一歩一歩沈む
沈む
さ迷う森のあなたに
黒く湿った土が香り
白日夢の欠けた月が
まあるく青ざめて眠る

白む指先で
鼓動にふれる声が
ふるえて腐蝕へ沈む

をんなは
なぜか黙り ....
待ち合わせに遅れそうな時
メールひとつで済ませてしまう
嘘っぱちの言い訳も
おたがいの顔が見えないから
罪の意識を感じずに誤魔化せる


どこへ行ったか
寂しがり屋の待ちぼうけ

 ....
帰る場所が欲しいわけではない
安心する場所が欲しいだけなのに
その場所はいくら探しても見つからない
僕の目はちゃんと見えてるのに
他の人と同じ目をしているのに
なぜ?
なぜ見えないの?
 ....
{引用=光に向かい その光で自分たちの闇を照らす
   私たちの音楽だ すべては私たちの音楽だ
               by JEAN-LUC-GODARD『NOTREMUSIQUE』}
 ....
つんと鼻を刺激する
空気の冷たさに驚いた朝

慌てて出したコートには
お気に入りのマフラーが巻かれていて
それは大袈裟かもしれないと
くるりほどけば
ひらり舞い落ちた
枯葉が一枚

 ....
快楽の先に宿りしこの{ルビ種=いのち}背徳散らすマリア横顔

今君が日々重さ増し腹を蹴るこの不思議さを神秘と呼ぼう

生まれ来る{ルビ児=こ}が娘だと知ってから甘さの増した父になるきみ

 ....
ここに書き込むのは初めてです、フユナですコンバンハ。
「消えてしまいたい」というこの題名に惹かれた方に読んで欲しくて、
今日の自サイトから日記を転載したものです。
不幸自慢だと思われてしまうかも ....
みもふたもないはなしである

漱石の夢十夜の第一話
おんなはあっさりと死んで行く
おとこは大きな真珠貝を手にとって
庭に穴を掘り埋葬する
死亡診断書は何処にある
埋葬許可書はもらったか
 ....
旦那さま 秋が私に 見えまする 私の中に
深く 深く
埋められたものたちを
日々に 深く
掘り返している

とても
大きな穴が
あく
おまえは いらない と
なにか かたちのないものが
あらわれて いいつのる

そんなことはない
わたしは ここにあるべきだ と
わたしも ぶつぶつと
いいつのる まいにち

それでも ....
始まってからは あっという間に過ぎ
本気なやつらが 空振り喰らう
向かい風に吹き飛ばされ
あの頃の夢は まだ夢のままで



未だ冷たい風が吹き付ける
「明日は変わるさ。」
不安を希 ....
     天気雨を見つめる瞳の

     涙はとどく

     空の王座に
泣くために悲しんだことがある


砂浜にかじりつくようにくいこんでいた白い貝は
まるで生きているみたいに艶やかな色をしていたから
指先で撫でたら深くもぐりこんで逃げてしまうような気がした
 ....
与えられた運命のがっちりつなぎあわせられた糸
ほどこうともがくぼくは

一匹の昆虫としてもぞもぞと眠るだけ

何かしなきゃってわかってる
信じようとしている運命を
それが正しい道 ....
父に宛てて


父からの京都土産の{ルビ簪=かんざし}をさすこともなく歳を重ねて

破天荒。こんな娘に誰がした?苦笑しつつも宝だという

「もし人を殴るとしたら親指は内に握るな折れたら困 ....
見ていられない手つきで
君が包丁をにぎるものだから
僕は目がはなせない

指の皮すれすれで切り出される
それはきっと食べ物なのだろうけど

目を皿にしても
そこにおいしく彩られることは ....
ぼくときみのねがいを
ぼくときみのこどもたちの
そのこどもたちのこどもたちのこどもたちの
そのまたこどもたちのこどもたちのこどもたちのあたりまで
つたえるにはどうしたらいい かんがえているうち ....
ほうほうと
夜を捜す声がする
ほう 一羽飛び
ほう 一羽飛び
またひとつ木は居なくなる
雨のなか
しっかりと手を握る子ら
緑の闇に
飛び去る羽音を見つめている


 ....
    数十枚もの翼を持った
    金色の生きもののことを考えるたびに
    自分の内から眠りが消えてゆく
    そしてそのあとに必ず
    奇妙な痛みがやって ....
取り扱いには重々御注意ください

優しそうな顔をしている言葉は曲者だ

天使の振りをしてそっと忍び込んでくると

仮面を脱ぎ捨てて悪魔に早変わり

シュガーコートされた落とし穴 ....
黄昏に
視線を感じて振り返る
天に低く
たれ落ちそうな宵の月

俯いたままの曼荼羅花
寄り添いながら曼珠沙華

願わくばもう一度
願わくばあと一度

でなければ
全てが重なり
 ....
美しく生きる人を見た

美しい手からなる美しい庭

秩序はなく、整然としてなく、

自然に、あるがままに、緑の草原と咲き乱れる花たち

「人生は短いわ。だから楽しまなくちゃ」

9 ....
ヨーグルトや アイスを食べるとき
フタについた ちょこっとを 舐めるのがすき

不思議と おいしく感じてしまう

寝坊したと 勘違いして
いつもより 30分もはやく起きれたときは

と ....
冷たい砂浜に、誰か
体で泣いている


空生まれの灰が沈んできて
波へ死んできて
折り畳まれてゆく、その灰の
海はノイズだ


今は、眼を閉じて
耳だけの ....
 白物家電を自転車の荷台に括りつけて、私は必死にペダルを漕いでいる。
 いま思い出してみると、あれは冷蔵庫だったような気がする。あんなにでかいものが自転車の荷台によく括りつけられたものだが、しかしそ ....
ヤリキレナサという
生き物である

緑色の
細い草の陰で呼吸を
している

秋の虫ならばまだよかったが
ただ

月を浴びるのが日課らしい

正しいとか
正しくないとか

 ....
みず色の空に 浮かんだ
白い月

明けたばかりの朝
洗濯物を 干す

厚着をして でた外は
首もとから 冷えていく

夜を終えた 世界に
濡れた 竿から 雫が 落ちる

寒 ....
夜の更ける頃
君の身体から
今までに聞いたことの無いような
音が聞こえてきた
安らかに君は君の中で
溺れているのかもしれなかった

+

縄跳びの回数を
数え間違えて
少女はずっ ....
学芸会でぼくは
ぼくのお母さんを演じた。
ぼくの演じたお母さんは絶賛された。

でっぷり太っているが清潔である。
石鹸の匂いはしないが朝ごはんの匂いがする。
ぼくの間違えた答案を間違え方が ....
しらいし いちみ さんのおすすめリスト(1064)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
腐蝕- こしごえ自由詩14*05-10-25
待ちぼうけ- 恋月 ぴ ...自由詩30+*05-10-25
人のなぞ_No,2- saya自由詩1*05-10-25
NOTREMUSIQUE- 本木はじ ...短歌1405-10-25
それが冬のはじまりでした- ベンジャ ...自由詩9*05-10-25
誕生日- 一代 歩短歌4*05-10-25
消えてしまいたい。- フユナ散文(批評 ...1405-10-25
この馬鹿野郎!- あおば未詩・独白7*05-10-24
一里毎- 俳句405-10-24
- こむ未詩・独白4*05-10-24
いらない- こむ未詩・独白3*05-10-24
未来へのダーツ- いとやん自由詩205-10-24
ノート(37Y.9・10)- 木立 悟未詩・独白205-10-24
砂浜で拾った貝殻はどこまでも沈んでいった- ベンジャ ...自由詩11+*05-10-24
恋虫- 石川和広自由詩11*05-10-24
家族歌- 一代 歩短歌8*05-10-24
まな板の上の恋- ベンジャ ...未詩・独白5*05-10-24
そろもん(夜明けの話)- みつべえ自由詩5+05-10-23
銀に_緑に- 木立 悟自由詩805-10-23
ノート(31Y・11.23)- 木立 悟未詩・独白505-10-23
*言霊*- かおる自由詩4*05-10-23
残像(四)- 薬本 祝 ...自由詩105-10-23
美しい人を見て- 逢坂桜自由詩6*05-10-23
ちょこっとハピネス3分の1- 仲本いす ...自由詩7*05-10-23
架空のかもめ- A道化自由詩1405-10-23
白物家電- MOJO散文(批評 ...3*05-10-23
ヤリキレナサ- umineko自由詩7*05-10-23
ほされた_かご- 砂木自由詩9*05-10-23
小詩集「書置き」(八十一〜九十)- たもつ自由詩2105-10-23
お母さんのモンブラン- ZUZU自由詩705-10-23

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36