あとポチとか呼ばれたいと思っています
CMとか出たいです
猫缶にまっしぐらしたいです
ドラえもんっ ....
はじまりはとても静かであたたかで目を開けた赤子は咲く花花を見ゆ
るるるると蛙の鳴き声が聴こえてきた青い田園を目を細め眺めるそふ
なんども口づけを交わす祭りの夜の恋人達蛍や花火の真上で黙るつき
....
カブトエビ、という
小さな甲殻類がいるそうですが
さっきから門の前では
牛に良く似た人と
人に良く似た牛とが
縄跳びをしています
縄跳びが終わったらあの人と牛に
カブトエビの話を聞い ....
僕の仕事は重罪を犯した人間を死刑執行人として処刑することだ
とても責任が重い仕事だ
今日も刑務所に罪人がやって来る
ひょろっとしていて猫背で全身が青白く目玉がぎょろっと出ている男だ
....
2007/04/11
250ccのエンジンで
樅の木を撲った切る
嘘つくな
おまえの細腕で
適う物か
臍が茶を沸かすから
冗談も休み休みに言ってくれ
....
品川駅のスターバックスコーヒーからは
高輪口と港南口を結ぶ中央コンコースを
本当にたくさんの人たちが
サーモンピンクとライムグリーンに色分けされて
指定された方向に運ばれていくのが見下ろせて
....
黄いろい朝
高速をおりた
朝のたそがれ
信号で停まってる
そんな幻の降る
平日から
仕事とはいえ
ゴルフだ
黄いろい朝
高速をおりた
....
いきぐるしさには
髪の含む人工の香りを
かすれるまで吸い込ませ
記憶がしびれるほどに
生白いわたしは
のみこまれやすいよう
出来るだけ
出来るだけたねにな ....
学習塾に行く道で
おばあちゃんが一人で野菜を売っていた
何も言わずに通り過ぎようとしたら
どこへ行くんだね
と話しかけてきた
塾と答えると
そうかい偉いねぇ
今の子達は大変だねぇ
せっ ....
すきとおったなつを
かんむりにして
あなたのひたいに ひやりと 付けると
ちゃんとかぶせて と
あなたは脹れた
ゆうだちがきて
あなたは
地面にあたる むすうの
流れ星のよ ....
白ネコの鼻さくら色春の風
頬つたう流れに小指吸われつつ鏡のなかの老いを見つめる
死にかけた小鳥を隠す藪はいま蕾の波に覆われており
窓たたく冬の名残りをふるわせて排水口をふさぐ髪の毛
....
まっ赤で
おおきな歌に
くだかれた夕暮れの
かけらをよせあつめて
ぼくはトルソーを
つくった
奄美の島ざらめを
たくさん、うみにながしたら
おおきな涙に ....
ウクレレを二つ三つもち街角でウクレレ売りの真似などしたく
いつかみんなに
ワイドショー用に用意されたコンフェッション
目的地まであと10分です
(母 世田谷区)
音声で表示されていく地図たち
がひろがって
信号待ちから動き ....
名前は意味だ
狼を雌鶏に変えた鷲の嘴は
焼かれて煌く
聞いてくれ!と
散歩道で騒いだくせに
すっと黙るのは
卑怯者の群衆
{引用=
森が育むのは
夜という物体
....
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