ひとりになる
そんなことは結局、どこにもないのかもしれない
はぐれがちになる秋の、空の一片は
また明日と手を振るように
ぽっかりと抜け落ちている

秋の
すっと高くなる人たちの
忘れ ....
朝の空気は
ひんやりとして
あたらしいいのちを
送りだす
遠くから聴こえる
鳥の声に
遠くで暮らす
母の足音
滲んでる

{引用=耳を澄ます}
朝の空気は
瑞々しくて
白から ....
アースジェットが
秋のはじめになってもまだ半分くらい残っている
しゅーと夏を吐き出してみる
秋はそんなところから始まる

ぼくは割り算を高い空に置く
割り切れないことは繰り上げるのか
繰 ....
眠りは当局から支給される
月にいちど注文をすることになっている
私は主に スタンダードな「白の眠り」を注文する
けれどいつもおなじ眠りというのも
あじけない気がするので
やはりスタンダードな ....
つるべ落としの夕暮れが
立ち尽くす人の上を
群青に染め上げていく

笑ったような月が
ヴィーナスを従えて
ゆっくりと
空にかかる

そして

青白い光が
窓辺で
謳っ ....
のんちゃんの
さんりんしゃは まっかかで
はんどるのとこに
いろんないろの
フサフサが ついていた
あか あお きいろ みどり しろ
いつつも ついてて きれいだった
あしでけって さか ....
 ねじまげられた心の滑走路
 遠くまで飛べなくなってしまった
 黄色い太陽はタマゴのキミ
 一度食べようとしたらやけどした
 大きな荷物を背負って
 友人は異国に旅立った
 誠実で唯一 ....
むせるよな
甘い薫りに
蘇る
しまった記憶
輪郭を映す
イチジクを手にとる
あなたの背中を思い出す

いつかの電車内で振った
人体骨格のねじれた手首に
無邪気な笑顔でこたえた少女
そこにみだらな星はなく
鮮烈なスタッカートが鳴り響いていたので ....
たぶんぼくはぐちゃぐちゃのどろどろのけつえきのかけめぐるたいないのはじけるだろう


傷口を更に深める部屋を出てぐいっとひらく赤い雨傘


ドライヤーで髪を乾かすときに目を閉じる あなたの ....
秋風が当然の{ルビ様=よ}に頬を撫で、しまっておいた想いひきだす

衣替え そろそろせねばと思うのに、また身に纏う去年の恋を

“秋”という文字が勝手に“飽き”になる変換機能がわたしにあれば
 ....
お父さんまたお話して
子供のころの犬の話

しんだ父におねだりして
私は旅に出てゆく
お父さんの記憶の中へ

ジャノヒゲ揺れて
オオバコ踏んで
大きい夕陽とお父さんと犬
風は紫オレ ....
吹かれるように手を振る
ススキの群れの中に
枯れて埋もれていきたいと
いや、そんな最期のために
生きていきたいのです


西風が波を走らせて
遠泳の息継ぎのように
{ルビ水面=みなも ....
鹿になりたや
そして逃げたや
小さな紅葉の降る頃に
紅いその葉をなお紅く

鹿になりたや
そして逢いたや
いつかの昔にかいまみた
綺麗なひとみの山のひと

鹿になりたや
そして越 ....
高く澄んだ青空の下
広い芝生の上
この細腕には少し重いベンチを
歯を食いしばり運んでいた

色とりどりの枯葉が無数に敷かれた
穏かな秋の陽射しに影を伸ばす
あの{ルビ木陰=こかげ}まで
 ....
今日は にくだんごを 見にいった

友達が にくだんごを うんだのさ
それは麗しき にくだんご

にくだんごの 表情は 毎日変わる
気張ってみたり 眠ってみたり ばたばた動く

にくだ ....
僕のお母さんからは ロケットが出るんだ

小さい頃 そう歌ってた記憶がよみがえって来たんだ

作詞も 作曲も 全部僕で
ずっとずっと、歌ってた気がする

僕のお母さんからは ロケットが出 ....
止まっているように

スイスイと流れる

蜻蛉の秋


確かなものなど

なにもないのだ
(その1 時計屋のおじさん)


裏通りにある時計屋のおじさんは、まるで手品師みたいに器用だ。

おじさんの大きな手からは想像もつかないような、ちいさな部品をちょこちょこといじると、さっきま ....
欲望の膨張に忠実にあれば
私は一個の無言する絶叫である。

現存する過去の連なりに位置する孤独は
現在の溺れる魚の視界だ。

我がための我の告白は
中心する周回の円の傾き。

彩られ ....
{引用=
紡がれる糸は
真新しい もしくは 流れにも似た
心 織りなして
巡る季節の中にも
ことばなして
よしなに


君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
2階建て、駅徒歩5分、良物件。ふたりの日々をここで始める

とりあえず引越しソバは大事だと取り急ぎ湯を、みどりのたぬき

少しだけ心細いねまるでここ ふたり閉じ込められたかのよう

未来へ ....
ツリーのてっぺんの星を100万個にひとつ、ほんとうに願いがかなうものに取りかえる仕事です。


王子様の先回りをして解毒剤を吹き矢で姫の首筋に突き刺す仕事です。


日々の生活のアクセ ....
しゃべらない子に
『あの子、しゃべれないの?』というのは
ばかげていると思う

それに似た
悪戯な言動をよく聞く

幼稚なのか
少しでも
人より高い位置でいたいのか

意図がある ....
にせウルトラマン


ニセアカシア
にせほたる
似せた裏側には
鬼が出るか蛇が出るか
分からないのが人生
3分間待てないのが餓鬼
ウルトラマンに憧れて
3分前に蓋を開け
麺が ....
このあいだいつもの森の中を歩いていたら、突然
あ、わかったって思ったの。
森のなかで聞こえたの。
{引用=いきているうちなら、なんでもできるよ}
ことばがたましいにちょくせつひびいたようだった ....
告白します。
ぼくは詩の書けない詩人なんです。

歌わず
炎の中の薔薇のように燃えもせず
気の抜けたペリエのような者に過ぎません

涙でいっぱいになった空から
雫が落ちてくるのを見なが ....
遠い遠い昔
まだ「幸せ」って漢字がなかった頃は
「死あわせ」って書いたんだ
どんな嬉しい事でも「死」とは切り離せないから
だからこそ 儚くて幸せだって感じることができるんだ
そう思ったら
 ....
空へとつづく迷路に生まれ
空とは知らず昇りつづける



落ちゆくかけらの姿が見える
くすぶる姿で描きつづけている



湿り気に満ちたからだを
光の板におしつけ ....
しらいし いちみ さんのおすすめリスト(1064)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
はぐれる空も、見送る人も- 霜天自由詩1205-10-6
朝の祈り- 未詩・独白13*05-10-5
omoidetosite- tonpekep自由詩14*05-10-5
眠りのシステム- 塔野夏子自由詩35*05-10-5
*よるは*- かおる自由詩10*05-10-5
思い出『シロツメクサのさんりんしゃ』- LEO自由詩10*05-10-5
夜への用意- 炭本 樹 ...自由詩9*05-10-5
キンモクセイ- LEO携帯写真+ ...6*05-10-5
映日果(イチジク)- こしごえ自由詩12*05-10-5
殻ー(XXXI)- 本木はじ ...短歌1005-10-5
秋4首- 一代 歩短歌1*05-10-5
夕陽と犬と- 未詩・独白7*05-10-4
わたり- たりぽん ...自由詩14*05-10-4
鹿と女- 紫乃自由詩7*05-10-4
秋の呼び声- 服部 剛自由詩8*05-10-4
にくだんご- アザラシ ...自由詩3*05-10-4
ボクのお母さんからはロケットが出るんだ- 仲本いす ...自由詩11+*05-10-4
蜻蛉の秋- 春日野佐 ...自由詩6*05-10-4
シリーズ「おじさんと僕」1- ベンジャ ...自由詩9*05-10-4
本能- こしごえ自由詩4*05-10-4
よしなに- ひより未詩・独白2*05-10-4
恋の捨て方- 恋月 ぴ ...自由詩32*05-10-4
新居にて- 一代 歩短歌3*05-10-4
仕事- Monk自由詩15+05-10-4
おかしなこと- 蒼木りん未詩・独白2*05-10-4
にせウルトラマン(共作?)- あおば自由詩3*05-10-3
森で聞こえたの- 未詩・独白4*05-10-3
詩人- けんご自由詩1405-10-3
幸せ- 徒歩5分自由詩3*05-10-3
ノート(Repertoire)- 木立 悟未詩・独白705-10-3

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36