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とり急ぎ、という言葉を初めて聞いたとき
鳥も急ぐのだと思った
正確に言うと
へえ、鳥も急ぐんだ、と思った
それはユウコの初めての言葉だった
今思えばあの頃
鳥は皆、急いでいたよ ....
後ろで手を組んで
足をそろえて
ちょこんと立つ女の子のように

春が遠くで見ている

少し
体を傾けて

小さく笑いながら
いつものように笑うことを諦めたままで
きみはちょっと怖くもみえる
顔をしているけど
ぼくにだけ
わかってしまうよ
恋だ

きみの恋は困難で
いいかえればとても時間と手間と苦労をきみに
 ....
ギフの男の子としての最後の時間がまるでダイヤモンドのように煌めいている 月見さんのお葬式に行くために
月見さんと一緒にいる
彼女はただ薄目で虚空を見つめながら
静かに手をのばしている

僕は凪いでいる
泣いてはいない
晴れてもいない

月見さんのお葬式に ....
 
 
薄色の電車
駅に着くたびに
肋骨を触って
遊んだ
指先に水滴が集まって
見ていると
きれいだった
お父さんが、いい、
と言ったから
遊び続けた
手やその先が
優しい人 ....
とても良い朝には
きみに電話をして

かわいい化け物の話とか
食べきれないピザの大きさなんかを
評論してみたいんだ

ときどき売りにゆく
柱時計がボーンと鳴り

寺山修司が競馬新聞 ....
すきとおってこころにふれる
すういきがころがってはくいき
あなたのこころにながれこむと
くうかんがはずむようにのび
ぐうんとまさつ感じ
こんにゃくゼリーのような愛の流れが
がわたしの胸にと ....
アナログレコードが、もてはやされると、
もはやひねくれている僕は、
CDの肩を持ちたくもなる。

CDは軽いしかさばらないし可愛いじゃないか。
それに、拘っているレーベルだと、つくり込みも丁 ....
きみとひらがなでかいたとき
ぼくのてのひらによべるきがした
やわらかいからだをしているから
どこへでもおよいでいけるきみに
おもたいよろいをきせてあるかせて
ぼくのまわりをまわるすーぱーすた ....
ことばがぜんぶ死んで
人類が残ってしまった
だからぼくはきみを
ただ見つめることにした
白目に走る すこしだけ赤い血管
その茶色いひとみのなかの虹

ぼくたちは退化して
足がなくなって ....
誰もいなくて良かった
ひとりで泣けるから
小さな頃に気づいた
涙は理由を聞かれるもの
まるで鬼ごっこみたいに
逃げて閉じこもった
暗い部屋で見るテレビは
最後にドラマがあるのに
どうし ....
ねえ最速だよ、最速だよといって、宇宙のことは何か国語で話し合ったら宇宙に近づいた気がしただろう、ね、自分以外異星にいて、カクテルみたいなマイナス一等星、白色矮星、馬鹿みたいだ僕ら希薄な、コーラのような .... パンはもうすぐ焼けると思う
夜が来たり
雨が降ったりする
人間の気持ちを傷つけたくて仕方がないときがあり
着替えて
街を廻る

そんなふうに
蓋をして
砂みたいになっていく
 ....
川の
流れるを見て
今日もまた
一日
生きたんだね
と思う
陽のあたる場所がすこしずつずれてきた

おとのないふゆ

そらの色はぜんめつし、

、、、

青なんていわないでいいのだ 透明のかさなりであろうと、

もうそれ以外のな ....
出会ったとき
僕たちはさして美しくなく
清潔な身なりと誠実な物腰が好ましかった

デートを重ねて
僕たちはそのたびごとに
美しさの種を拾っていった

すっかり親しくなり
僕た ....
言葉が雪のように積もって
溶けてゆく

私たちは言葉の全てを受け止められない
だけれど
言葉は私たちの思いを全て表現できない

零れ溶けて水のように流れていく
私たちが受け止め切れない ....
空が握手をした
昼と夜の歴史的和解

世界が呼吸を始めたのは
忘れ物を思い出した君が
今笑ったから

天候曇り
雲量は十

尊重すべき
涙を踏みとどまる自由

もう一人で大丈 ....
撃鉄を起こし引き金を引いた
でももう弾は残っていなかった
目覚めるような文章や言葉が書きたかった
今という記憶に埋もれた感性を呼び起こすような
『嗚呼、そうだったね』と涙するような
春の中に芽生えた秋を育てるような
そんな言の葉を 今も
今日に負けたなら
昨日に戻ればいい
明日に負けたなら
今日に戻ればいい
未来は一方通行じゃない
  旅


こころは
しらないうちに
旅に出る

笛のねに さそわれて
むかし 人びとがすんでゐた
海辺の村で
潮風にふかれてゐる

いつになつたら
かへつてくる ....
 恋人にもらった架空の靴で街を歩こうか。
 (逐われる度に痛むんだ心臓が)
 精神を病めば幽霊が見られなくなるんじゃないか?
 (湿地で恋を叫びながら踊る人間たち)
 かつての人は豹変する。
 ....
  煩い町に
  ふれて
  僕は 意味のまえにいた

  夕がた
  本をよんで
  考えることを考えて
  きみの眼を 思う

  押しつぶした 光が
  なんどもまる ....
東に東に行ってそれで見えるようになった建物が
大きいほど小さくなれる気がした
本当は寒いところならどこでもよかった
この季節に
身を預けたままぼんやり生きたい
ままならない生活、体、触れられ ....
みつからないところで寝ています  
 
とてもとても遠いところから
君の訃報が届いた
時刻表を確認することもなく
僕は一番最初にやってきた列車に乗る

いったいどれだけ乗り継げば
君の場所に行けるんだろう
君の生き ....
私は断じてあなたではない。

=

毎日飲むものがもうどうしても同じにしたい毎日を同じにして同じにして同じにして

=

足の先から列車の動きに沿って信号機の上をみることもない ....
わたしの間に箸が挟まれていて、
それが素麺をつかもうと懸命に身体を動かしている夢を見た

目が覚めると私は左手の箸で素麺を摘まみ取ろうとしていて、
あるか知れない数条の麺をさがしつづけていたの ....
水宮うみさんの自由詩おすすめリスト(1263)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
生活- たもつ自由詩9*20-3-20
ひなた- ガト自由詩10*20-3-19
とてもふつうのありきたりな- 万願寺自由詩220-3-13
ギフと。- もっぷ自由詩120-3-11
朝と- プル式自由詩720-3-6
西陽- たもつ自由詩420-2-29
あさ- 梅昆布茶自由詩12*20-2-18
下書き中- 七尾きよ ...自由詩120-2-15
君は音楽を何で聴いたか- はだいろ自由詩120-2-15
てのひらのうちゅう- ミナト ...自由詩120-2-6
すべてのおわりに- うみ自由詩7*20-2-6
百年先の孤独- ミナト ...自由詩120-2-4
定理- ねことら自由詩120-1-25
光りはじめる- はるな自由詩15+20-1-25
- パン☆ど ...自由詩120-1-19
冬の窓- タオル自由詩2*20-1-19
美しさ- 葉leaf自由詩220-1-18
溶けてゆく- きみのて ...自由詩320-1-13
曇天の星- TwoRivers自由詩9*20-1-12
殺意- HAL自由詩7*20-1-10
目覚め- きみのて ...自由詩3*20-1-10
さきのこと- リィ自由詩5*20-1-10
旅・遺作- 石村自由詩19+*19-12-30
架空の靴- 阪井マチ自由詩219-12-22
奇蹟- 草野春心自由詩319-12-21
胡乱な冬- 星染自由詩319-12-21
かくれが- 「ま」の ...自由詩3*19-12-15
せかい- たもつ自由詩7*19-12-8
メモ- 佐藤伊織自由詩119-12-5
迷い箸- 阪井マチ自由詩219-12-1

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