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寝がえりの数だけ夢は裏がえる



またひとつ積もり重なる雪まなこ



煌々と言葉は眠りを遠去ける



見も知らぬ機械の生まれを語る夢



 ....
光の傷の足跡でした
小さくまぶしい姿でした
川はあふれ
流れはくちびるのかたちをして
水と土とを引き寄せるのでした


流れの音は
光の花の緑をしていて
過ぎてきたどこか ....
空と鉄の擦れ合う音が
まるくやわらかな緑にはじけ
蒼く蒼くしたたりおちて
土の下の土を流れる


夜の水を抄いとる手
音のない曲がり角
遠く軋む火に染まる
誰もいない光に ....
空がはばたき
他の空を壊す
壊す 壊す
他の空を壊す


勝手に名づけた色を着て
詩人たちは終わってゆく
終わる 終わる
詩人たちは終わる


かけらはつねに降って ....
嵐の夜
白と黒の町
{ルビ礫=つぶて}のなかの
廃屋をめぐるまわり道


螺旋階段に立つ人々
雨のなかの天使を見下ろしている
瞳から瞳へ落ちてゆく滴
水彩の ....
雨のなかの長い影から
無数の別れの手が振られる
雨のなかの長い鏡が
雨を映して立ちつくし
幽霊のようにかがやいている


川を歩み 立ちどまり
水紋を見つめつづける光が
 ....
     天気雨を見つめる瞳の

     涙はとどく

     空の王座に
ほうほうと
夜を捜す声がする
ほう 一羽飛び
ほう 一羽飛び
またひとつ木は居なくなる
雨のなか
しっかりと手を握る子ら
緑の闇に
飛び去る羽音を見つめている


 ....
    数十枚もの翼を持った
    金色の生きもののことを考えるたびに
    自分の内から眠りが消えてゆく
    そしてそのあとに必ず
    奇妙な痛みがやって ....
わたしが歩くと
風下が来る
今日は
羽だけの生きものが流されてきた
ただ生きているだけなので
また
流されていってしまった



羽だけの生きものは
風の柱をまわ ....
曇の蒼から産み落とされる
まるいものたちのなかに月があり
ぬるりと山を流れてゆく


午後の終わりの操車場は
しじゅう何かに追われていて
しじゅう鉄の音をたてている

 ....
濡れたふたつの手が午後をつくる
坂の一本道
空へつづく曲がり角
高みの灰 地の白
遠くひろがるはざまを
雪が埋めてゆく



短い午後の晴れ間に
海を見ている ....
空へとつづく迷路に生まれ
空とは知らず昇りつづける



落ちゆくかけらの姿が見える
くすぶる姿で描きつづけている



湿り気に満ちたからだを
光の板におしつけ ....
ふかみどり
ふかみどり
言葉を手わたし
笑むみどり


腕の輪まるく
伝うしずく
胸をすぎる
こがねの尾


風のなかをふり向けば
たくさんの声が消えてゆく
 ....
背を追いたてる響きがある
歪みを映す光がある
遠い道から見つめるものの目
暗く乾いた熱のような目



異なる滴は異なるまま
鏡を流れ落ちてゆく
やわらかくはならない
 ....
    一枚の地図が置かれた

    薄暗い部屋のなかで

    手のひらに生えた双葉を

    見つめていた
    午後と夜の間の光の

    素描の街を

    行き止まりに至る道を求めて

    さまよっていた
雨のなかのふたつの星が見つめあい
ちぎられたもの 離されたものを結んでゆく
音の生きもの
風の音の生きものが
白い木々のはざまに響き
銀に濡れた視線を向ける


建てら ....
    雨ふらす空が
    大きな水に映り
    空ふらす雨が
    大きな水にふる


    おちるのは雨
    おちるのは空
    おちるのは午後

 ....
車と車のあいだに
紙袋が泳いでいる
青信号が
すべてを引き裂いてゆく


地鳴りの夜と
静けさの夜のあいだに
やがて売られてゆく木々が
育っている


もう動くこと ....
ふわふわが
ふわふわに言います
もっと
ふわふわになる


光が光に目をふせ
渦の生まれを見ます
ふたつ
生まれた


ほつれ
ほどかれる指が
からまわりし ....
    喰いたくてそこに居るのなら
    苦痛だけは残しておいてくれ
    苦痛さえあれば
    数億年後に詩はふたたび生まれるだろう



    間延びした快楽 ....
    私の瞳は濁った緑
    私の指は三本しかなく
    私の髪は闇の捨て子だ
    私へ向かうすべての心は
    空の貝のようにねじくれている
    本当の心は ....
    卵を産んでいる親蜘蛛を
    卵と一緒に握りつぶして
    やさしい少女の顔をした少年
    そのままの手で夏の樹を抱く
おひさまは 遠く
おひさまは 居る


どんなにたくさんの子の絵のなかで
ぐるぐるまるに描かれても


誰も見つめることも
近づくこともできずに


おひさまは ひ ....
何かを描こうとした手のひらが
冷たい膝の上にひろがる
消えてゆく言葉に涙するとき
ふいに指先に触れてくるもの


遠い雷
遠い花火が
水の笛のなかにあり
ゆうるりとゆうる ....
つぐないの花に
光が降る 雨が降る
半透明の蜘蛛が
空を見る
何もかもが破けてしまいそうな
たくさんの鈴の音がする


名前の無いもの
にくしみを
とどまりすぎ ....
しらいし いちみ さんの木立 悟さんおすすめリスト(27)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
眠り枯らして_- 木立 悟俳句805-11-3
けだものと覆われた子- 木立 悟自由詩1305-10-31
蒼と手のひら- 木立 悟自由詩305-10-30
かけらのうた- 木立 悟自由詩305-10-28
円原視座- 木立 悟自由詩1005-10-26
花と源- 木立 悟自由詩305-10-25
ノート(37Y.9・10)- 木立 悟未詩・独白205-10-24
銀に_緑に- 木立 悟自由詩805-10-23
ノート(31Y・11.23)- 木立 悟未詩・独白505-10-23
ノート(風下)- 木立 悟未詩・独白305-10-17
午後の終わり- 木立 悟自由詩305-10-16
輪想(無の地)- 木立 悟自由詩305-10-15
ノート(Repertoire)- 木立 悟未詩・独白705-10-3
金と緑- 木立 悟自由詩1205-9-30
午後と鏡- 木立 悟自由詩805-9-26
ノート(36Y・11.21)- 木立 悟未詩・独白705-9-21
ノート(36Y・12.10)- 木立 悟未詩・独白505-9-20
ひとつ_まばゆく- 木立 悟自由詩705-9-19
ノート(37Y・12.6)- 木立 悟未詩・独白805-9-17
ノート(夜のあいだ)- 木立 悟自由詩605-9-14
ノート(眩)- 木立 悟自由詩1005-8-31
ノート(29Y・9.26)- 木立 悟未詩・独白405-8-26
ノート(25Y・11.7)- 木立 悟未詩・独白305-8-20
ノート(25Y・9.19)- 木立 悟未詩・独白505-8-18
ノート(おひさま)- 木立 悟未詩・独白305-8-17
水笛- 木立 悟自由詩605-8-6
灰_Ⅲ- 木立 悟自由詩505-8-6

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