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ぶら下げた傘に
手錠を掛けられて
動けない

その重さが
孤独と釣り合いながら
揺れている

昨日と同じ制服を着て
今日を示す証拠を探す

バス停にいれば
何処かへ行けると
 ....
言いたかったこと
言えなかったこと

音を持つ前に
雨に戻して
あなたの頬を
優しく歩きたい

そっと拭う仕草で
嫌われても
透明な傷跡に
責任を持ちたくて

もうとっくに
 ....
約束がなくても
洗濯物が乾かなくても
希望を持てる明日が好きだ

ノートの最初に
名前を書く時のような
力が溢れて泡になる

明日になれば
それまでの記憶を捨てて
また何かを拾える ....
君が振った手は
大人になったのに
星を掴むには
小さ過ぎるから
僕が見ている光は
動かずに
さよならを言葉にしない
秘密基地みたいだ
浮かんでは消えていく
あの微笑みが
胸の真ん中を
射抜かないように
ぼやけて残る

マグカップに注いだコーヒーが
光を遮るから
僕等は昼も夜も
同じくらい好きだ

見上げれば夜桜 ....
昨日より
今日食べたいちごは甘い
そうやって僕は春を感じる

砂漠の中で
獣とぶつかって
探り合いながら破れた
ポケットの穴に
吐き出せない種を撒くから
ここには雨が降って欲しい
 ....
胃の中で 
溺れそうな
ブラックコーヒーは
鉄の味がした

ゆっくりと身体を貫く
孤独とはこの位
冷たい雨だから
激しくならないように
静かに
飲み干すんだ

底のない海で
 ....
地面に落ちる葉っぱの全てが
前を向いたら
その日はやっぱり
秋なんだ
誰かの分まで
運命という風を
ひとりで受け止めて
爆発したから
スカートの裾が揺れた
どこかで
傘の骨みたいに ....
波の音を聞くと
ガラスの破片で
胸を切ったように痛むんだ
手を重ねて誓った未来が
抜け落ちてまた鼓動をなぞる
望んでも二度とは
戻らない時間が
そこに流れて
切なくなるから尖ってしまう ....
そっと吐いた息の白さが
言葉の重さを含む前は
マフラーみたいに触れる
とても自由で
だからこそ風に乗るのだ
凸凹の街を壊しながら
尻尾があったとしても
誰かの胸に飛び込むのは怖い
電流 ....
この部屋は狭くて
一人用のベッドだから
一人分の夢を見て
落ちてゆけば良い

明日という言葉が
魚の骨のように
引っ掛かる

ここはどこだろうと
足の指で毛布を探るとき

寒さ ....
もしもし元気?
それは受話器のように咲いている
遠く離れた人を思いながら
言いたいことが
あふれてくるけれど
線路はもうすぐ
遮断機が降りるから
叫んでも壊れないで
君にはねられた
 ....
三つ編みの先で書いた夢が
君に触れたら叶う気がした
ひと筆の間で宇宙が揺れて
頬に咲く花を見つけるよ
君の言葉が何度も聞こえた
幸せになりたいだなんて
透明な欲望が受粉をして
私の心に笑 ....
きみとひらがなでかいたとき
ぼくのてのひらによべるきがした
やわらかいからだをしているから
どこへでもおよいでいけるきみに
おもたいよろいをきせてあるかせて
ぼくのまわりをまわるすーぱーすた ....
誰もいなくて良かった
ひとりで泣けるから
小さな頃に気づいた
涙は理由を聞かれるもの
まるで鬼ごっこみたいに
逃げて閉じこもった
暗い部屋で見るテレビは
最後にドラマがあるのに
どうし ....
忘れるという草を踏みながら
掻き分けていく貧しかった頃へ

新聞配達のアルバイトで
何日目か分からないセーターを
夜空の色と比べて笑った

同じ青だからまだ大丈夫

空に抱いた憧れや ....
頭上に残る星の足跡は
私がここで咲いてる証を

誰かが踏まないようにするための
クッションを並べた部屋みたいだね

ガラスの窓や扉はないけれど
空があるからみんなに手を振り

首を傾 ....
少し大きめの靴を選んだ

踵の余った場所に降る雪が
歩くたびに近付いて離れて
どこかで諦めた夢のように
形はないけど青い影を踏む

擦り切れるような傷を持っている
足首みたいに貼るもの ....
褒められても
けなされても笑った
誰かの声が
肌に触れるなら
くすぐったくて
逃れようもなくて
その場を離れる
尻尾が欲しい

みんなが乗ってる
車みたいに
同じ速さで
動くも ....
大切な人の
名前を呼ぶのに
心までは
短縮できないから

声を出す前に
星の周りを
何度も回り
光に慣れるのよ

いつもより高い
場所にいる気分

後ろ姿に
骨を重ねたのは ....
ノックをする度に爆発してた
黒い宇宙から流れる文字を

生かすものと殺すものに分けて
美しく見えるようにしなさい

僕等が望んだ芸術のために
握り合ったのはナイフかも知れず

残され ....
海を見ている心に近付く
波が削るのは
まだ温かく濡れる予定のない
明日を生きる力 前借りをした

歩きながら拾う貝殻の色
いつもより綺麗に映る鏡だ

プリズムみたいに反射する笑顔
海 ....
鼻の通る道で
擦り合わせた
花びらが渡す
匂いの小袋

目には見えない
粒子が飛ぶような
風の流れに
心を開いた

言葉が少しずつ
欠けてくパズル
何かで埋めようと
探してみ ....
肌に触れる
優しい言葉たちが
毛穴を隠して
美しくなる

ふっくらとした
幸せな頬で
受け止める
思いが輝くから

魔法の粉を
指先で舐めて

どこにも
売っていない
新 ....
永遠はダイヤモンド
じゃないよ

ポケットの中の
白いハンカチが
背筋を伸ばして
指先に当たる

アイロンをかけて
くれたあなたに
出会えたような
手触りを感じ

地図がある ....
ワンピースの裾をはためかせてバイバイ 永遠という言葉の中に
私が含まれるのはいつだろう
ロウソクを吹く
何回かに分けて

煙が目に入り
涙を連れて行く

空っぽになった
誰も訪ねてくる
予定のないスリッパは
値札を切るまでが前夜祭だ

暖めた部屋の壁が
白い生クリ ....
君と僕をシャッフルにして
どちらかが先に死ぬということ

永遠に流れ続けられるのは
音楽でしかあり得ない事実

だったら僕たち音楽になって
ビートに乗って泳いでいようよ
命がどこかで骨 ....
鳥のような羽根を失くした日は
どこかで雨宿りすれば良いのに
立ち止まると不安になるから
景色を連れて自転車に乗った

ペダルを漕ぐと空を飛べそうな
パイロットの夢が語られる時
 ....
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